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「心と心が通い合うコミュニケーション」

新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。
 新型コロナウイルスの第3波感染拡大により、家族で静かな新年を迎えられたことと思います。例年のように皆で賑やかに過ごす事は難しかったと思いますが、きっと工夫して年末年始を過ごされたのではないでしょうか。
 お正月に姪っ子がクリスマスプレゼントの『ゴブレット・ゴブラーズ』というゲームを持ってきました。進化した○✕ゲームで、動かすか、かぶせるかの無言で行う事が出来る単純なゲームですが、真剣に家族で盛り上がりました。色、形、大小、数、位置、並び等々、様々な教育的効果が盛り込まれていて、子ども、大人問わず、世代を超えて楽しみました。今回のクリスマスプレゼントやお年玉で購入した物にも変化があったようです。盤上でカードやチップなどを使ってあそぶ「ボードゲーム」の人気が高まり『ボドゲ福袋』も店頭に並んでいました。ボードゲームは国内外で約2万種類に上り、子どもから高齢者まで楽しめる上、思考力を育み、認知症予防にもつながります。さらに新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、外出を控える動きが広がったこともボードゲーム人気を後押しし、家族同士などで遊ぶ機会が増え、玩具店や書店でのゲームの売り上げが伸びているとのことです。年末年始、かるたやトランプ、ゲーム等を楽しんだご家族もいらっしゃることでしょう。
 ネットニュースにボードゲームを行う事で、子どもが培うことの出来る能力がいくつか紹介されていました。①戦略を考えることで養われる思考力:ゲームで勝つためには、自ら戦略を立てて、それを実行することが必要です。ゲームの難易度にもよりますが、どうやったら勝てるのかを模索していく中で、自然と思考力が養われると考えられます。②コミュニケーションを通じて培われる社会性:実際に顔と顔を向き合わせて会話することは、ボードゲームならではの魅力です。対戦型でも協力型でも社会性を学ぶことが出来ると考えられます。実際に相手の顔色や仕草を見ることで、より多くの情報が入ってきます。心理的要素を使うゲームでは、そのような情報を解読することが重要になってきます。その場の空気を読む力や、相手の気持ちを理解する力が培われていくと考えられます。一方、協力型ゲームでは、自分の頭で考え、そのアイディアを周囲のメンバーと共有していきます。1人では気付くことが出来なかった、チームで動くことの難しさに気付きます。その中でどのように仲間を説得することが出来るのか、どうしたら相手に自分の思いが伝わるのかをゲームを通じて学ぶことが出来ます。③「勝ちたい!」気持ちから生まれる主体性とチャレンジ精神:大人も子どもも勝負に負けるのは悔しいものです。しかしその悔しさを乗り越えて次のゲームに活かすエネルギーに変えることもできます。子どもはあまり大きな壁にぶつかることはありません。そこで本気でやって勝てないという経験を通じて、次は「勝ちたい!」と思う事。それは良い刺激になるのではないでしょうか。これらの能力は、子ども時代に培うことで、これからの学業や社会生活に役立てることが出来ます。また、重要なのはこれらの学習が楽しみながら行われることですね。1月は日本古来から伝わるお正月の伝承遊び『かるた・絵合わせ・福笑い・すごろく等』も楽しみながら、手作りのオリジナル玩具にも挑戦できたらと思っています。秋に各クラス子ども達の成長や興味関心に合わせ、新しい玩具やゲームを購入しました。幼児クラスではスティッキ―、声をひそめて、テンポかたつむり、クラウン、妖精さがしゲーム等も楽しんでいます。コロナウイルス感染症の拡大で不安と心配な毎日だからこそ、ご家庭でもメディアに頼らず、お子さんと一緒に心と心を通わせ上記のような遊びを楽しんでみて下さい。2021年も「心と心が通い合うコミュニケーション」を大切にした保育を、職員一同努めてまいります。

園長 梶山美里