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【最新号】聖隷三方原病院 臨床検査技師

 「〇番の方こちらの採血コーナーにお願いします!」。患者や職員でにぎわう聖隷三方原病院。その地下1階の真っ白で広い空間に、所狭しと並ぶ大きな検査装置。ゴウンゴウンと音がする。採血管や書類を手にした白衣姿の職員が行き交う分析検査室。「聖隷ラボ」と呼ばれるこの検査部門には、朝から次々と検体が運び込まれる。装置の傍ら、顕微鏡をのぞき込む者がいた。大量の検体を相手に、迅速かつ冷静なジャッジで患者を正しい治療に導く、臨床検査技師、後藤に迫る。


i am「後藤 千絵」

冷静な判断で、人の役に立つ臨床検査技師

大学の研究室のメンバーと。今は皆、総合病院で活躍している。

 「資格があって、人の役に立てるといえば医療の仕事かな…」。
高校の進路選択時、母親から「資格を取って手に職をつけなさい」とアドバイスを受けた後藤。頭にぱっと浮かんだのは医師、看護師だった。
「でも私の場合、患者さんとの距離が近いと感情移入しちゃいそう。そうすると冷静な判断ができない気がする・・・」。医療関係の仕事を調べるうち、後藤は臨床検査技師(以下、検査技師)という仕事を初めて知った。「検査を通じてたくさんの患者さんに関われるし、検体相手なら客観的に判断ができそう!縁の下の力持ちってかっこいい!」。後藤は検査技師になることを決めた。
 大学で4年間学び、晴れて検査技師として聖隷三方原病院検査部に配属となった後藤。入職初日、技師長は後藤にこう言った。
「あなたはこれから、どこに行ってもスキルが活かせるジェネラリストか、ひとつのことを極めるスペシャリストを目指しなさい」。検査技師として、社会人としてのエールが胸に刺さった。
 「スペシャリストになってやる!」後藤は心に誓った。

スペシャリストを目指して

1日に何十人もの採血を行っても、一人ひとりきちんと向き合うのがポリシー。

 後藤の担当は血液検査。採血し医師から指示があった項目を検査装置で調べる。
 装置が異常値と判定した血液は、検査技師がさらに顕微鏡で確認するのだが、ここに検査技師としての差が出る。熟練した検査技師の目だと、装置で拾えない異常を拾うことができ、検査値をみて「この項目も調べた方がいいのでは?」と医師に一歩踏み込んだ提案もできるのだ。
 血液検査はどの診療科でも広く行われる検査だ。アザができたと整形外科にかかる人。風邪をひいたと内科にかかる人。検査技師は客観的にデータを分析し、「意図した診療科とは別要因の症状ではないか?」という可能性を含めて判断する。たまたま血液検査をした患者の異常をいかに見逃さないかが早期治療への鍵となる。後藤の助言により、整形外科の患者がすぐに血液内科に転科し治療を開始できたこともあった。一方で、後藤が気付くことができず、呼吸器内科の医師自らが血液疾患を疑い、患者を後日血液内科に転科させたこともあった。 「私のところでいち早く気づけていれば、もっと早く治療を始められたのに…」。スペシャリストは迅速かつ正確に、そして気付くことが要求される。「もっと勉強しなきゃ」。
 後藤は毎晩ファミレスに通い、夜中まで勉強しては翌朝出勤する日々を過ごした。5年間の実務経験を積んだ者に受験資格が与えられる認定血液検査技師の資格(※1)もきっちり6年目で合格し、日々の気付きも増えていった。

自分も職場も働き方改革 ~その1~

2015年頃。「あとは後藤に頼んだよ!」と言葉を残してくれた先輩を囲んで。

 2018年に第1子を出産した後藤は、時短勤務を利用しての復職となった。勤務時間が1時間短縮された。復職当初は、係長でありながら時短で退社する申し訳なさから、出産前と同様に仕事を受け、自分でその日に全てやろうとした。それが自分にも職場にも最善だと信じていた。
「もう帰らなきゃ!なのに、あれもこれも終わらない!」。急いで保育園に行くと、我が子がポツンと一人陽が陰った教室で待っている。「私は何のために働いているの…」。多くの働く親がぶつかる壁に後藤も直面した。
 後藤が復職前から参加していた定例の会議は後藤の復職に合わせて、職場は何も要求せずとも夕方の打合せを日中に変えてくれていた。その時、後藤は感謝と共にはたと気が付いた。
「私も働き方を変えればいいんだ」。
 以降、後藤でなくてもできる仕事は、できるだけ若手職員に任せるようにした。後藤がいなくても仕事ができるように下準備をして振り分け、できあがってきた仕事を後藤が確認して、次の過程への指示を出す。抱え込んでいた仕事を手放すと、若手の育成になり、職場の活性化に繋がった。
 もちろん今では我が子を待たせることなく保育園へ迎えに行けるようになった。

