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子どもたちの命を守るために

朝夕は少しづつ涼しさを感じられるようになってきました。季節は秋に向っています。
先日、保護者の方から「こうのとり保育園は園舎が倒壊してしまったら、どこに避難するのですか?」というご質問がありました。こうのとり保育園は、防災対策の手紙(保存版)でお知らせしましたように、第一避難場所は泉町公園そして、第2避難場所は第一中学校となっています。日頃から第一中学校とも繋がりを持ち、年長児は歩いて第一中学校まで行く経験をしています。そして、こうのとり保育園は、建築時に公共施設である用途や地域的なことを考慮し、建築基準法で定められた耐震強度を上回る強度で建築されていますので、災害時の拠点となりうる施設です。
「耐震性能が優れ、軽微な被害にとどまり、地震後も建物を継続使用できる。」ということになります。ですので、基本的には、園舎に留まることになると思います。質問された保護者の方からは、“シェルター”についてのご質問もありましたが、保育園に増築するということは、構造上の問題から新しく園舎を作り変えるのでなければ、難しいということでした。子どもさんのことを考えると色々と心配や不安もあることと思います。これからも何かご質問やご意見などがありましたら、どうぞお尋ねください。

地震や災害を回避することは難しいですので、災害に備えて“園内危機管理委員会”さらに“磐田3園合同危機管理委員会”を立ち上げ、継続的に新しい情報をタイムリーに得る中、減災に結び付く具体的方法を見出し、実践しています。本日の防災訓練では、磐田市内の聖隷の保育園とこども園が職員交換を行いました。緊急事態に備えて他の施設でも仕事ができるように、また、施設によって違いがあることを体験することを目的として職員交換を行いました。“子どもたちの命を守る”ことが私たちの使命です。月に一度、行っている避難訓練の中では、警察署や消防署とも連絡を取り合いながら、進めています。消防署の方には、毎年、実際の訓練の様子を見ていただいて、ご意見や修正したほうがいいこと、想定しておく方がいいと考えられることを教授していただいています。

幼児クラスの子どもたちは、1時間半という長い時間でしたが、ケガをした時の手当ての仕方を見たり、ランタンやラジオ等がどうして災害時に必要なのかという話を聞きました。子どもたちは本当に真剣に見聞きしていました。昼食は,アルファー米を使用し、水のみを使って作るもので、五目ご飯とワカメご飯の2種類の混ぜご飯を用意しました。おかずとして添えるのは、缶詰のサンマの煮つけ(0、1歳児クラスはツナ缶を用意しました)とワカメスープとバナナでした。0歳、1歳児クラスは離乳食など発達に合わせたものを用意致しました。子どもたちは、「地震、こわかったね」「このご飯は、水を入れて作ったんだって」「美味しいよ」と話しながら食事をしていました。4歳、5歳児はラップでおにぎりにしていただきました。
災害が起こった時に、私たちは『子どもの命を守る』にはどういうことを実践していくことが必要なのかを数々の災害から学び、具体化し実践に結び付けていきたいと考えています。子どもたち自身も自分の身の守り方を学び、経験する中で、緊急時にも対処できるようにと考えています。保護者の皆様にもご助言いただければ嬉しいです。

園長 永島 弘美