このページの目次
- 介護福祉士の派遣(2018/07/27~08/02)
- 看護師の派遣(2018/08/01~09/02)
- 【看護師派遣】第1次隊(2018/08/01~08/05)
- 【看護師派遣】第2次隊(2018/08/05~08/09)
- 【看護師派遣】第3次隊(2018/08/09~08/13)
- 【看護師派遣】第4次隊(2018/08/13~08/18)
- 【看護師派遣】第5次隊(2018/08/17~08/21)
- 【看護師派遣】第6次隊(2018/08/21~08/25)
- 【看護師派遣】第7次隊(2018/08/25~08/29)
- 【看護師派遣】第8次隊(2018/08/29~09/02)
・社会福祉法人静岡県社会福祉協議会を通じた介護福祉士の派遣(2018/07/27~08/02)
「静岡DCAT※」第二次隊として
※1・・・DCAT=Disaster Care Assistance Teamの略。静岡県災害派遣福祉チーム。
災害時に避難所で福祉・介護の専門的な視点で支援活動を行う。
・特定非営利活動法人静岡県ボランティア協会を通じた看護師の派遣(2018/08/01~09/02)
看護師(2名体制)を5日間ずつ8次隊派遣
被災地での活動の様子や、刻一刻と変化する現地の様子も併せて当ホームページにてご報告いたします。
2018年7月24日法人本部にて
派遣にあたり、法人本部で激励会が行われ、理事長の山本からは、「聖隷人らしく人のため支援を行ってくるように」との激励の言葉が送られました。
派遣される両名からは「今まで現場で培ってきたスキルを被災地のために生かしたい」との決意表明がありました。現地では、介護福祉士、介護支援専門員として支援を行います。
※1・・・DCAT=Disaster Care Assistance Teamの略。静岡県災害派遣福祉チーム。災害時に避難所で福祉・介護の専門的な視点で支援活動を行う。
派遣概要
・派遣職員
(右) 聖隷ケアプランセンター 深澤和弘(介護支援専門員・介護福祉士)
(左) 浜北愛光園高薗デイサービスセンター 掛井彰浩(介護福祉士)
・派遣期間
2018年7月27日~8月2日
活動場所(介護福祉士)
現地での活動
(避難所となった体育館)白い布で各スペースが区切られていた
状況に即した支援をするため、日々情報収集
物資の搬入支援の様子
災地での活動の様子や被災地の現在の状況や活動内容を報告いたします。
・派遣先
広島県呉市 くれ災害ボランティアセンター
・派遣目的
在宅高齢者の生活状況をチームで訪問し把握していく活動
活動場所(看護師)
出発前の様子
備品など事前の確認が入念に行われた
聖隷三方原病院を代表して被災地支援へ
1日目(2018/08/01)
浜松駅にて
中央)静岡県ボランティア協会小野田理事長
呉市に向け出発
くれ災害ボランティアセンター内の掲示。このスローガンのもと支援の輪が拡がっています
(天応宮町地区)集積されたままの災害ゴミ
2日目(2018/08/02)
地元の方との会話から…
・「やっと今日、水(8/2)が使えるようになった。」
・「病院に行きたいけど、交通の便が悪くて、なかなか行く気になれません。」
近隣電鉄は未復旧、公道は渋滞、バス運行本数少ない状況です。
同じ区域内でも被害の程度に差がある事で、被害が少なかった方も被災者でありながら甚大な被害にあった方を気遣い、自らの事を後回しにされ、地区の手伝いをしたり、自身の訴えは我慢されているような現状が垣間見えました。
また、今後アクセスの不便さや気温、周辺環境がなかなか好転しないことによって、今日お話しを聞けた方のように、通院をやめたり、調子が多少悪くても我慢し相談できないままでいる方など、健康や精神に影響を及ぼしている住民の方が他にもいる可能性あります。
(天応サテライトにて)オリエンテーションの様子
(天応西条地区)山が崩れている様子
