理事 平川健二(2017年5月号-ⅰ)社会福祉法人は誰のものなのか?

【HP限定】聖隷福祉事業団の役員がつづる コラムLeader's thoughts「実践躬行」(じっせんきゅうこう)

「社会福祉法人は誰のものなのか?」理事・常務執行役員 平川健二

 全国の社会福祉法人事務担当のみなさまへ、社会福祉法改正に伴う、定款変更、評議員、役員の選任等々へのお取り組み大変お疲れさまでした。いやいや、決算も含めまだまだ悪戦苦闘中ですよ、という方々も少なくないようにお聞きしてますが・・・。
 さて、社会福祉法人に経営という考え方をしっかり植え付けようとする今回の社会福祉法改正ですが、一般の方々からすれば何を今さらという点が多々あります。その一つが、ガバナンスという考え方の導入です。ガバナンスとは、法人や組織をどのように経営していくのかという仕組み作りであり、意思決定の適正化や組織の腐敗防止を果たしていくものです。会議体、評議員、理事、監事が各々どういう役割と権限を持ち、機能していくかを定め実践していくことです。2014年社会保障審議会福祉部会報告書には「(社会福祉法人は)経営組織のガバナンスが不十分」と記載されました。法人も家庭も民主的なガバナンスが必要だと実感します。

新ガバナンス体制図

 話は少し変わりますが、「株式会社は誰のものなのか?」という議論が数年前に流行っていました。結論は、出資者である株主こそが会社の所有者であり、日本では株主への貢献度(つまり株価を上げ、配当金をより多く分配することですが)が低すぎるという話の流れになりました。一方で、過度の株主優遇こそがこれまた最近流行の「格差社会」を生じさせているとの批判にもつながってしまうようです。
 では「社会福祉法人は誰のものなのか?」
 社会福祉法人が社会・地域に貢献することは当たり前のことです。その目的のために1951年社会福祉事業法(現在の社会福祉法のことです)が制定され、社会福祉法人という法人が認められるようになったのですから。ということは、社会福祉法人は社会のものであり地域のものなのです。しかし、ガバナンスが不十分で経営の意思決定が不透明のままでは、社会福祉法人は社会・地域のものですと述べても信憑性に欠くこととなります。
 今回の社会福祉法改正は、社会福祉法人がガバナンスの考え方を取り入れ、適正な経営判断を行い、社会・地域に貢献しなければならないことを明確に義務付けたのです。社会福祉法人の経営の質の向上が今まさしく強く求められており、私たちはそれに応えていきたいと考えております。同時に、家庭内ガバナンスも見直したいところではありますが。

【秘書・広報課からのお知らせ】2017年4月1日付け理事・評議員・執行役員体制

理事長 山本敏博

2017年4月1日付けの理事・評議員・執行役員体制をお知らせいたします

~理事長 山本敏博より~
 今般の社会福祉法の改正により、社会福祉法人にはこれまで以上に、地域社会への貢献が求められてきます。聖隷福祉事業団は、社会福祉法人の模範となるよう、透明性と公益性をこれまで以上に強化し、一層健全な経営と地域の皆様に質の高いサービスを提供してまいります。高齢者、こども、障がいをお持ちの方など多様な人々がそれぞれの役割をもって活躍できる地域共生社会の実現のために、社会福祉法人として貢献してまいりたいと考えています。