
くすりができるまでには、「治験」という臨床試験を行います。
「治験」とは、患者さまにご協力いただき開発中のくすりの効果や安全性を確かめる試験です。
当院では「治験拠点医療機関」として、よりよいくすりが少しでも早く使えるように、治験の活性化に努めています。
今回は治験が終了した後、患者さまから得られた貴重なデータが製薬会社でどのように取り扱われ、承認・発売に至るのかについてお話します。
治験薬とプラセボ(治験薬の成分が入っていない偽物の薬)を比較した試験の場合

治験に参加してくださった患者さまから得られた貴重なデータをまとめます。

治験薬とプラセボのグループ、それぞれのデータを詳しく分析します。

プラセボと比べて治験薬にある一定以上の効果が認められると、治験薬は「効果あり」と証明されたことになります。
安全性についても同様に確認します。効果と安全性が確認できなかった場合、この時点で開発中止になってしまうこともあります。

治験の結果以外にもこれまでに得られた膨大な研究結果のデータも併せて提出します。

提出されたデータは専門家により厳しく審査されます。

このくすりを必要としているすべての方々に使用していただくことができるようになります。
治験が終了してから承認・発売に至るまでには平均して2〜3年かかります。

日本は海外と比較して治験の実施と国の審査のスピードが遅いため、海外で使えるくすりが日本ではすぐに使えないという問題が起きています。
その問題を解決するため、世界の国々が同時進行で治験を進めていく「国際共同治験」が盛んになっています。また国も審査体制の整備と強化を行っています。
しかし、このような試みも患者さまひとりひとりの治験へのご理解とご協力があってのことです。
新しいくすりをいち早く必要としている患者さまのもとへ届けるために、引き続き治験へのご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

シリーズでお伝えしてきた「治験ってなぁに!」も今回で最終回です。
今後も治験にご協力いただける方、お問い合わせ等ございましたら遠慮なく下記までご連絡ください。
聖隷浜松病院 臨床研究管理センター
電話:053-474-1264(月〜金 9時〜17時)
FAX:053-474-1268
E-mail:hmchiken@sis.seirei.or.jp
文責:臨床研究管理センター 木俣美津夫・鈴木留美子