(天応西条地区)粗方の土砂は片づけられたが、流されてきたであろう岩が周囲に残る
(天応西条地区)恐らく駐車場だった場所。埋もれて潰れている車も
3日目(2018/08/03)
作業中の住民に挨拶をしながら、体調や近況について伺いました。
地域内での被災に対する温度差や、近隣同士での助け合いの大切さ、ボランティアの方々への感謝などを聞く事ができました。
また、じっとしていると、いろいろ考えてしまうから、動いていた方がいいという高齢男性もいました。
身体と精神的なバランスが崩れてきている印象を受けました。じっくり話せる機会や場所が必要です。
(天応南町地区)被害をうけた住宅内の様子
(天応南町地区)作業中にできた擦過傷の処置をしている様子
4日目(2018/08/4)
(天応地区 市民センター前)多数のボランティアが集結
(天応サテライト)8/1~8/5クール 運営メンバー
(後列左から3番目:中村 後列左から4番目:山根)
5日目(2018/08/05)
(天応サテライト)ボランティアの方々への説明風景
(天応地区)土と瓦礫に埋没したままのトラック
1日目(2018/08/05)
第1次隊と引き継ぎをした第2次隊の高山(右から2番目)と油井(右から1番目)
明日からは第一次隊に引き続きボランティアの方々への熱中症対策と、自宅で作業を行っている地域住民の方々の体調管理を行います。
2日目(2018/08/06)
巡回した地域は土砂や倒木が撤去されていないため、なかなかボランティアが入れず、住民やNPOの方で作業を行う姿が見受けられました。
(天応地区)大きな石や倒れた木、傾いたままの電信柱
(天応地区)クーラーボックスにペットボトル飲料と冷却材も備え住民のもとへ
3日目(2018/08/07)
(天応地区)土砂災害の影響が大きかった地区
奥には倒壊した家屋
(天応地区)立入禁止となっている区域
4日目(2018/08/08)
(天応サテライト)ボランティアの看護師と情報共有し巡回する担当地区の振り分けを行う
(市民センターにて)社会福祉協議会の方にボランティアが作業している場所を確認
5日目(2018/8/9)
ご自宅の土砂撤去作業中に体調や生活状況を伺っている様子
第3次隊の別所(1番右)と池田(1番左)へ引継ぎ
1日目(2018/08/09)
(浜松駅にて)静岡県ボランティア協会小野田理事長と
現段階の主な業務として、引き続き下記の活動を続けます。
①参加ボランティアの健康管理(特に熱中症と怪我)
②自宅で過ごす住民の健康状態の把握と声掛け
ストレスフルな状況が1ヵ月を超えました。情報収集に努め、現場と情報のすり合わせを行い、地域住民が気軽に集まり談話できるようなコミュニティづくりにも視野を広げていきます。
2日目(2018/08/10)
・大西地区
場所により足元に釘やガラス片が見られ、また砂埃が多い中マスクを着用されてないボランティアの方が多く見受けられました。地区の中でも、ニーズが高く、長期でのマンパワーが必要と感じました。
・下西地区
重機が導入されてはいるものの、土地柄入れない場所もあり、バケツリレーで土砂の掻き出しを行なっていました。
・宮町地区
地域住民を中心に、ボランティアも活動されていました。地域住民の声として、疲労と今後の生活の不安について聞かれました。
夜、明日からの行動計画について方向性を確認しました。お盆にかけて、ボランティア活動者が増えることが予想され、対策を万全にしていくことや、地域住民のコミュニティについて住民の声をベースに具体的に考えていきます。
ボランティアに向けた掲示
巡回地区の様子
3日目(2018/08/11)
(天応サテライト)本日もボランティアが続々と集結
巡回前の備品チェック
4日目(2018/08/12)
ボランティアのチームにより、休憩時間に差があり、休憩が少ないチームから熱中症者がでているように感じました。また危険地帯での作業にも関わらずヘルメットやマスクを着用していない方がいることや、手指衛生に関し意識が薄い印象を受けたので、今後こまめに注意喚起を行い、感染予防を強化していきます。
