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ホーム  > 園長コラム  > 成長を共に喜び合って

成長を共に喜び合って

梅の花がいい香りを漂わせてくれています。空を自由に飛ぶ鳥たちのラブソングも聞こえてきます。雄鳥が鳴き声で誘い、つがいとなって、子育てへと向かっていきます。鳥類は基本的に一夫一婦制であり、夫婦で協力して子育てする場合が多いのです。私の家のオカメインコも、父鳥が本当に熱心に子育てをしていました。
さて先日は『大きくなったね散歩』で、4、5歳児はウサギ山公園まで出かけました。5歳児は往復12キロ程を歩いたのですが、片道2時間(休憩15分程を含む)程かかりました。途中でカルガモのつがいに出会ったり、カラスの『かぁー』?(親子遠足の時の桃太郎に登場した)にも出会いました。ウサギ山公園では満開の桜(河津桜かな)が迎えてくれました。6歳以上とかかれたちょっとスリルある遊具や長い滑り台、それからザリガニ探し(見つからなかったようですが)と子どもたちはあちらこちらに興味津々で、気持ちをときめかせて遊んでいました。また、帰り道にトイレ休憩をとった場所で2列の階段の中央に2列の手すりがあり、そこに両脇で体を支えてすべり降りるという遊びを楽しそうにやっていた4歳児の子どもたち。大人がやろうとするとこれがわりと難しいのです。それから斜面を使って、落ちていた小さな木の実をころがして遊び、そのうちに友だちが加わり、木の実が転がってくる先で、それを受け止めるといった遊びに発展していきました。ちょっとした時間でも子どもは遊びを生み出す名人ですね。子どもの姿に心を動かされることがいっぱいの園外保育でした。
そんな遠足での子どもたちの一番の楽しみは、なんと言ってもお弁当。ウサギ山に向かう途中、列の間があいてしまっても走ろうとしない子どもが何人か見られました。どうしてかわかりますか?理由は走ると「リュックが大きく揺れて、お弁当がつぶれてしまう」とお弁当を心配してのことでした。そんな時はお弁当を意識して早歩きをしていました。お弁当を大事に思う気持ちが私にも伝わってきました。子どもは純粋で、おもしろいです。成長した子どもたちの姿は、本当にまぶしく愛おしく感じました。一緒に過ごせる幸せを感じたひとときでした。
2月には年長児の保護者の皆様全員の方と面談をさせていただきました。子どもたちの成長を保護者の方々と共に感じ、喜び合うことができましたこと感謝を申し上げます。家庭には、それぞれの考え方があり、家族で協力しながら大切に育てられている様子が伝わってきました。父親が育児に関わっているか否かは子どもの育ちに与える影響も大きいことを毎年感じさせられます。お父さんの立ち位置は重要です。
あるご家庭から、子育てする中で意識してきたことは『子どもの話を十分に聞き、親が判断せず、必要な情報は与え、できるだけ子どもが決められるようにしている』とお聞きしました。言葉とコミュニケーションの力をみる簡単な検査を行っている(希望者のみ)のですが、家庭での様子を垣間見ることができます。豊かな言葉のシャワーを子どもに与えることは重要で、大好きなお父さんやお母さんの言葉そして、絵本や素話も、言葉と一緒にイマジネーションを豊かに働かせ、創造力も広げることにもつながります。また、指示を与えられることが多いお子さんの言語は育ちにくく、実は言語の育ちには『考える』機会をいかに多く与えるかが重要なカギになるのです。ですので、このご家庭の考え方は、こういった意味でも理にかなっているということになります。皆さんはどんなことを意識して子育てをされているでしょうか?ぜひ、お聞かせいただけると嬉しいです。
3月は年長児が卒園を迎えます。本当に大きく逞しく成長した子どもたちを、在園の3歳児4歳児の子どもたちも一緒にお祝いしたいと考えています。卒園式への参加のご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

園長 永島 弘美