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自然災害から考える

実りの秋。稲穂が大きく育ち、お米を収穫することができました。神様に感謝です。そして、お世話して下さった地域の皆様にも感謝です。子どもたちと一緒に、お弁当作りを楽しみたいと思います。
さて、10月の台風24号の後の対応では、急なお弁当の用意をしていただき、申し訳ありませんでした。ご負担をお掛けいたしました。停電だけでなく、断水が続いたご家庭もあったようです。「電気があってあたり前」「水があってあたり前」の生活をしている私たちにとっては、考えさせられることも多くありました。
自宅でも停電が2日間続き、40年近く前の灯油のランプを使って食事をしたり、ローソクやランタンを置いたりと非日常を経験しました。水とガスは使えたので、何とか過ごせましたが、非常時に備えるという事を改めて考えさせられました。
保育園では、園舎に問題はなかったのですが、新しくしたばかりの紫外線よけの2階テラスのテントはワイヤーが切れ、幕もやぶれて、テラスにはボルトやナットが散乱していました。周りのフェンスの一部が倒壊し、キウイ棚は大きく傾き、危険な状態でしたので、すぐに、男性職員中心に取り外し、解体し処分しました。園庭には、近隣から屋根のラバーのはがれたものや瓦の破片が落ちていたため、子どもたちの安全を考え、園庭には出ないこととしました。園の周りには、道端に危険なものが落ちていたり、はがれかけているトタン屋根や瓦の落下の危険などから散歩に出かける事も控えました。非常時を想定して行う訓練とは違い、実際の被害を目の当たりにして、自然の脅威を実感しました。テントは危険もあるため、すぐに取り外してもらいました。ただし、緊急度や危険度の高いところも多いため、順次、行っていくとの業者説明で、修繕は1ヶ月以上先になると言われています。
磐田市では下水処理場の停電もあり、当たり前ですが、私たちの生活に大きく関わっていることを実感しました。汚水を流すことをできるだけ控えるということで、紙パンツを使用したり、食器の2度洗いをしなくても良いものに給食のメニューを変更したりと工夫をしました。病院などでは電気の供給は必須ですし、消防署や上下水道施設や警備会社等など社会的責任を負うという意味で、停電は大惨事を招きかねません。保育園としましても、今回のことで、改めて考えていかなければならない課題を見い出すことにつながりました。

話は変わりますが、先日、職員研修の一環として、危機管理意識を高めることを目的とし、20名程で聖隷の淡路夢舞台認定こども園の施設見学と合わせて『北淡震災記念公園』も見学してきました。中に入ると、国道の高架部分が倒壊し、そこで横転した実際の車が展示されていました。地震のものすごい力と恐ろしさがリアルに伝わってきます。さらに進むと、当時、活断層の真横に建っていた家が公開されていました。台所には、倒れ込んだ食器棚と食器の破片が散乱し足の踏み場もない状態でした。そして、家の中の梁のズレ、外の塀や花壇も大きなズレを生じている様子がそのまま残されていました。また、阪神・淡路大震災と東日本大震災を起こした2つの地震の揺れを実際に体験することもできました。『北淡震災記念公園』では「震災を語り伝える」をテーマに、過去の地震の映像そして写真から未来への備えを訴えていました。
園長 永島弘美