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愛されて育つ

 新緑の美しい季節になりました。イロハモミジやケヤキ等の葉は光を通しやすく、木漏れ日は本当に美しく、風に揺れる姿は何ともいえません。子どもたちにも、そんな自然の姿を肌で感じてもらいたいと思います。
連休の合間に、家庭訪問及び個人面談にご協力いただきまして、ありがとうございます。お仕事の調整また家庭保育の協力もお願いし、訪問そして面談のほとんどを終えることができました。お子さんの家庭での様子や具体的にどんな風に生活しているかがイメージでき、また保護者の方の子育てに対する様々な思いもお聞きすることができました。今後の保育に生かしていきたいと考えています。本当にありがとうございました。
 さて、連休はどのように過ごされましたか。子どもたちは保育園でどんな表情を見せてくれるかとても楽しみです。反面、新しい環境に慣れ始めた子どもたちが、連休明けにまた逆戻りしてしまうのではないかという不安もありますが、いろいろな表情を見せる子どもたちを精一杯、受けとめていきたいと思います。
今、保育園で学んでいる専門書『まごころの保育』という本の中に“保育者は子どもの「安全基地」になる”とあり‟幼児教育の出発点となるのは、保育者と子どもひとり一人が暖かな心理的絆で結ばれることです。とにかくひとり一人の子どもとつながり、信頼関係をつくることをこころがけてきました。まず、信頼関係を大切にし、その次のところとして、ひとり一人の思いや育ちに応じた対応があるのです。ですから、その子その子の人となりを理解することも、初めの頃の大事な部分です。”と書かれています。さらに、‟子どもを受けとめるということはひとり一人の子どもに先生が心を込めて対応していくことである。子どもの側では親身になって対応してくれる保育者がいて初めて「困ったらきっと助けてくれる」といった安心感が確立すると言えよう。幼い子どもはできないと先生に依存することもあります。そんな時、やってあげるのです。手をかけることは、心をかけることなのです。そうすると、口で『~なさい』と命令するよりも自分で自律し行動するようになる近道となります”と続きます。基本的なことですが、大切にしたい保育の心だと思います。
環境が変わったことで、保育園だけでなく、家庭でも今までと違う子どもの現れがみられることもあるかもしれません。出来ていたことができなくなると、「できるんだからやってほしい」と望みがちですが、できていることであればやってあげればいいのです。一時的にそういう姿を見せても、子どもは自分でやるようになります。以前にも、お伝えしましたが、甘やかしと甘えを受け入れるのとは違います。甘やかしは大人の思いや大人の都合になりがちです。甘えを受け入れることは子どもの気持ちに寄り添うことなのです。子どもが甘えたい時にはできることでもやってあげても大丈夫です。「やってもらって嬉しかった」という気持ちは、やがては友だちや周りの人とかかわる時に、今度は自分がという想いにつながっていくのです。
今年度の保育園の年主題は『愛されて育つ』です。保護者の皆様と共に、子どもたちを優しいまなざしで見守り、神様が創られたこの世界でたくさんの発見や感動を味わいながら、過ごしていきたいと思います。

園長 永島 弘美