「熊本地震災害ボランティア」第2次隊として聖隷厚生園から2名の職員が被災地へ(5/18~5/21)

熊本地震で被災された方々には心からお見舞い申し上げると共に、復興に尽力されている皆様には安全に留意されご活躍されることをお祈りいたします。

聖隷福祉事業団ではNPO法人静岡県ボランティア協会を通じ、熊本地震災害被災地の避難所に応援職員として聖隷厚生園の職員2名を派遣いたしました。社会福祉法人として震災の復興に向け、長期的に支援させていただくために、経験豊富な専門スタッフを派遣し、被災地の現状把握につなげたいと考えております。

派遣概要
・派遣職員
 (右)聖隷厚生園信生寮 看護介護サービス室 伊達典子(介護職)
 (左)聖隷厚生園相談支援事業所信生 石津瑠美(相談支援員)

・派遣期間
 2016年5月18日(水)~21日(土)

5月17日 理事長メッセージ伝達式

常務理事の津幡佳伸が聖隷厚生園に赴き、理事長 山本敏博からのメッセージを派遣職員2名に手渡しました。石津さん、伊達さんは「いよいよ明日から被災地入り。少しでも被災者の皆さんのお役に立ちたい」と意気込みを語りました。

5月18日 出発式

富士山静岡空港で出発式が行われました。NPO法人静岡県ボランティア協会 常務理事の小野田様より、「目に見えない被災者の心に寄り添って支援を」とエールをいただきました。
また、「熊本地震災害ボランティア」第一次隊が温かいお茶を差し入れた際に、「ずっと温かいお茶を飲むことができなかったから嬉しい」と被災者の皆さんに喜んでもらえたとのことでしたので、今回は静岡県川根町の川根茶を持って被災地に向かいます。

出発式の様子

熊本震災 被災地の様子 (派遣職員より)

嘉島公民館にて支援活動

熊本県上益城郡嘉島町にある、嘉島公民館にて支援活動を行いました。嘉島公民館には約400人の方が避難をしており、半分以上が70歳以上のご高齢の方です。
今回は、被災者の皆さんの疲れを少しでも軽減できるよう、お茶サロンのお手伝いと足手湯を行いました。足湯・お茶に使うお水は、体育館外にある水道口を使用し、ガスで沸かします。しかし、2日目には早くもガスボンベの残量が少なくなってしまいました。嘉島町にはガスボンベがなかったため、玉名市まで往復3時間かけて取りに行きました。

活動を行っている嘉島公民館

足手湯の様子

お茶サロンでは静岡県産のお茶と共にウナギパイやさくらエビせんべいを提供。皆さん美味しそうに召し上がっていました。「体育館に水は沢山ありますが、温かいお茶は一ヶ月ぶりです」と声をかけてくださった方もいらっしゃいました。
足手湯では多くの方に足の浮腫が見られたため丁寧に揉みました。「足湯は初めてだったけど、気持ちがよかった。お陰で昨夜はぐっすりと眠れました」と喜びの声をいただきました。

お湯を沸かす様子

お茶サロンで提供した川根茶

被災地の状況(走行中の車窓より職員撮影)

嘉島公民館にて支援活動を行った後、宿泊先であるホテルへバスで1時間半かけて移動。道中、今回の被害が大きかった益城町を通過しました。沢山の倒壊した家屋や屋根にブルーシートがかけられている家を見て、改めて被害の大きさを感じました。

倒壊した家屋

ビニールシートで覆われた家屋

支援活動を終えて

伊達典子

被災の場面はテレビでしか見たことがなく、実際に被災地の光景を目にして言葉が出ませんでした。

被災してちょうど一ヶ月が経ちます。災害が起こって一ヶ月までは気持ちで乗り越えられると思いますが、問題はこれからです。地元の宿泊先で購読した「熊本日日新聞」での「心不全を発症する方が急増」という記事が気になりました。余震に伴うストレスや睡眠不足が引き金となるそうで、今後も増加が懸念されているとのこと。また、肺炎や感染性胃腸炎などの感染にも注意が必要だそうです。

どの被災地も要援護者の支援は遅れており、特に高齢者や障がい者といった「災害弱者」への支援が心配されます。
「もしも」のとき、私たちはどのように災害弱者へ支援をするのか。
施設職員だけでは限界があります。地域住民との連携や、他県の施設間で災害についての支援ネットワークの構築など課題は残されています。

今後も、熊本への継続した支援が必要であると感じた活動でありました。

石津瑠美

震災から一ヶ月ほど経ち、大変な中にも少し落ち着き、ほっとしたところで施設職員など支援者が体調を崩され始めているので、今後は支援者の支援が大事になってくると思います。

障がい者の方の支援について現地での情報も乏しく、テレビ等での情報も入ってきません。私たちが施設で担当しているご家族からも、「地震は他人ごとではない。同じような障がいを持っている方たちはどのようにしているのだろう。この子を連れて食事をもらうために2時間も並べない。人のたくさんいるところでは適応できず、この子を連れて避難所には行けない」と、情報が見えず不安だとの話を面談の中で話されていました。
嘉島町の保健師の話では、もともと重度の障がいを持っている方は少ないそうで、皆さんご家族のサポートやヘルパーを利用して避難所やご自宅で過ごせているそうです。

支援活動最終日、体育館に避難されている障がいのあるひとりの女性が、率先して「健康体操」の音頭をとってくれました。おばあちゃんたちが声をかけ合い、最後は大きな拍手に包まれ大盛況に終わりました。
障がいを持つ方には、周りの理解はもちろん、支援をするだけでなく役割を持って一緒に何かをやることがとても大事だと改めて感じました。また、少ない日数でのボランティアは難しく、何度か経験を積む必要があると感じました。どんなかたちかはわかりませんが、支援の継続とともに 今後の仕事に生かして行けたらと思っています。


2016年6月 熊本地震「静岡県災害ボランティア第2次隊」報告より抜粋