常務理事 津幡佳伸(2016年6月号-ⅱ) 2025年に向かって 聖隷福祉事業団における福祉の夢

【HP限定】聖隷福祉事業団の役員がつづる コラムLeader's thoughts「実践躬行」(じっせんきゅうこう)

「2025年に向かって 聖隷福祉事業団における福祉の夢」  常務理事・在宅・福祉サービス事業部長 津幡佳伸

聖隷コミュニティケアセンターにて若かりし日のわたし。

 将来の日本の高齢者介護を意識して2025年問題として取り上げられ、15年が経過しました。「2025年福祉の夢」は、将来の不安ではなく、希望へと変えることが私達の仕事です。そして、次の時代を担う職員の夢みる力を原動力に、私の役割は夢に向かって自分が今、出来ることを全うすることが、私の「実践躬行」です。

 在宅・福祉サービス事業部の福祉事業は6県に103施設、225事業、3,388人の職員で構成されています。私たちの支えるべき利用者への支援は、家族や地域、生活環境に視点を置きつつ、医療をはじめ、高齢者、障害者、児童問題、児童においては、発達障害や子どもの貧困と言った幅広い問題が複合的に生じています。これらのニーズや課題の発生はひとつの家庭で、医療、介護、障害、保育の問題が複合的に生じ、個人では解決できないからこそ、専門的な支援が求められるのです。ゆえに従来の法律体系に基づく縦割り組織では対応出来ない困難ケースが多くなっています。これに対応すべく、事業部では地域を軸にした組織を目指して8つのエリアに分ける組織変更を行い、今年からは更に「地域拠点」の主体性に基づく「地域包括支援体制」の構築を目指しています。「小さな拠点」であっても、地域の困っていることを感じ、発見し、寄り添い、共に解決のために迷いながらも歩んでいくための組織でありたいと思っています。

「第14回 聖隷福祉学会」(2016年2月27日)開催の研究発表受賞者

 そのためにも、職員ひとりひとりが地域を愛し、貢献していく使命を持ち、必要とされる技術、知識を更に高めねばなりません。必要とされる人材を確保し、なりたい自分、なろうとする意欲を支えるために様々な研修や成長の機会を提供していきたいと思います。実例を挙げますと、毎年2月に開催される「聖隷福祉学会」では施設、地域、専門毎に学会が行われ、年間に生み出される研究発表は300題を超えるようになりました。(右写真)さらに、新たな高齢者ケア、障害者ケアの研究に取り組むため、一昨年(2014年)からデンマーク、ノルウェーへの職員研修が開始されました。(左下写真)そのほか、海外からの人材の受け入れにおいても、聖隷では2006年よりフィリピンの大学内にあるサークルに無料課外日本語教室を設けて支援を開始し、現在、22名のEPA介護職員*が勤務しています。(右下写真)
 2025年の介護問題が現実味を帯びていく中で、高齢者人口がピークを迎える2040年問題に向かって聖隷の仕事は尽きることがありません。

*聖隷では2009年よりに基づく介護人材の受け入れを開始し、現在では介護福祉士有資格者11名、介護福祉士候補者11名。2016年12月にはさらに8名の介護福祉士候補者が就職予定です。詳細はこちらからご確認いただけます。
なお、文中の施設数・事業数は2016年6月現在、職員数は、2016年4月現在の非常勤を含む人数です。

【海外視察】2016年3月、高齢者施設の園長5名で北欧・ノルウェーを視察

【EPA】フィリピンの大学にて、現地学生向け説明会

生活困窮家庭への学習支援や学習サポートを行っています。

浜松市生活自立相談支援センターつながりスタッフ
(浜松市中区聖隷ビル2Fの事務所にて)

 社会福祉法人は、制度や市場原理では満たされないニーズに率先して対応していく取り組み「地域における公益的な活動」が求められています。2013年に生活困窮者自立支援法が成立し、聖隷福祉事業団においても浜松市で取り組みを開始しています。
 制度では満たされないニーズに向けて、相談支援事業・就労支援事業・学習支援事業などに取り組んでいます。

 詳細は、浜松市生活自立相談支援センターつながり ホームページよりご確認いただけます。
※社会福祉士、精神保健福祉士、ジョブコーチ等の資格を持つ職員が相談に応じます。
※「浜松市生活自立相談支援センターつながり」は浜松市から委託されている事業です。