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自然の中で「いのち」のつながりを感じて

私事ですが、夜、散歩をしているとホタルが飛び交う姿を見つけました。このところ数匹ではありますが、毎日のように見られます。こんなに毎日、見られることは珍しいです。ホタルが放つ青く緑色した光は、暗闇の中で、何とも言えない美しさを醸し出します。今ではあまり見られなくなりましたが、私は幼い頃、たくさんのホタルが舞う姿をみて育ちました。
さて、5月の親子散歩では、たくさんの保護者の皆様のご参加、心より感謝申し上げます。当日、私は欠席となり本当に申しわけありませんでした。すっかり回復いたしました。ご心配とご迷惑をおかけ致しました。
今年の親子散歩は、ダンゴ虫をテーマに子どもたちと一緒に楽しみ、絵本の世界に入りながら保育を展開しました。ダンゴ虫のことを図鑑で調べてみると、その生態に驚かされることもたくさんありました。ダンゴ虫は甲殻類で、成長していく過程で足の本数が増えること等など、調べていくとたくさんの不思議に出会いました。そして迎えた当日。虫があまり好きではないお子さんもダンゴ虫は親しみやすかったようです。
いただいたアンケートの中には『休日に公園に行って、虫や植物をさわったりすることをほとんどしないため、よい機会となった』『自然の中で、いつもはよく見ていない草の葉っぱの形まで観察し、色や形の違いに気づくことができた』『あきらめようとする親に 根気よくさがす子ども… 協力することで見つけた時の喜びが2倍となりました。保護者同士が協力することもありました。』その他『行き帰りのルートの地図があると事前にどこを注意するか親子で話もでき、子どもたち主導で歩けるかなと思った。』というような提案もいただきました。アンケートを読ませていただき、親子で過ごした時間を感じることができました。
親子散歩は、身近な自然を通して親子の関わりを深め、子どもたちの発見や驚きを親子で共有していただけたらという願いを私たちは持っていました。自然は私たちの「いのち」を育み、多くの恵みを与えてくれます。人生の基盤となる乳幼児期に「自然」に深く関わることは「いのち」の尊さを知ることに繋がります。園庭ではキュウリやトマトなどの夏野菜を育てています。身近で見守り、お世話することで、その成長に関わっていきます。そして、その収穫を喜び、「いのち」が養われていることも知るのです。それらの「いのち」と自分の「いのち」のつながりも感じてもらいたいのです。
話は遡りますが3月のこと、植物の持つ生命力に驚かされたことがありました。気温が極端に低くなり、自宅の庭の植物は凍りつき、軒先に置いてあったゼラニウムやベコニアそして、オリズルランもすべて茶色く枯れ果て、見る影もなくなりました。柏葉紫陽花の苗も、とても大切に育てていたので、ショックが大きかったです。もしかしたらと期待をして、1週間2週間と待ってみましたが全く変化なしでした。片付けてしまおうと思っていた矢先、1ヶ月を過ぎた頃、まさかの芽が出てきたのはベコニアでした続いてゼラニウムそしてオリズルランも青々とした新芽を伸ばし始め、5月に入り、今まで以上にたくさんの花芽をつけました。鉢の中には土のみの状態だった柏葉紫陽花は、ふた葉から4枚葉となり伸びています。植物が生きていることをあらためて実感しました。植物の持つ生命力を感じました。
私たちはこれからも自然を取り入れた保育を実践し、子どもたちが動植物に実際にふれて、自然の不思議さや偉大さそしておもしろさを感じられるように暮らしていきたいと考えています。
そして、目には見えない神様の存在を感じ、感謝と喜びを持って生きていくことができるようにと祈ります。

園長 永島 弘美