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ホーム  > 聖隷福祉事業団について  > 事業案内  > 理事長 年頭所感

理事長 年頭所感

 あけましておめでとうございます。皆様と共に新年を迎えることができますことを感謝申し上げます。ここまで安定した事業運営ができております。地域の方々、関係の皆様のご協力と職員の努力に御礼を申し上げます。

 今年は、6年に一度の診療報酬と介護報酬の同時改定が行われます。団塊の世代が後期高齢者となる2025年およびそれ以降の将来も見据えた医療・福祉サービス提供体制の方向性が示されることとなります。その方向性に沿って医療機能の分化、医療介護の連携、地域包括ケアシステムの構築などを推し進めていきます。
 昨年は、社会福祉法の改正により、すべての社会福祉法人に経営組織の体制強化、事業運営の透明性の向上、財務規律の強化、地域における公益的な取組が求められました。その中で聖隷福祉事業団(以下、聖隷)は法改正への対応を適切に行うことができ、ガバナンス体制や財務規律の見直しが図られました。しかしながら、本当に重要なことは今後、それぞれの社会福祉法人が法改正の趣旨に沿った成果を示し、地域社会にとって必要な存在として認められるよう真摯に取り組み、より質の高いサービスを提供していくことなのです。全国最大規模の社会福祉法人である聖隷は、社会福祉法人としての原点を忘れることなく使命を追求し、他の社会福祉法人の模範となるよう行動していかなければなりません。
 また、人口減少社会の中、この先数年は生産年齢人口の減少と高齢者人口の増加が予測され、働く人が減る一方で高齢化対応としての聖隷の役割は増えることになります。聖隷にとっての最大の財産である人材の採用、育成、働きやすい環境の整備にさらに注力する必要があると感じています。

 次頁以降、今年の年頭所感として私が取り組みたいことをお伝えします。

1 多様な人材の活躍

パン工房 CHOUCHOU(シュシュ)」でパン製造に励むご利用者
2017年4月に開設した聖隷ぴゅあセンター磐田内の就労訓練事業。製造販売や接客を通して「働くことの喜び」を体験的に学びます。

 聖隷の事業を継続していく上で、人材の確保と育成は不可欠です。従来、私は「人づくり組織」を重要項目として取り組んできましたが、具体的な成果のひとつとして、今年4月より新人事制度がスタートすることとなりました。多様な働き方への対応、キャリア形成支援、処遇の向上など従来の制度からの変革により、職員にとってより働きやすい組織となることを目指します。
 また、性別、年齢、国籍、障がいの有無にかかわらず多様な人材が能力を生かし活躍することで新たな価値を生み出し、組織力の向上へつなげていきます。聖隷では各施設で多くの女性職員が活躍しており、女性の管理職、経営者の育成を戦略的に推進していきます。勤続年数の延伸も重要なテーマであり、今後も継続して働くことができるよう、男女問わず育児休職や介護休職の取得が気兼ねなくできることや安心して職場復帰できるなど、働く女性の意見も参考にしてワークライフバランスへの取り組みと女性にとってのキャリア支援の充実を図っていきます。
 聖隷では2009年よりEPA※1に基づき看護職、介護職として働く外国人の受け入れを行い、成果を上げてきました。今後はもう一歩高いレベルを目指し、対象者一人ひとりの能力を高めていくことができるようにしていきます。
 聖隷の就労支援施設では多くの障がい者が就労に向けて訓練を受けており、就労の場へと社会参加していきます。昨年開所した聖隷ぴゅあセンター磐田では、児童発達支援センター就労支援事業などを揃え、子どもから大人まで一貫した支援の提供を可能としており、多数の関係する方々にもご視察いただいています。日々の業務を分解して見直すことで、障がいを持った方の就労の場を広げていきます。
 在宅・福祉サービス事業部高齢者公益事業部では共同でノルウェーでの福祉先進国海外研修を実施しました。海外の福祉先進国に目を向けることによって、新しい住まいの提言など将来の福祉の在り方を考えられる人材を育成していきたい。そしてこのことに限らず、職員には経験や職位に関係なく、また既存の発想にとらわれることなく、やりたいこと、やるべきことを提案し挑戦することを望みます。

2 働きがいのある組織へ

 保健事業部では多くの法人に対して健康経営※2の支援を行ってきましたが、聖隷においても職員とその家族の健康を第一に考え、健康経営への取り組みを推進する決意として、昨年9月に「聖隷健康経営宣言」を策定しました。その後、静岡県の「ふじのくに健康づくり推進事業所宣言」、スポーツ庁の「スポーツエールカンパニー」認定を取得しました。また、「ホワイト500(健康経営優良法人)」の認定に向け2017年度の審査に臨んだ結果、最高ランクの5つ星評価をいただき、目に見える形で健康経営を推し進めています。職員が心身の健康を保ち、自身に余裕が持てるからこそできる心のこもった対応や、能力を最大限に発揮することが最高の質につながると思います。
 健康経営の推進と並行して、社会的な問題となっている長時間労働の是正や労働環境の整備など働き方改革の推進をしていく必要があります。日々の仕事において、何を誰がいつまでにどこまでやるかを明確にし、スピード感を持って課題解決を繰り返すことはもちろんですが、仕事にかけた時間ではなく生産性や効率性を評価したいと思います。今後は仕事内容を評価した処遇のあり方の検討も行っていきます。
 また、生産年齢人口が減少する中で労働力人口を確保するために、職員がより長く働き続けられる制度の検討を行っていきます。

