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『もったいないばあさん』と一緒に

実りの季節を迎えました。年長児は苗の植え付けから成長した稲を刈り取る作業を行いました。「上手だね」と褒められた子どもたちは、やる気満々で、こうのとり東保育園の子どもたちと一緒に、すべてを子どもたちの手で刈り取ることができました。そして、子どもたちが楽しみにしているお弁当作りにつなげていきます。
さて、11月に行われる『あおぞらひろば』に向けて子どもたちは様々な運動遊びに挑戦しています。また一方では「もったいないばあさん」とのやりとりも楽しんでいます。「もったいないことしてないかい?」と地球環境を守るために様々なメッセージを子どもたちに送ってくれます。ところが保育園に、無駄使い怪獣のムダーダがやって来て、何でもかんでもゴミにして、散らかしていくのです。「もったいないばあさん」と一緒に知恵をしぼって、無駄使い怪獣ムダーダに立ち向かおうとしている子どもたちです。子どもたちからは「ムダーダが捨てた小さくなった靴は、小さい子にあげればいいんだよ」「うちのじいじね。お水飲んだ後、ペットボトルをリサイクルしてるよ」等の声が聞かれました。子どもたちは、よく見ています。大人が手本となり子どもに伝えていきたいと考えます。
地球環境について考える時、「エコ」という言葉が一般的に知られています。この「エコ」という言葉には2つの意味があるようです。ひとつは「エコロジー(ecology)」であり、生態学という意味で、生物の生活や環境学との関係、つまり「環境に配慮している」という意味につながります。そしてもうひとつは「エコノミー(economy)」であり、経済を意味します。環境と経済はつながっていて、どちらか一方だけが発展してもうまくいきません。環境に配慮しつつ経済の安定を実現することで、人々が安全で豊かな生活が送れるようになるのではないか、そういった生活を送りたいという願いが込められているようです。今まで私たちは生活を豊かにしていくことを願い、経済を発展させてきました。また、自然界から木や水など様々なものを取り込み、それを加工してものを作り使っています。それが、このような地球環境の汚染につながっていると知る由もなく、生活してきてしまったのです。
環境配慮に関するキーワードとして1.Reduceリデュース(ごみの発生抑制)、 2. Reuseリユース(再使用)、
3. Recycleリサイクル(ごみの再生利用)の優先順位で廃棄物の削減に努めることを第一にという考え方を示しています。この3Rの他にも、Repair(リペア:直す)壊れても直せるものは修理して使う、Rethink(リシンク:再考する)自分に本当に必要なものかどうか考える、Reform(リフォーム:改良する)着なくなった服などを作り直す等のたくさんのRがあるのです。
こうのとり保育園でも、日々の保育の中でも「エコ」の取り組みを行っています。先日も給食室でお皿を洗う水の汚れについて年長の子どもたちと実験を行いました。汚れを落とした皿と食べた後そのままで洗うのでは、水の汚れにどれ位の違いがでるかといった実験です。その違いは歴然でした。実験終了後、「みずはどこから?みずはどこへ?」の絵本を読みました。水道水から出る水には限りがあり、その水は海につながっていて、できるだけ汚さずに海に返す必要があることを知るのです。ひとりひとりの日々の心がけが地球環境を守ることにつながるのです。神様からいただいているたくさんの恵みを大切に使わせていただきながら、日々の生活に感謝を持って過ごしていきたいと思います。

 園長 永島 弘美