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肝臓にやさしい食事


新生活が始まり、歓迎会でお酒を飲む機会や、間食が多くなっている方も多いのではないでしょうか。

肝臓というとお酒のイメージが強いと思いますが、お酒を飲んでいなくても肝臓にダメージを与えている可能性があります。今回は、肝臓にやさしい食事の選び方を知っていただき、今後の生活に役立てていただきたいと思います。

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肝臓の仕事ってなぁに?

肝臓は胃のすぐ隣にある人体最大の臓器で、重さは1㎏~1.5kgあります。肝臓の働きは、大きく分けて3つあります。

1. 加工・貯蔵
食べ物からとりいれた栄養素を体内で利用できるように加工し、貯蔵しています。
2. 解毒
アルコール、薬、老廃物を分解し、からだに影響を及ぼさないように解毒します。
3. 胆汁の生成・分泌
食べ物の消化に必要な胆汁を生成します。

脂肪肝ってどうして起こるの?

脂肪肝とは、肝臓に脂肪が過剰に溜まった状態のことです。

脂肪肝にはアルコール性と非アルコール性があります。アルコール性脂肪肝は、お酒を多く飲むことでアルコールの解毒が優先されて処理しきれなかった中性脂肪が肝臓に溜まって起こります。非アルコール性脂肪肝は、お酒を習慣的に飲まず、食べ過ぎや肥満などの生活習慣が原因で起こります。

肝臓に脂肪が溜まり、脂肪肝へと移行した状態を放置すると、徐々に肝臓に炎症が起きてきます。だんだん肝臓が硬くなっていき、肝硬変へと移行していきます。肝硬変になると元の状態に戻りにくくなり、肝硬変になってしまった人の中から年間50人に1人の割合で、肝臓がんへと移行します。
脂肪肝は、今や日本人の4人に1人といわれています。

脂肪肝予防・改善の食生活はどうしたらいいの?

脂肪肝の大きな原因は体重増加及び肥満です。体重増加しないような生活をすることが大切です。

肝臓にとっては禁酒が最良。飲む場合は、1日にアルコール量20gまで。週2日の休肝日をつくりましょう

お酒について
アルコールは肝臓にとっては「毒」ですので、もちろん飲まないのが1番です!
飲む場合は、肝臓が処理できない程の量を摂取しないこと。1日の目安は図の通りです。毎日飲むと肝臓の負担が大きくなります。週2日は休肝日を作ることを推奨しています。

食事について
肝臓が、栄養素を体内で利用できるように加工・貯蔵したり、解毒、胆汁の生成・分泌などの働きをする過程で欠かせないものは、ビタミンとミネラルです。
肝機能の数値が高くダメージを受けた肝臓は、ビタミンを蓄える能力が低下しているため、食事から摂り入れることが必要です。ビタミン・ミネラルが多く含まれる食材は、野菜・きのこ・海藻などです。
さらに、ダメージを受けた肝臓を修復するためには、良質なたんぱく質を摂ることも大切です。
良質なたんぱく質とは、魚介類、肉類、大豆製品、卵などです。
ベーコン、ウインナー、魚肉ソーセージ、ちくわなどの加工品は塩分や脂質も多く含まれるので、摂り過ぎに注意が必要です。

ビタミン・ミネラルや良質なたんぱく質を含めて、栄養バランスを整えることが肝臓に良い食事となります。そのためには、主食・主菜・副菜を揃えることが大切です。

外食すると、主食・主菜がしっかり入っていても、副菜が欠けていることがよくあります。 外食では単品メニューから定食メニューにすると栄養バランスが良くなります。
コンビニ弁当に、カット野菜を追加するのもおすすめです。できることから始めてみませんか?
よく、肝臓に良いといわれる食品もありますが、そればかりを摂ると栄養バランスを崩すこともあります。
主食・主菜・副菜を揃え、ビタミン・ミネラルや良質なたんぱく質が摂れる食事で、肝臓を守り・労りましょう。

おわりに

人間ドックの待ち時間には、保健師と管理栄養士による講話を実施しています。
2018年度は、肝臓についてのお話です。より詳しくお話しいたしますので、人間ドックをご受診の際は、ぜひお越しください。