3 社会福祉法人の使命を追及

学習支援の様子
「解りやすく!」を合言葉に、個々の学習能力に合わせた支援を提供しています。

 社会福祉法人の責務として、地域における公益的な取組を推進していきたいと考えています。例えば、無料又は低額での食事提供、居場所づくり、学習支援生活困窮者相談所などが挙げられます。地域における公益的な取組は法人全体としてもそうですが、制度の谷間のニーズを発見するためには、より地域に近い立場である各事業部、施設、職員一人ひとりにおいても提案、実践していただきたいと思います。皆さんが「仕事を拾ってくる」※3ことによって、社会福祉法人としての使命の達成へとつながります。その上で、活動内容をわかりやすく広報することで社会福祉法人に対する理解を広げていくよう努めていきます。

4 安定経営と先駆的取り組み

 社会福祉法人には生み出した利益を地域に還元する役割があり、それを果たすためにも適正な利益を生み出す堅実な経営が求められます。診療報酬、介護報酬共に厳しい改定が想定されます。聖隷の総合力と対応力、スピード力の真価を発揮し、改定に対応したい。さらに、改定に対応するだけでなく聖隷が本来やるべきことを忘れずに地域貢献に力を注いでいただきたい。各職員の知恵と行動でより質の高いサービスが実現されることを期待します。また、聖隷横浜病院では外来機能の充実を図るため、浜名湖エデンの園では耐震対策による永続的なサービス提供を可能にするための大規模な建替え工事が開始されています。聖隷佐倉市民病院においては地域ニーズに応えられるよう、機能の拡張を図るための増築が予定されています。こうした投資をするにあたり、各事業部と法人本部において新規事業や高額設備などへの投資に対する評価をきっちりと行っていただきたい。計画と実績の分析を行い、なぜ差異が生じたのかを明らかにし問題の改善と今後の投資への貴重な判断材料を残してください。これからも聖隷は地域目線、利用者目線に立って必要な投資をより効果的に推進していきます。
 国策としての2020年の地域共生社会※4の実現に向け、個人や世帯の抱える複合的課題への包括的な支援や分野をまたがる総合的サービス提供の支援といった公的支援の縦割りから丸ごとへの転換、住民の主体的な支え合いや地域資源の活用といった我が事・丸ごとの地域づくりを育む仕組みへの転換が進められています。その中で、社会福祉法人に対する期待は非常に大きいものであると感じています。地域に根付き、地域のニーズを解決し、地域で最高のサービスを提供することこそが聖隷の使命です。使命の追求のためには皆さんに様々なチャレンジをしていただきたい。職員のやりたいこと、やらなければならないという思いを尊重するのが聖隷です。職員一人ひとりが主体的に行動し主役として活躍することを期待しています。

浜名湖エデンの園 新1・2号館 完成予想図
ご入居者がより快適に生活いただくことを目指して耐震対策建替工事を開始しました。2020年6月完成予定。

聖隷横浜病院 新外来棟 完成予想図
更なる医療機能の向上を目指し、建築工事を開始しました。2019年完成予定。

用語解説

※1 EPA : 経済連携協定( Economic Partnership Agreement)の略称。関税の撤廃や規制緩和により物流やサービスの自由化を目指す条約である自由貿易協定(FTA:Free Trade Agreement)を基に、人の移動や投資など幅広い分野での親密な関係を強化することを目指す条約。

※2 健康経営 : 従業員の健康の維持・増進が企業の生産性や収益性の向上につながるという考え方に立って、経営的な視点から、従業員の健康管理を戦略的に実践すること。「健康経営」は特定非営利活動法人健康経営研究会の登録商標です。

※3 「仕事を拾ってくる」 : 職員は与えられた枠組みの中で行う仕事や、地域・社会からの要請に応えるだけではなく、周囲に目を向け、必要だと感じたことを新たな仕事にするという心構えで日々取り組んでほしい。(2017年1月 新春研修会にて)

※4 地域共生社会 : 制度・分野ごとの「縦割り」や「支え手」「受け手」という関係を超えて、地域住民や地域の多様な主体が『我が事』として参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えて『丸ごと』つながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく社会(厚生労働省「我が事・丸ごと」地域共生社会実現本部)


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