自分も職場も働き方改革 ~その2~

皆で助け合い働き方改革を実施。大切な家族との時間をより持てるようになった。

 母親として復職した係長の後藤には、同じく母親として働く職員から働き方の相談を受けるようになった。
 必ず定時に帰りたいという希望もあれば、子育て以前と同様な仕事をしていきたいという希望もある。制約がある中で、専門職として成長できるように、個々が働きたいと思う働き方をさせてあげたい。そのためには子育て世代以外の職員の協力も不可欠だ。
 係長として業務を割り振るうえで、多様な働き方の価値観を認め合う重要性がよくわかった。
「小さい子がいて係長はたいへんじゃない?」と後藤はよく聞かれるそうだ。もちろん、たいへんなこともある。それでも係長の仕事にはやりがいを感じている。自分の考えで職場をつくっていける、やらせてくれる環境。協力してくれるスタッフへの感謝と共に自身も成長できる職場にいることをあらためて実感している。

聖隷臨床検査部門流 人財育成

臨床検査部門の合同セミナー。聖隷グループ中から検査技師が集まって取り組む。

 聖隷グループの検査技師は病院と健診施設の10施設へ配属される。その数、約300名。施設によって得意分野は異なり、求められるスキルも異なる。その特性を活かして多様な人材育成が取り組まれている。
 例えば資格取得を支援するワーキンググループ。後藤が持っている「認定血液検査技師」資格は、血液検査に関する知識が優れていると血液検査学会のお墨付きが付くもの。現在、聖隷内での保有者は4名だが、多ければ多いほど、その医療機関の血液検査の質の高さが証明できる。本来なら自宅学習や自施設の有資格者の指導を得て受験するのだが、聖隷ではさらにグループ内部の資格保有者が講師として講習会を開催する。これは資格保有者にも知識を整理してアウトプットする好機となる。それ以外の資格にも同様の取り組みがされている。
 もう一つは2018年度から始まった人事交流。病院では多種多様な症例をみられるため、知識が豊富になる。一方で検診施設では、正常か異常かをより短時間で判断する検査のスピードが磨かれる。どちらも検査技師に必要なスキルだ。そこで約1ヵ月間、他施設へ研修に行き、普段とは異なる経験を積めるようにした。他施設で新たな経験をしてスキルアップし、モチベーションの向上を図る。
 これらの取り組みにより職員の勤続年数が延び、貴重な「人財」の維持にもなっている。

「縁の下の力持ち」が変化を遂げるとき

元気の源は家族とフェスとビール!

 かつては検査室で黙々と検体と向き合い、「縁の下の力持ち」と呼ばれていた検査技師。2020年の今、検査装置の発展は目覚ましく、装置に任せることは任せて検査室の外に出ていくことが検査技師には求められると後藤は考える。
 あまり知られていないが、検査技師は検査室以外にも活躍の場が多くある職種だ。例えば、病棟で看護師がする採血は検査技師が担うことができ、そうすれば看護師はもっと患者をみられる。より安心で安全な医療を提供するために、「検査室の外でも力持ち」として、検査技師は変化を遂げる時がきている。
 「ジェネラリストかスペシャリストになりなさい」。技師長は今もこの言葉を繰り返す。血液検査のスペシャリストとなった後藤は、分析検査室のジェネラリストを目指している。進化をした後藤がスペシャリストでジェネラリストでとして活躍する日も近いかもしれない。

  検査技師として高いモチベーションをもち続けている後藤。その秘訣は何か。
「秘訣?大好きなビール片手に、娘と夫とフェスで盛りあがること!」と満面の笑みで即答してくれた。
※1 認定血液検査技師
血液検査分野における高度な知識や技術を有する臨床検査技師の育成を図り、より良質な医療を国民に提供することを目的として日本検査血液学会が認定をする認定資格。

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聖隷三方原病院 施設概要

所在地〒433-8558 静岡県浜松市北区三方原町3453
電話番号053-436-1251FAX053-438-2971
開設日1942年12月24日定員・定床数934床
施設種別
  • 医療保護施設
  • 助産施設
  • 居宅療養管理指導事業
  • 訪問看護事業
ホームページこちらをご覧ください


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