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リプロダクションセンター

更新日:2019年5月31日

診療体制

センター長:今井 伸

当院における不妊治療の歴史は古く、1990年に静岡県で初となる体外受精・胚移植による妊娠・分娩は当院で行われました。以後約30年間にわたって不妊に悩むご夫婦の妊娠をお手伝いしてまいりました。良い精子と良い卵子があって初めて妊娠できます。どちらかが欠けてもいけません。外国では夫婦揃って治療するのがあたりまえですが、残念ながら日本ではそのような不妊治療施設はまだ少ないのが現状です。これまで当院では、不妊内分泌科では女性不妊、泌尿器科では男性不妊で診療してまいりましたが、「夫婦二人で治療する外来にしたい」というコンセプトから、今回リプロダクションセンターが誕生いたしました。
男女の不妊治療に加え、若年がん患者の生殖機能温存(精子凍結、胚凍結、未受精卵子凍結、卵巣組織凍結)、性機能障害、性同一性障害、LOH症候群もこのリプロダクションセンターで診察いたします。
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主な対象疾患

挙児希望挙児希望の方には、初期スクリーニング検索(ホルモン検査、子宮卵管造影(HSG)、精液検査)と排卵誘発、人工授精(AIH)までの一 般不妊治療を行います。治療を始める前にHART学級(一般)を受講いただき、検査・原因・治療の概要等を説明いたします。子宮内膜 症、子宮筋腫など、手術治療が適切な場合には妊孕性改善のために積極的に腹腔鏡、子宮鏡などの手術治療を導入しています。
H・ART外来(ハート外来)
高度生殖医療(女性)体外受精-胚移植(IVF-ET)は、適応があり一般治療では妊娠が望めない場合に行います。精子条件などにより顕微受精(ICSI)も積極 的に行っています。 良好な着床環境が得られるよう、外来子宮鏡検査や、凍結胚盤胞移植を積極的に行っています。 体外受精を始める前には、体外受精の方法・効果・リスク等を理解していただくようHART学級(高度)を受講していただきます。
H・ART外来(ハート外来)
男性不妊症男性不妊の専門医(生殖医療専門医)が診断から治療まで行っています。精子減少症・精子無力症の症例では、20~40%の症例で精索静脈瘤を合併しており、手術により約70%の症例で精液所見が改善します。 精索静脈瘤合併症例ではまず顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術を行います。精索静脈瘤のない症例では、漢方薬、ホルモン剤を投与し、無効の場合は人工授精や体外受精を考慮していただきます。閉塞性無精子症では、精路再建(精管精管吻合、精管精巣上体吻合)、精巣上体精子吸引(MESA)、精巣精子採取術(simple TESE)を行います。非閉塞性無精子症では、顕微鏡下精巣精子採取術(microTESE)を行っており、精子回収率は約40%です。
H・ART外来(ハート外来)
男性性機能障害勃起障害・早漏、腟内射精障害(射精遅延)・性欲低下障害・性嫌悪症 先天性陰茎弯曲症・ペロニー病・持続陰茎勃起症
性機能・メンズヘルス外来
女性性機能障害性欲低下、腟痙攣(ワギニスムス)などによる性交疼痛症、性嫌悪症
性機能・メンズヘルス外来
生殖機能温存(がん生殖)精子凍結・胚凍結・未受精卵子凍結・卵巣組織凍結
がん生殖外来
性同一性障害FTM・MTF
ジェンダー外来
LOH症候群(男性更年期障害)加齢に伴いテストステロン値が低下することによる症候を late onset hypogonadism (LOH症候群、加齢性腺機能低下症)と呼びます。 LOH症候群は、うつ、性機能低下、認知機能の低下、骨粗鬆症、心血管疾患、内臓脂肪の増加などに寄与し、メタボリック症候群のリスクファクターになります。テストステロンが低いと、活力と性機能が損なわれ、QOLに大きな影響を与えることとなります。
性機能・メンズヘルス外来
思春期相談(男子)
思春期男子が悩みがちな性器の問題、性別違和などの相談
ジェンダー外来

生殖機能温存(男性・女性)

がん治療に伴い生殖機能の低下・消失が予測される場合、ご本人の希望と適応があれば、がん治療に先立ち、男性では精子、女性では胚・未受精卵子・卵巣組織の凍結保存を行います。

専門外来のご案内

H・ART外来(ハート外来):生殖医療(男女)

H・ART外来では、男性不妊、女性不妊それぞれの生殖医療専門医を中心として、挙児希望から高度生殖医療まで個々の症例に応じて適切な治療を行なうよう心がけます。手術治療が勧められる症例では、腹腔鏡や子宮鏡などの婦人科内視鏡手術や、顕微鏡下精索静脈瘤手術、micro-TESE、精路再建術(精管精管吻合術、精管精巣上体吻合術)などの高度な男性生殖手術を積極的に行います。また、生殖医療ではより安全な妊娠出産をめざして、多胎妊娠の予防や卵巣過剰刺激症候群などの合併症予防にも積極的に取り組んでいます。妊娠された場合は、当院総合周産期母子医療センターで引き続き受診していただくことができます。

性機能・メンズヘルス外来

性機能専門医・セックスセラピストが、症状に応じて適切な治療を提案いたします。
「勃起しない」「勃起が持続しない」などの勃起の問題、「セックスの時すぐ射精してしまう(早漏)」「セックスの時射精できない(腟内射精障害)」などの射精の問題、「セックスをする気が起こらない(性欲低下障害)」「パートナーは好きだけどセックスはしたくないし触れられたくもない(性嫌悪症)」など性欲の問題、「勃起したときに陰茎が曲がっている(先天性陰茎弯曲症)」「勃起した陰茎にしこりがある(ペロニー病)」などの陰茎の形態異常、「ずっと勃起していておさまらない(持続陰茎勃起症)」など、男性のあらゆる性の問題に対応しています。女性の性交疼痛症、性嫌悪症はカウンセリングを主体として診察しています。また、LOH症候群の診断と治療も当外来で行います。

がん生殖外来

生殖可能年齢でがんと診断されてがん治療前に生殖機能温存を希望される場合、がん治療主治医およびご本人と相談の上、生殖機能の温存を検討します。男性では精子凍結を、女性では状況に応じて胚凍結・未受精卵子凍結・卵巣組織凍結を検討します。治療に急を要することが多いため、相談は随時対応しています。

ジェンダー外来

他院でFTMまたはMTFと診断された方のホルモン療法を行います。性別適合手術を希望される方は、他施設にご紹介いたします。性別適合手術後のさまざまなトラブルにも対応します。また、思春期男子が悩みがちな性器の問題、性別違和などの思春期相談も行っています。

検査と治療の特色

特殊検査・高度生殖医療

  • 体外受精・胚移植
  • 顕微授精
  • 胚凍結
  • 胚盤胞移植
  • 顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術
  • 精路再建術(精管精管吻合術、精管精巣上体吻合術)
  • 精巣上体精子吸引(MESA)
  • 精巣精子採取術(simple TESE)
  • 顕微鏡下精巣精子採取術(micro-TESE)


特殊医療機器

  • 体外受精用ユニット
  • 顕微授精装置
  • 胚凍結用プログラムフリーザー
  • 精子自動分析装置
  • 外来子宮鏡
  • 腹腔鏡・子宮鏡手術
  • 顕微鏡下手術


Web執筆のご紹介

今井センター長が執筆した記事が閲覧できます。

  • 読売新聞の医療・健康・介護サイト「ヨミドクター」
コラム 明るい性の診療室(外部サイトへ移動します)