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ホーム  > 役員がつづるコラム「実践躬行」  > 理事 津幡佳伸(2019年2月号-ⅰ)「20年後の福祉」を描くために

理事 津幡佳伸(2019年2月号-ⅰ)「20年後の福祉」を描くために

 介護保険制度が始まった頃、聖隷福祉学会で「2020年福祉の夢」と称した講演をして頂いたことがあります。その2020年が間近となり、福祉の視点は2040年の福祉について論じられるようになりました。20年後に何を描き、何をしなければならないのか。歴史は繰り返されるのだと思います。その議論の根底に、福祉先進国が取り組んできた福祉をその歴史から学び、日本独特のやり方に応用ができることにも気付かされます。


大学・病院視察で、施設の関係者より説明を受ける聖隷の研修生(ノルウェー介護職員研修)

 日本は、介護保険をドイツから学び、障害福祉をデンマーク、子ども子育て支援の制度をフランスの取り組みから応用しています。日本の制度変化は、海外の福祉の潮流を見るとある程度は読み取れると言えるかもしれません。ヨーロッパの長い歴史の中で、福祉はあるべきものとして当たり前に存在しているようにも見えます。社会的に弱い立場の方や困っている方を支えることは、社会の中で当たり前の事として捉えられる価値観は、海外視察に行った日本人がまず驚くことです。そして、日本とは異なり、投入される人員や環境も経済的に豊かであることに愕然します。日本では、福祉は行政が行うもの、社会福祉法人が行うものとして種々の制度が作られ、福祉は利用者と提供者という関係において契約書まで交わされるようになりました。介護保険制度が出来た以降、入職した職員においては制度の中から仕事を学び、制度枠を超えることが難しい状況に置かれています。しかし、その制度も経年的に制度疲労が進み見直しが余儀なくされています。そして本来の福祉の原点である「地域福祉」「地域包括」「共生社会」なる言葉を以て方向転換を図ろうとしています。

他国での現場実習から、その国のやり方や制度学び、日本で応用していくことを期待しています。(フィンランド保育士研修)

 私たちが行う社会福祉は、人であり、その人を囲むすべての人や地域や環境を支えていくことです。20年後の福祉の夢を描ける組織となるために、見るべきもの、経験すべきこと、学ぶ機会を含むあらゆる機会が必要であると思います。今年も介護職員にはノルウェー、保育職員にはフィンランドへの海外視察研修を行いました。今後は、高齢や障害を問わずに地域に住み、働き、参加する取り組みを行う事例調査としてドイツ、オランダ等の研修も行おうとしています。海外視察研修へ出向くことで福祉先進国と言われる取り組みを心で感じ、聖隷で働く仲間と大いに語り合い、自分がやりたい仕事、福祉がやらねばならない仕事を考えていく機会としたいと思います。このことが、これからの聖隷の仕事を創り、2040年福祉の夢に向かっていく原動力となることを期待しています。
理事 津幡佳伸のプロフィール
小さいころの夢商人(あきんど)になり、大きなビルを建てたかった!
平均睡眠時間6時間
好きな食べ物妻がつくる手料理

第17回 聖隷福祉学会を開催しました

パネルディスカッションでは熱い意見交換がされました。

 聖隷福祉事業団では、在宅・福祉サービス事業部と高齢者公益事業部が事務局となって「聖隷福祉学会」を毎年開催しています。
 今年は2月23日(土)に第17回目の学会が開催され、招待演題を含む全39演題の研究の成果が発表されました。また、毎年恒例の特別企画であるパネルディスカッションでは、「外国人から見た日本の介護」をテーマにコーディネーターを含む登壇者が全て外国人職員という初の試みをしました。
日本国内において労働人口の減少が危惧される中で、新たな在留資格の創設を盛り込んだ出入国管理法がこの春施行され、我々にとっても外国人と共に働くことは身近なことになりつつあります。今回のパネルディスカッションでの意見交換を通して、国籍をこえての気付きができた良い機会となりました。

優秀賞・特別賞を受賞した演題一覧はこちら

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