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脳神経外科

更新日:2019年5月7日

診療体制

部長 田中篤太郎

部長:田中 篤太郎

当院の脳神経外科は「利用者中心」の理念のもとにチーム医療を通じ最良の医療の提供をこころがけております。
浜松を中心に静岡県西部、愛知県東部の数多くの患者さんを治療しております。治療方針は、外科治療を主に担っておりますが、外科治療にこだわらない治療方針の選択として、脳血管内治療、放射線治療といった選択肢があります。外科的治療のみならず内科的治療も含め、患者さんにとって最も望ましい治療を選択します。外科治療の場合、昨年の手術件数は724件で、さらに増加傾向にあり、他施設で治療が困難な疾患も多数治療しており良好な成績をあげています。また、神経内科、てんかんセンター、リハビリテーション科、腫瘍放射線科、頭頸部センター(眼形成眼窩外科、耳鼻科など)、母子周産期センター(新生児科、産科)、小児科、せぼねセンターなどと協力しながら診療しています。
当科では、インフォームド・コンセントからさらに進めてシェアード・デジジョンつまり治療方針決定の過程を医師と患者が共有できるよう可能な限り丁寧な説明を行っておりますが、説明がわかりにくい、他の意見を知りたいということがあれば、セカンドオピニオンで他の施設で説明を聞いていただくこともしております。患者さんが御自身の病気、治療についてご理解をして治療をうけていただくことが大切と考えております。
採用情報はこちら(別ウィンドウで開きます)

Webマガジン「白いまど」 2017年9月号「あたまの病気をもった子どもたちのために 脳神経外科 小児脳神経外科外来」はこちら

Webマガジン「白いまど」 2019年4月号「脳神経外科 頭の血管の病気があると言われたら?」はこちら

主な対象疾患

脳腫瘍

脳腫瘍は、種類がたくさんあり良性のものから悪性のものまで様々です。したがって、治療方針もそれぞれ異なります。当院の脳腫瘍の実績は静岡県西部では非常に多く、当院には、脳腫瘍を専門にした「脳腫瘍科」もあります。
主な対象疾患診療内容
原発性脳腫瘍神経膠腫、髄膜腫、下垂体腺腫、聴神経鞘腫、頭蓋咽頭腫、悪性リンパ腫、胚細胞腫などを中心に稀な脳腫瘍も多数治療しております。脳腫瘍は種類が多いため診断をするために手術で腫瘍を摘出する必要があります。いかに脳機能の障害を起こさないように安全に摘出するかを術前の検査で検討しております。また、術中はナビゲーションを用いた解剖の把握、硬膜下電極、術中SEP、術中MEP、術中ABRといった脳機能をモニタリング、術中に患者さんに眼を覚ましていただき、機能温存されているか確認する覚醒下手術を行い、安全性と確実性を高める工夫をしております。必要な疾患の場合、術前塞栓術を行い、開頭術での出血を減らす方法も併用しています。神経膠腫では、術中に腫瘍を可視化できるアミノレブリン酸塩酸塩を用いたり、術中にカルムスチンという薬を腫瘍摘出腔に留置したり最新の治療を導入しています。
一方で、手術だけの治療では不十分な治療の場合や手術で摘出できない場所に腫瘍がある場合は、化学療法と放射線療法を組み合わせて治療します。化学療法は、脳腫瘍の種類によって異なりますが、経口投与で内服するものから点滴での静脈投与するもの、脳脊髄液内に直接投与する髄腔内投与など投与方法も様々です。放射線治療は、通常の放射線照射に加えて、IRMT(強度変調放射線治療)、定位放射線手術の中から最も効果のあるものを選択します。
頭蓋底腫瘍眼窩内にも浸潤した腫瘍では眼形成眼窩外科・耳鼻科と合同で広範な切除と再建に至るまで協力しておこなう体制をとっており、手術で摘出してしまった頭蓋底の欠損部は、血管柄付腹直筋皮弁を用いることにより再建しており、良好な成績をおさめています。
転移性脳腫瘍当院には多方向からshaped beam連続照射が可能な定位放射線照射装置(TrueBeam)があり、遠江学会等で発表したようにガンマナイフと同等以上の非常に良い成績が得られています。特に「ある程度の大きさが有り表面の形状が不規則な形の腫瘍」に対してはガンマナイフよりよい線量分布が得られます。

脳血管障害(脳卒中)

