放射線治療とは
放射線治療は、手術や抗がん剤と並んでがん治療に欠くことのできない存在です。近い将来、がんに罹った患者さんの2人ないし3人に1人が放射線治療を受けると予想されています。放射線治療では、治療全体における手術や抗がん剤との「分担」をしっかり決めて、お互いに支えあうように考えます。
必要なところに必要なだけ放射線を当てて効果を高めるとともに、周囲の正常組織にはなるべく放射線を当てないようにして副作用を減らすことが重要です。そのためには無駄なく放射線を集中させる「高度な技術」が大切です。
当院では様々な最新技術を早くから有効的に取り入れて、より副作用が少なくて、より効果的な治療を患者さん一人ひとりに合わせて提供できるように心がけています。
① 機能温存:臓器を切除しないで病気を治すことを目標とします。
② 形態温存:皮膚の状態や臓器の形・大きさをなるべく保って病気を治すことを心がけます。
③ 低侵襲 :放射線治療を分割(小分けに)して副作用を減らすことで、期間はある程度かかるものの
日常生活を維持しながら治療を行います。通院の治療も可能にする考え方です。
当院の特徴
より効果的で副作用が少ない治療が可能です。
さらに、精度の高い治療を心がけていますので、通常は困難な二度目の放射線治療などにも積極的に取り組んでいます。
1:問診票の記入と看護面談
2:放射線腫瘍医の診察
・病名/病態
・放射線治療の部位~方法
・期待される効果~副作用
・日常生活の注意
・スケジュール
・事前にお伝えくださった疑問や不安へのお答え など
3:診察後の看護面談
医師からの説明でわかりにくかったことや聞きそびれたこと、新たな疑問がないかを確認します。
その際インフォームドコンセントの「説明用紙」とは別に、当院で作成した放射線治療のための総合パンフレットをお渡しします。放射線治療全般を理解していただくためのパンフレットです。日常生活の注意事項や、副作用別の注意事項が、具体的に記されています。
加えて、看護師から治療期間の注意事項などの説明があります。
看護師のオリエンテーション内容は、パンフレットで再確認することができます。
また、パンフレットを持ち帰ることで、ご家族にも理解していただくことができます。
4:放射線治療のための準備
毎回の治療が安全に安定して行うことができるように考えて準備を行います。
最初に技師から説明があります。患者さんが順序立てて理解しながら準備ができるように心がけています。
体調に不安がある方は、事前に看護師にお伝えください。
5:放射線治療のための準備
CT撮影で得られた画像を元に医師が専用のコンピューターを使って放射線治療計画をたてます。その後、実際の治療と同じ条件で確認をする検証作業がありますので、治療が始まるまでには数日かかります。
6:初回治療日のご案内
その他休診日等の案内・緊急時の連絡方法・避難経路の説明などさせていただきます。
7:初回治療前診察
併せて予想される副作用の確認を行います。また、前回の説明内容全体の再確認も行います。
前回の説明でわかりにくかったりした内容も再度お尋ねください。
8:初回治療
その後声掛けを行いつつ様々な事項を確認し、初回治療が行われます。
初回治療時に何かご不明の点やご希望があれば技師にお伝えください。
その後看護師から初回治療を振り返っての面談があります。
再度ご不明な点があればお尋ねください。
また、体調確認用紙についても説明させていただきます。
9:照射期間中診察
日々の治療では看護師が患者さんの効果や副作用の出現状況を確認していきます。
放射線治療が終了したら
照射後も効果や副作用の出現・改善状況を確認させていただいたり、状況によっては検査のうえ追加の放射線治療をお勧めする場合もあるかもしれません。
その際は主治医と協議のうえ説明させていただきます。
医師からの情報提供
看護からの情報提供
放射線技師からの情報提供
受付事務からの情報提供
放射線治療は途中で中断することはできますか?
放射線治療は免疫力を低下させる?
そのため、早期がんから進行がんまで、体の調子の良い方はもちろん、具合の悪い方、他の病気があったり、年齢的に他の治療が難しい方まで、さまざまな種類のがんに対して幅広く放射線治療が行われています。放射線治療は手術、薬物療法と並ぶとても大切ながん治療法です。
新たな部位に放射線治療?
同じ部位にもう一度放射線治療?
「大きな問題が起こらない範囲での当てられる放射線量の上限」だとお考えください。従って二度目では副作用と効果のバランスがより一層重要になります。当院では最新の高精度機器を使って二度目の放射線治療にチャレンジする場合があります。非常に限定された病態に対してですが、よくお話をさせていただいたうえで決定いたします。