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秋には

園外に出かけると金木犀が香り、コスモスもかわいい花を咲かせています。先日は清掃奉仕への協力並びに懇談会へのご参加、ありがとうございました。さて、秋本番、皆さんはどんな風に秋を楽しまれるのでしょうか。
スポーツの秋。先日、年長組の子どもたちは“しっぺいバス”に乗せていただいてサッカー教室に行ってきました。満面の笑みで「すっごく楽しかった!」のことばが聞かれました。「3対4で勝ったよ。2回戦もやって…」と子どもたちの話は続きます。10月にはラグビー教室にも出かけます。いろいろなスポーツを楽しく体験しながら知ることができればと思っています。幼児クラス(3歳以上児)は体操教室にも初挑戦。挨拶から始まって、体のしなやかな動かし方、運動する時のコツ、友だちと順番を守る、話を聞く時の態度など、ユーモアを盛り込みながらの指導を受けました。前周りひとつとっても基本を知ることで、気持ちよくでき、体のしなやかな動かし方を学ぶことができるのです。保育士もより高い専門性を日頃の保育に取り込むことができています。
実りの秋、食欲の秋。幼児クラスは、デンマーク牧場にバス遠足に出かけます。色づいた木の葉、いろいろ種類の草花や実を集めたり、馬や牛やヤギとのふれあいの時も持つことができます。子どもたちと豊かな自然を感じながら楽しみたいと思っています。また、サツマイモや稲も大きく育ち、収穫のときを迎えました。収穫時には畑や田んぼで、虫たちも顔を出します。たくさんの驚きや発見が待っていることでしょう。そして収穫の喜びを通して、自然を愛する心が育つことを願います。クッキングもとても楽しみにしています。きっと味は格別でしょう。
幼少期に経験することで、子どもの人生がより豊かになる保育教育内容を取り入れながら、ひとりひとりの育ちが保障され、個性が最大限に発揮できる環境を整えていきたいと考えています。自然は豊かで無限大の保育室です。興味関心が湧くこととの出会い、そして発見、さらに感動。子どもたちが心を動かしながら、生活していける日常をつくりたいと考えています。楽しいことばかりでなく、思うようにいかず悔しい思いを持ったり、心が葛藤することもあるでしょう。そのひとつひとつが子どもを成長させていくのです。子どもたちの「やってみたい」「もっとやりたい」「もっと知りたい」「すごい」等、こんな気持ちをたくさん引き出せるようにしたいと思っています。
少し前になりますが、ボランティア活動をしてくれているNPO法人ゆいツール開発工房の山本さんに、保育園の年長児対象に『生きもの・いろいろプログラム』を実施していただきました。山本さんは、人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」すなわち、結びつきを生み出すということをテーマに活動を行っている方です。使用するものは、畳一畳分ほどの大きさの里山の風景が描かれている布と生きものカードです。里山の風景には「山」「森」「海」「川」、そして「田んぼ」「子ども」も描かれています。子どもの考えや体験から出ることばが口々に聞かれ、子どもたちはとても真剣でした。翌日は、何が何を食べるかを考え、生きもののつながりをピンチのついたひもでつなげていきました。これはちょっと難しく、はじめて知ったことが多かったようでした。私にとっても、大変興味深い内容でした。私たちは、自然と共に生きています。海がめ放流に至るまでも年長の子どもたちと様々なことを学びました。人間も自然の一部であり、私たちはその自然を守り育てていくことを神様から委ねられているのです。未来を担う子どもたちと一緒に考えていきたいと思います。

園長 永島弘美