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理事長 年頭所感

はじめに

2018年12月19日、天皇陛下より聖隷おおぞら療育センターが御下賜金を拝受しました。

 あけましておめでとうございます。今期は診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等報酬の同時改定の年でしたが、安定した事業運営ができております。また、この10年間(2007年度比較)でサービス活動収益の増加率は約144%(2017年度実績約1,135億円)。常勤職員数は約3,000名増員(2018年4月時点 常勤職員数9,689名、非常勤含む職員数15,029名)し、事業を成長させることができました。地域の皆さま、関係の皆さまのご協力と職員の努力に御礼を申し上げます。
 2018年12月には、聖隷おおぞら療育センターに対して天皇陛下より御下賜金を拝受しました。地域障がい者総合リハビリテーションセンター(2019年竣工予定)を始め、三方原地区はより地域に根差した取り組みをすすめています。1939年12月にも御下賜金を拝受しており、天皇陛下より聖隷福祉事業団(以下、聖隷)の事業をお認めいただいたことは大変光栄です。
 これから2025年(団塊の世代が75歳を迎える)にかけて医療や介護の需要がさらに増加することが見込まれます。一方で、少子化に伴う生産年齢人口が減少します。人材の確保はより一層厳しい状況となっていきます。そのような状況下で、我々のような大規模社会福祉法人への期待が高まることは間違いないと確信しております。聖隷はその期待に応え続けることが使命であり、2025年に向けて地域共生社会の実現、人材の確保・育成、健全経営、組織改革が必要と感じています。

1 人材確保・育成と働き方改革への対応

2012年より聖隷の医師が毎年渡比し、聖カブリニ病院の慈善活動に協力して口唇口蓋裂の手術および技術指導を行っています。2018年は3名の医師が行いました。

 聖隷が地域からの期待に応えていくためには、まだまだ人材の確保と育成が必要です。2018年度は新しい人事制度がスタートし、多様な働き方、キャリア形成、処遇の向上など職員や求職者のニーズへの対応や、採用競争力を強化することができました。今後はこの制度を活用し、地域に根差した人材の確保を積極的に行っていきます。さらに、私はもっと多くの人材の育成が必要と感じています。そのため、新たな管理職育成コースを導入し、戦略的に人づくりを推進していきます。また、聖隷は多くの女性職員が活躍しており、女性の経営層の育成も積極的に行っていきます。
 2019年4月より働き方改革関連法が順次施行されます。本改革では、長時間労働の是正、ダイバーシティ(多様性)の推進、労働生産性の向上などが求められています。これまで、短日・短時間勤務(ワークシェアリング)制度、育児休職の再取得、病院看護職時間限定勤務制度など多様な働き方に対応してきました。これからも子育てや介護、病気の治療などと仕事の両立ができる環境や、女性職員や高齢の方が働き続けられる環境の整備を行っていきます。また外国人、障がい者の活躍できる環境づくりについても引き続き取り組んでいきます。また、長時間労働についても、正面から向き合うべき課題です。この課題は、労働時間の管理が難しい医師等専門職を含めて検討していきます。一方で、単に労働時間を短くするのではなく、労働時間を適切にコントロールした上で、サービスの質の向上を目指していきます。私は生産性や効率性など仕事内容を評価します。

