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動脈管開存症のカテーテル治療

更新日:2015年11月2日

動脈管開存症(PDA:Patent Ductus Arteriosus)


動脈管開存症とは?

動脈管開存症とは、心臓から肺へ血液を送る肺動脈と心臓から全身へ血液を送る大動脈が、細い動脈管という血管によってつながっている疾患です。
動脈管はもともとお母さんの胎内では開いており、生後自然に閉じるのが一般的です。自然閉鎖せずに肺動脈と大動脈がつながったままの状態になると、大動脈から動脈管を通って肺動脈の方に血液が流れ込むようになるため、肺動脈の血液量(肺血流量)、また左心房・左心室に戻ってくる血液量が増加して、心臓に負担が生じます。
また動脈管が小さく肺血流量の増加が少なくても、「感染性心内膜炎」という病気になる危険性があるため、治療が必要となります。

動脈管開存症の治療法

治療法には、開胸手術や胸腔鏡下手術またはカテーテル治療があります。胸腔鏡下手術については、当センターでは扱っておりません。

1)開胸手術

開胸手術は、患者さんの胸部(前面または側面)を切開し動脈管を閉鎖する方法です。動脈管開存症に対する治療法としては古くからあり、実績のある治療法です。

2)カテーテル治療

カテーテル治療には、次の2つの選択肢があります。コイル塞栓術とアンプラッツァー閉鎖栓を用いたカテーテル治療です。患者さんの年齢や動脈管の形や大きさなどによって、カテーテル治療が可能かどうか、またその方法が決定されます。開胸手術と異なり、胸部を切開することなく治療することができるので、胸部に傷がのこらず、患者さんへの負担が少ないため短期間で退院することができます。

①コイル塞栓術
コイル塞栓術は、一番小さな直径が2mm以下の動脈管の場合に選択されることが多いです。
この治療法では、脚の付け根から動脈または静脈にカテーテルを挿入し、動脈管まで進めコイル[ニッケルクロム合金製の細いワイヤーをスプリングのような形状にしたもの]で塞ぐものです。

②アンプラッツァー閉鎖栓を用いたカテーテル治療
アンプラッツァー閉鎖栓を用いたカテーテル治療は、動脈管開存症の治療としては比較的新しい方法です。コイルでは塞ぐことができない動脈管(一番小さな直径が2mm以上)の場合に適用されます。
この治療法では、オクルーダー(閉鎖栓)[ニッケル・チタン合金(ニチノール)製の細いワイヤーをメッシュ状に編み込んだもの]を用い、手順は下記のとおりです。

アンプラッツァー閉鎖栓を用いたカテーテル治療の手順

  1. 大腿静脈よりデリバリーシースを下行大動脈まで進めます。
  2. 大動脈側のカサ状部を開きます。
  3. デリバリーシースを引き戻し、動脈管にオクルーダー(閉鎖栓)を留置します。
  4. オクルーダー(閉鎖栓)が確実に留置されたことを確認後、接続を解除し治療を終了とします。

カテーテル治療に用いられる医療機器について

治療には、「コイル」もしくは「アンプラッツァー動脈管開存閉鎖システム(オクルーダー・デリバリーシステムより構成)」を使用します。

コイル

コイル

オクルーダー(閉鎖栓)

オクルーダー(閉鎖栓)

カテーテル治療後に必要なこと

治療後約1ヶ月間は激しい運動を避けてください。胸部を強打したり、転んだりした場合、コイルまたは閉鎖栓がはずれ緊急手術が必要となります。
また最低6ヶ月間は感染性心内膜炎の予防が必要です。退院後は、定期的な経過観察が必要となります。

その他

動脈管開存症の治療を勧められた場合

動脈管開存症の治療を勧められた場合、開胸手術を行うべきか、あるいはカテーテル治療に適しているかどうかは、詳細な検査の結果に基づいて、専門的に判断する必要があります。治療をご希望の方は、当院、循環器センター『小児循環器科(小児の方は小児科・心臓外来、成人の方は成人先天性心臓病外来)』にご相談ください。
その際は、紹介状を持参してくださることをお勧めいたします。