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大きく豊かな愛に包まれて

ご入園 ご進級 おめでとうございます。
花壇のチューリップや桜の花も咲き始め、楽しみな今日この頃です。
2016年度は、2名の新規採用職員を迎えてスタート致しました。本日、新入園児と保護者の皆様をお迎えして入園進級式を行いました。保護者の皆様はどんな思いでこの日を迎えられたでしょうか。期待と、そして不安な思いも持たれているかと思います。子どもたちがそして保護者の皆様が安心して園生活をおくることができますよう職員一同、精一杯つとめさせていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 年度末聖隷職員合同研修会では、青山学院女子短期大学の岸井慶子教授をお呼びして『保育って「おもしろい」』と題しまして、子どもひとりひとりを“ ていねいに みる“という視点で、講演をお聞きしました。「自分で、自分が、自分から」「見えないものが見える子どもたち」「子どもは大人が思うよりがんばっている」「一生懸命よくなろうとしている」「保育者が気付かないことも感じている」「レッテルを貼らないで、複眼的な視点で」「子どもを信じて」と言葉のひとつひとつを事例に基づいて、語って下さいました。専門的な視点を具体的に教えていただきました。この学びを生かして、保育にあたりたいと思います。
ある保育雑誌の中で、ジャーナリストの猪熊弘子氏の“「教育」は保育、そして「保育」は教育”という言葉が目にとまりました。その中で「乳幼児期の教育」に必要なことは、保育者が愛情深く子どもに接し、子どもたちひとりひとりの存在や命を大切にすること、ただそれだけではないか。「教育」という名を借りた不安ビジネスに負けない、子どもたちの自らの学びを大切にした「教育」と、子どもへの豊かな愛情に基づく「保育」をきちんと各園で行っていくことが、今最も求められることである。と綴られていました。改めて、子どもを育てていくことの責任を感じました。
乳幼児期の子どもたちには「愛されている」実感がとても重要な意味を持ちます。赤ちゃんの時のことは思い出せません。しかし、脳には幼い時の体験がちゃんと刻み込まれていることが、現代の脳科学が明らかにしています。赤ちゃんの「まなざし」に、傍らで見守る保育者が応えることで保育者との絆が生まれます。愛情深く、温かい「まなざし」で見守る大人への信頼感が土台となって、自己肯定観が育まれます。
子どもの成長は、家庭の基盤の基に成り立つものです。しかし、限られた時間の中で仕事と家事と育児のバランスを取りながら生活していくことは、大変なことも多いと思います。家庭と保育園がつながり合って、ひとりひとりの子どもを“ ていねいに みる ”ことで、子どもの成長を伝え合い、子どもたちが「愛されている」「大切にされている」とい実感を持つことができるように育てていきたいと思います。保護者の皆様、ささいなことでも何でも相談を掛けていただけると、とても嬉しく思います。乳幼児期の大切な育ちに関わらせていただけることに感謝しつつ、保護者の皆様と共に歩みたいと思います。今年度も神様の大きく豊かな愛に包まれて、私たち職員も子どもと共に育てられている喜びを感じながら、保育にあたりたいと思います。

園長 永島弘美