(天応サテライト)ボランティアの看護師と
屋内でもかなり暑さ。こまめに休息を
5日目(2018/08/13)
午後は第4次隊へ情報共有、引継ぎを行い、バトンをつなぎました。
昨日の現場状況を鑑み手指消毒を強化
5日間の学びを第4次隊につなげます
1日目(2018/08/13)
(浜松駅にて)静岡県ボランティア協会小野田理事長と
(呉港にて)第3次隊の思いも引き継ぎます
2日目(2018/08/14)
ボランティアのグループが増え、飲み物が入っているクーラーボックスが不足。ボランティアの方が持参した飲み物はすぐに底をつき、あちこちから冷たい飲み物の要求があり、社会福祉協議会の方と連携し対応しました。
午後には熱中症疑いの方が2名。看護師はケア優先、水配りは社会福祉協議会の方にお願いし、活動を進めました。重機が道に出て作業している箇所や、土嚢運搬チームが重機の横スレスレを通る箇所もあり、ヘルメットやマスクの着用も呼び掛けました。
炎天下の飲料水、冷却材などの運搬に欠かせないクーラーボックス
3日目(2018/08/15)
始めはボランティアコーディネーターの指示のもと活動していましたが、途中から私たち看護師2名とボランティア25名での運営となりました。ボランティアリーダーとは休憩の取り方について相談し、タイムテーブルを作成。作業前にマスクを持っていない方には配布を行い、休憩時は手洗い、手指消毒も促しました。途中、雨の中の作業となり、濡れた体を拭くタオルが足りなくなりそうでした。12時過ぎに雨が強くなったため、コーディネーターから作業中止の連絡あり。迎えのバス到着まで、土嚢を運搬するため全員でバケツリレーをしました。軽いものからとても重い物まで変化に富み、大変な重労働となり皆さんに疲労の色が見えました。
(安浦地区安登)住宅裏の崖は今朝も石や土砂が落ちてくる状況で、市の職員も視察に来ていました
4日目(2018/08/16)
話をするうち、スポーツドリンクは飲みすぎて食傷気味、麦茶が欲しいという意見も聞かれました。また備品は、塩飴は十分用意があるものの、即効性のあるタブレットが必要と感じました。本日すべての物品を確認できたため、明日からは現状を踏まえて活動をしていきます。
物品置き場を確認。
2人は高校生。ボランティアとして奮闘しています。
濡れた長靴を干して皮膚病を予防。
5日目(2018/08/17)
昨日の雨でいつも通っている道が通行禁止になり、ぬかるみもあちこちで発生。土が水分を含んでおり、土嚢の重さがいつもの倍に感じられました。
ただ、最高気温が30℃と、やや風もあり涼しく感じ、熱中症疑いの方は出ず無事作業を終了しました。
看護師は我々2名と追加の1名、リハビリトレーナー1名が水分補給隊として加わってくれました。
今回の派遣期間では、台風の接近に伴い、酷暑に加えて雨の中の支援の在り方についても考えさせられました。
今後に役立てるよう、第5次隊に引継ぎをしっかりと行い、より現場のニーズにあった支援をしていきます。
午後には第5次隊が呉入り
1日目(2018/08/17)
本日は第4次隊に案内され天応地区を巡回。明日以降も引き続き天応サテライトでの活動を行います。
フェリーから見た天応地区
第4次隊に現地を案内されボランティアの活動場所を巡回
2日目(2018/08/18)
現場ではハチやムカデなど、昆虫類が出始めていることも報告されているため、注意が必要です。
朝のオリエンテーションの様子
連絡を取りつつ巡回
3日目(2018/08/19)
マップを作成し巡回箇所を確認
巡回の服装は帽子、マスク、タオル、スニーカーと万全
4日目(2018/08/20)
呉市では本日から一区間で電車が営業開始という嬉しいニュースも入りました。
お昼には焼きそばが振舞われました