当科では脳卒中科も兼任しており、脳卒中の外科治療を中心に診療しております。一般的な内容は、「脳卒中科」を参照してください。
主な対象疾患診療内容
くも膜下出血基本的に脳動脈瘤からの出血によります。程度は頭痛程度の軽症から意識障害、心停止状態までと幅広く未だに予後不良であり脳神経外科治療の中心的な疾患であります。発症から72時間以内に再出血予防の治療が予後に関係しており、以前より確立した方法である開頭クリッピング術と、より重症例などにも対応できる脳血管内コイル塞栓術という2つの方法で、動脈瘤の位置や形によって使い分けて対応していきます。脳圧コントロール目的にドレナージを挿入し、発症後14日程度は、脳血管攣縮という脳梗塞をきたしやすい時期があるため、集中治療室で治療を行います。くも膜下出血後に、水頭症を合併することがあり、それに対しても治療をする場合があります。
脳梗塞2015年に太い血管が急に詰まった場合の脳血管内カテーテル治療の有効性が確立したことから脳卒中の治療分野で今最も革新が進んでいる領域です。発症から24時間以内であれば治療適応となる人もいることがわかってきており、半身麻痺や失語(言葉が出ない、理解できない)症状があれば治療の適応の可能性があります。また血栓溶解療法における適応時間も発症時間から組織がまだ脳梗塞になっていない領域の有無に変更しており、先ほどの症状の出現があった場合にはすぐに救急車を要請し、病院に向かってもらうことが一番大事な要素となってきております。
脳出血内科的治療が中心です。外科治療が必要となる場合は、出血が多い場合であり、開頭血腫除去術や内視鏡的血腫除去術を行います。
もやもや病脳に流れる太い血管(動脈)が細くなっていき、脳梗塞や脳出血を起こすことがある病気です。当院では、主に小児では頭の外側を流れる血管(動脈)を頭蓋骨の内側に入れる間接吻合術を行い、成人では頭の外側を流れる血管(動脈)を脳の表面を流れる血管(動脈)に直接吻合する直接吻合術を行います。
未破裂脳動脈瘤脳ドックなどのMRI検査で偶然、破裂してくも膜下出血になる前に動脈瘤が見つかることがあります。この状態であれば治療することでくも膜下出血の予防が可能であり、大きさや形、部位によっては小さくても治療適応となります。くも膜下出血の治療法と同じく開頭クリッピング術または脳血管内コイル塞栓術のどちらかを選択していきます。年間の破裂率は約1%前後といわれており、年齢や大きさ、形状等での向き、不向きや患者様の希望等により治療法を選択していく疾患です。未破裂動脈瘤を指摘された場合には先ず受診をしていただき経過観察でいいのか、治療を行った方がいいのかを判断、治療を決定していくことが望ましいと考えます。
脳動静脈奇形脳の中にある血管(動脈)がナイダスという細い血管に流れ込み、クモ膜下出血や脳出血をきたす病気です。近年は脳ドックで発見されることがありますが、治療については部位、大きさなどを調べて手術の必要性について検討します。出血で発見されるかたも多い病気です。
海綿状血管腫腫瘍というよりは血管がふくらんだ塊です。無症状の場合は特に治療の必要はありませんが、神経症状を来す場合や出血を繰り返す場合は、手術で摘出することがあります。
硬膜動静脈廔頭部の皮膚や口腔内を栄養する血管と頭蓋内の静脈が短絡(シャント)し、圧が強くなり頭蓋内静脈の逆流等で、脳出血や脳梗塞、痙攣の原因となる稀な疾患です。血管内治療で根治することが可能な代表的な疾患であり当院では全身麻酔下にできるだけ一度で根治を目指して治療を行っております。

頭部外傷

頭部外傷は、頭の外から外力が加わり頭を損傷することをいいます。
主な対象疾患診療内容
急性硬膜外血腫、急性硬膜下血腫、脳挫傷など急性硬膜外血腫は、頭蓋骨とそのすぐ内側にある硬膜の間に出血してしまうもので、最初は意識がよいのですがある程度出血が大きくなったときに急に意識が悪くなり、そのまま手術を行わないと亡くなってしまいます。最初は意識がよいので注意が必要です。急性硬膜下血腫は、硬膜と脳の間に出血してしまうもので、脳の表面の細い血管からの出血でおこります。急性硬膜下血腫も出血が多い場合は手術が必要です。最後に、脳自体が損傷してしまうのが脳挫傷といいます。脳挫傷は脳細胞が破壊されてしまうので、その部分の脳は再生されません。通常は、脳挫傷だけで手術をすることはありませんが、脳挫傷によって脳浮腫を起こした場合は手術を行うこともあります。
慢性硬膜下血腫高齢のかたに多く、頭をぶつけた既往のある方が1ヶ月から2ヶ月経過してからジワジワと出血し、硬膜と脳の間にたまります。血腫によって、麻痺、頭痛などの神経症状をきたす場合は、局所麻酔で血液を抜く手術を行います。通常4日から5日程度の入院となることが多いです。

