グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



ホーム  > 園長コラム  > 主体的で対話的な深い学び

主体的で対話的な深い学び

まだまだ寒い日が続いていますが、もうすぐ立春を迎えます。芽吹く木の芽や花の芽に春の訪れを感じます。
先日は寒い中、バザーへのご協力をいただきまして、ありがとうございます。保護者の皆様の参加に加えて、地域の方々も買い物に立ち寄って下さいました。出入りは少なかったようですが、例年通りの売り上げがありました。子どもたちの作品もお店に並べられました。皆で協力し合って、ひとつの行事が完成することはとても嬉しいことです。ご協力に心より感謝を申し上げます。

国は2018年度から2022年度までの5年間で、女性就業率80%に対応できるように32万人分の保育の受け皿を整備する「子育て安心プラン」を策定しました。人づくり革命を断行し、子育て世代、子どもたちに大胆な政策資源を投入することで、社会保障制度を子ども・若者から高齢者も安心できる全世代型へと改革し、子育て、介護などの現役世代の不安を解消し、希望出生率1.8、介護離職ゼロの実現を目指しています。
人づくりの土台となる乳幼児期の子どもたちの保育・教育にあたる私たちの役割は極めて重いと認識しています。子どもたちが豊かな人生をおくることができる未来を創り出すことができるように、保育・教育にあたりたいと思います。
先日、年長児クラスの懇談会に小学校教諭の安藤先生をお呼びして、お話を伺いました。そのお話の中で、『子どもは日常生活や学校での学びの中で、話を聴いてもらえた経験をすることで、親や教師との信頼関係を創っていく。「聞いてもらえた」という気持ちを感じること、つまり、大人との対話が要になると話され、対話の中で、様々な物事の捉え方や価値観を広く大人から学ぶことができる。色々な人たちの様々な角度からの考え方や価値観を知っていることで、子どもが壁にぶつかっても、心が折れてしまうことなく、多角的な視点を持って折り合いをつけたり、気持ちの切り替えるができるようになる。』と話されました。
学習指導要領が2018年度に改訂されます。その方向性を示す3つのキーワードの中に「どのように学ぶか」があげられています。この要となるのが、『主体的・対話的で深い学び(「アクティブ・ラーニング」)の視点からの学習過程の改善』です。これは、保育園の保育・教育においても全く同じことが言えます。この中の『対話』がとても重要なのです。『会話』ではなく『対話』なのです。相手の考えや想いをきちんと引き出し、そこで留まるのではなく、自分の考えや想いも伝えていくことです。上下の関係ではなく、対等にということも必要でしょう。さらに、そこから新しい考えや方向性が生み出されることもあるでしょう。乳幼児期は、個別の育ちにもよりますが、子どもは子どもなりの考えを持っています。主体となるのは子どもです。そこを尊重しながら押し付けることなく、『対話』をしていきたいと思います。日常生活の中で、子どもたちは多くのことを学び、私たちに多くのことを教えてくれます。仕事をしながら家事育児をこなしていく中で、大変なことかと思いますが、家庭でのお子さんとの対話そして保育園での対話を伝えあいながら、共に子どもの成長を見守り、支えていきましょう。

園長 永島 弘美