先日山口県で行方不明だった幼児を発見したボランティアの尾畠さんも本日より呉で活動開始
5日目(2018/08/21)
トイレがない一番奥の地区では、トイレを提供してくださる住民の方のお宅を伝え、またクーラーボックスに飲料を30本入れ、水分状況を確認しながら巡回を行いました。途中第6次隊と合流し、担当地区を案内。申し送りも済ませ次の部隊へと引継ぎました。
ボランティアにトイレや荷物置き場を提供してくださっています
(拝見した写真)大西地区の7/8当時の様子
1日目(2018/08/21)
第5次隊と共に担当地区を巡回
2日目(2018/08/22)
一時雨が強まり、テントに溜まった水を出して対応
3日目(2018/08/23)
東海地区社会福祉協議会チームと共に情報を整理
4日目(2018/08/24)
広島県安芸郡坂町で土砂崩れの作業現場を目にしました
5日目(2018/08/25)
これまでのノウハウを第7次隊に共有しました
1日目(2018/08/25)
(天応地区)まだまだボランティアの力が必要と感じました
2日目(2018/08/26)
9月には仮設住宅が整い、市民センターの避難所は閉鎖予定とのことですが、天応地区には仮設住宅が多く建てられないとのこと。そのため、離れた場所に立つ仮設住宅には入居希望者が少ないようです。
静岡県足湯ボランティアのメンバーと。高校生も参加していました。
天応市民センターでは応援ライブも行われるようです
3日目(2018/08/27)
呉市から参加の看護ボランティアスタッフと
天応地区を5区に分け巡回
4日目(2018/08/28)
連日の快晴や重機が多く入っていることもあり、砂埃が多く舞っている現場での作業。連日のボランティア活動で体力の消耗が激しい方も。重篤な熱中症患者はいませんでしたが、頭がぼーっとする症状がある方や顔が赤くなっている方は数名おり、クーリングや休憩を促し様子をみるなどの対応を取りました。
今後の予定としては、医療チーム、健康管理、心のケアなどが8月下旬で縮小され、9月から体制変更がある様子。急性期の現場から慢性期の生活支援に移行していく時期に差し掛かっているようです。
(天応大西地区)山肌が削られている土砂災害現場
作業終了後の感染予防について掲示でも呼びかけ
5日目(2018/08/29)
夏休みも終わり今後ボランティアの数が減ることが予想されるため、呉市が「雨あがれPROJECT」というボランティアの参加を呼びかける活動を実施しています。第7次隊としての現場での災害支援は本日で終わりますが、引き続きできることを実施していきたいと思います。
1日目(2018/08/29)
呉市社会福祉協議会の方と顔合わせ
まだ復旧作業が必要な現場も多くみられます
2日目(2018/08/30)
ボランティアの看護師と。
手分けしてボランティアの体調管理を行います。
地図を元に徒歩で巡回
3日目(2018/08/31)
道で出会ったネコも痩せていました
「家で飼っていたオオクワガタが生きており、ボランティアセンターに連れてきた」という方もいらっしゃいました
4日目(2018/09/01)
ボランティアセンターでは毎日ミーティングで情報共有がされています
5日目(2018/09/02)
途中、ボランティアから泥が目に入った場合の対処について質問があり、配布されている水で洗い流し、看護師に連絡するよう説明しました。その後市民センターでも看護師間で情報を共有。まだ泥が多い場所もあるため市民センターにもゴーグルを用意するよう提案しました。
この2ヶ月間で土砂のかきだしが進んだ家屋や、仮設住宅に転居され生活を整えだしている方もいますが、まだまだ手つかずのところもあり、ボランティアのニーズは高いと思われます。呉で出会えたボランティアの方々から多くのことを学んだボランティア派遣でした。今後も、自分たちにできることを取り組んでいきます。
共に活動したボランティアメンバーと