小児脳神経

小児脳神経外科は、未熟児や新生児の先天奇形 (脳瘤・二分脊椎・キアリ奇形など)、水頭症、小児期に発症する頭蓋骨早期癒合症、脳血管障害 (もやもや病・脳血管奇形など)、脳腫瘍、脊髄腫瘍および外傷などの脳神経疾患の診断、外科治療を対象としています。
小児の脳は成人と異なり成長していくため、小児の特性にあった治療を行うことが必要で日々治療成績の向上に努めています。治療そして治療後の心と体の発達を大切に考えており、世界で行われている標準治療に更に個別に工夫を加えて最良の治療を行っております。そして治療を受けた子供たちが大人になったときに社会で活躍してほしいと願っています。
主な対象疾患診療内容
脳腫瘍、脊髄腫瘍脳や脊髄に正常と異なる細胞が増殖してできる塊です。腫瘍の種類は、良性から悪性まで様々ですが、治療は手術、化学療法、放射線療法と組み合わせて行います。小児の特性としては、発症した年齢や腫瘍の種類、発達の状態に応じて、脳神経外科だけの関わりではなく、腫瘍治療医(小児科医)や放射線科医などと協力して治療を行います。また、地域(学校)との連携も含めて関わっていきます。
先天奇形主に、二分脊椎(脊髄髄膜瘤)、脊髄脂肪腫、脊髄係留症候群、Chiari奇形、頭蓋骨早期癒合症などの疾患を扱います。二分脊椎では、出生後早期に手術を行い、神経の形成を行います。また、二分脊椎のお子様は、その後脊髄が癒着してしまい、脊髄が引き延ばされてしまう脊髄係留症候群を起こすことが多いです。当院では、長い期間経過観察を継続しております。また、頭蓋骨早期癒合症は、早い時期に頭蓋骨が癒合してしまい頭蓋骨が大きくなれない疾患です。頭の変形のみならず脳の成長を妨げることがあるので、適切な時期に手術が必要と考えています。
脳血管障害小児でもっとも多い脳血管障害は、小児もやもや病です。頭の中の太い血管(動脈)が細くなってしまい、脳梗塞や脳出血を起こしてしまう病気です。ラーメンを食べるときにフーフーしたときや、楽器を吹いたとき、運動をしたときなどに力が抜けてしまったり、痙攣を起こしてしまい発見されることが多いです。脳に行く血流を増やしてあげる手術(血行再建術)が必要になります。頭の外側を流れる血管(動脈)を頭蓋骨の内側に入れる間接吻合術と頭の外側を流れる血管(動脈)を脳の表面を流れる血管(動脈)に直接吻合する直接吻合術があります。当院では、小児もやもや病の場合、間接吻合術を行うことが多いです。
脳脊髄液関連疾患主な疾患としては、水頭症です。水頭症は、脳脊髄液が脳に比して多くなってしまい、脳を圧迫してしまう病気です。頭の中とお腹の中をチューブでつなぐシャント術が主な治療法です。他にも近年は神経内視鏡が普及しており、神経内視鏡下第三脳室開窓術があります。他にもくも膜嚢胞やDandy-Walker症候群といった病気も脳脊髄液関連の病気もあります。どちらも必要に応じて手術を行います。
頭部外傷小児の頭部外傷は、交通事故や転落が多いのですが、近年は虐待による頭部外傷が増えており、社会的にも問題になっています。大人の頭部外傷と同様で、手術が必要な場合もあります。

専門外来

定位放射線治療外来

主に転移性脳腫瘍で定位放射線治療された患者さんを診察します。定位放射線治療器はアキュナイフから最新のツルービームへと更新されています。

小児脳神経外科外来

未熟児や新生児の先天奇形 (脳瘤・二分脊椎・キアリ奇形など)、水頭症、小児期に発症する頭蓋骨早期癒合症、脳血管障害 (もやもや病・脳血管奇形など)、脳腫瘍、脊髄腫瘍および外傷などの脳神経疾患の診断、外科治療を行います。

頭のかたち外来

当外来は、2019年4月に開設しました。
主に生後6ヶ月以内の赤ちゃんの頭の形についての外来です。
※頭の形についてご相談されたい方は、紹介予約制となっております。

検査と治療の特色

当科は、主に手術を担当することが多い科です。神経内科、リハビリテーション科、てんかん科、小児科、せぼねセンターなど多くの科と協力し包括的に治療を行っています。

特殊治療

一般的な市中病院では行うことが難しい、脳腫瘍、てんかん、小児脳神経など積極的に治療しております。また、手術室CTはオンラインで手術用ナビゲーションと連動するようになり静岡新聞等でも紹介されました。手術中にCTを撮ることにより最新の脳地図にアップデートすることにより、より安全に手術を行うことが可能です。

特殊医療機器

  • GE製ヘリカルCT 5台(マルチスライス256列 1台、マルチスライス64列 3台、マルチスライス16列 1台)
  • 手術室専用シーメンス社製ヘリカルCT(64列)
  • GE製MRI 5台(3テスラMRI 3台、1.5テスラMRI 2台)
  • SPECT CT1台
  • DSA
  • 定位放射線治療装置(VARIAN社製 TrueBeam)
  • 手術用顕微鏡
  • 神経内視鏡
  • 術中ナビゲーション 2台(BrainLAB社製 CURVE)
  • 術中エコー
  • 術中ドップラー
  • 術中ICG造影
  • PET など

医師紹介/実績紹介