2 社会福祉法人の使命として地域共生社会の実現

困窮世帯への食事支援の仕組みの第1歩。「聖隷キッチン和合」がオープンしました。

 2018年に引き続き、地域における公益的な取組を推進していきます。2018年度は聖隷キッチン和合(障害者就労支援事業)がスタートしました。将来的には「つながり」と「聖隷キッチン和合」とが協働して、困窮世帯への食事支援や相談援助につながる仕組みづくりを検討していきます。公益的な取組はより地域、利用者に近い立場にある施設や職員の気づきが重要です。ぜひ制度の狭間のニーズを発見し、提案、実践していただきたいと思います。また、これらの取組を積極的に広報し、他の法人とも協力して社会福祉法人に対する理解を広げるよう努めてまいります。
 「地域共生社会」の実現には、高齢者や障がい者、子どもなどの公的支援の「縦割り」から、包括的な支援、総合的サービスの提供への転換が求められています。また、さまざまなニーズを抱えているが公的支援制度の受給要件を満たさない「制度の狭間」の問題もあります。これらの課題に対し、どのように対応していくか具体的に考えていかなければなりません。聖隷のサービスを包括的に提供し、制度の狭間のニーズに具体的に取り組むとともに、地域の会議体に積極的に参加するなど地域に出ていく必要があると感じています。
 また、これまで事業部制にて運営を行ってきました。今後、人口減少、少子化、超高齢社会に対し、包括的なサービス提供が求められます。そのため、将来を見据え、そして、総合力を最大限発揮できる組織の在り方について検討していきます。

3 先駆的取り組みへの挑戦と健全経営

2019年竣工予定の聖隷佐倉市民病院の新病棟および手術棟。

 聖隷が長期安定して事業を行っていくためには、適正な利益の確保が必要です。これまで、各事業部が支えあい、経営的に厳しい状況であっても地域ニーズに対応するための投資を行い、そして安定経営を継続してきました。これは総合力により実現したものと確信しており、今後もこの総合力は財産として大切にしていきます。
 2025年に向け、医療、介護を取り巻く環境が大きく変化していきます。各事業部は地域での役割を再認識するとともに、ICTの利活用、ロボットの導入、その他先進的な取り組みにも積極的に挑戦し、最高のサービスを提供し続けることを期待しています。
 大型投資としては、浜名湖エデンの園増築4号館が2018年に竣工しました。また、聖隷横浜病院新外来棟建築、聖隷佐倉市民病院新病棟および手術棟増築は2019年竣工を予定しております。投資事業においては、投資の目的、そして、目的達成のためのアクションプランを再確認し、投資した経営資源を最大限活用していただきたいと思います。
 また、2019年10月に消費税が10%へ引き上げられます。社会保険診療や介護保険サービスは非課税事業にあたりますが、診療材料や事務用品など私たちが日々使用する備品・物品の購入にはすべて消費税がかかります。診療報酬、介護報酬での補てんはありますが、消費税の増税は費用増となり経営に大きな影響を与えます。このような状況下で、各事業部連携の強化や、職場の生産性・効率性が向上する取り組みを奨励し、健全経営となるよう努めてまいります。

4 災害対策への取り組み

平成30年7月豪雨の被災地 広島県呉市での支援活動の様子。

 2018年は大阪府北部や北海道胆振東部での地震、その他度重なる台風など自然災害が多くありました。その中で、西日本での豪雨に対し、介護福祉士や看護師を派遣し、支援を行うことができました。一方で、台風24号では静岡県全域で停電や断水が発生し、ライフラインの重要性を改めて実感しました。自然災害はいつ発生し、どのような被害をもたらすか分かりません。各施設においては、災害発生時の初動、発災後数日間の対応について再度確認し防災対策の強化に取り組んでいきます。また、聖隷全体としては、広域防災委員会が中心となり、被災地域外の施設が被災施設をどのように支援するかを具体的に考えていきます。

おわりに

 2018年に私は勤続50周年という節目を迎えることができました。聖隷に関わる多くの皆さまのおかげと感謝しております。これから私は、職員が地域や現場でやりたいことを応援する、そして、次世代へつなぐことに取り組んでいきます。聖隷の強みは、事業部同士が協力して総合力を発揮できること、時代、地域ニーズに適切に変化できることです。職員はこの強みを理解し、高い視点を持ち、「聖隷が将来どうあるべきか」、「何をやりたいか」を考え、そして、それを実現するためにさまざまなことに挑戦していただきたいと思います。
 中期事業計画2016-2020も残すところ2年となりました。ビジョン2020の実現に向けた具体的な取り組みを行っていくとともに、さらに5年後の2025年を見据えた準備を行っていきます。2019年はこれまでの振り返りと将来を具体的に考える1年としたいと思います。

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