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『子どもたちの今が未来を創る』

 


 抜けるような青空と新緑の緑が眩しくなってきました。ちょっとワクワクするこの感覚、子どもたちと共有していきたいと思います。
新年度がスタートし、新しいクラスで新しい友達や先生とワクワクドキドキの毎日。
私を見つけると駆け寄ってきて、少し照れながらも笑顔で「あ・お・ぐ・み」と毎回教えてくれるA君。その姿には進級した大きな喜びが溢れ出ています。「おはよう」と私が声を掛けると、抱っこしてもらっている担任の服をギュッと握り締める0歳児。クラスの扉が開くたび、お母さんの姿を確認しに行く1歳児。目新しい玩具に10分以上も1人で黙々と集中し、夢中になって試す2歳児。園庭の鯉のぼりを捕まえて友達とはしゃぐ3歳児。鉢等を動かしダンゴ虫探しを友達と楽しむ4歳児。クラスの皆でジャンボ聖書かるた取りを行い、悔しい気持ちを押し殺し、涙を浮かべながら次のチャンスを待つ5歳児。初めて出合った家族以外の担任保育士に少しずつ心を開き始めた姿や友達と楽しさや驚きを共有し合う姿、自分自身と向き合い気持ちに折り合いをつける姿等、子ども達の今に触れ、成長に感動する毎日です。このような環境で私たちが心掛けていることは、「自分のことを大事にしてもらっている」「愛してもらっている」「よく見てもらっている」ということが子どもに伝わるような、愛情のかけ方や丁寧な関わり方を積み重ねていくことです。必ず助けてくれる誰かがいることは人を信じる力を養います。信頼できる人がそばにいることは大きな安心感へとつながります。同じことを考えている、同じことを嬉しいと思ってくれる保育者や友達がいることで、子どもは安心して保育園で過ごすことができるようになります。そんな環境で生活をする子どもの意欲はどんどん高まり、次から次へとやりたいことを見つけていきます。保育園での生活は、子どもにとって楽しいことがたくさんあります。しかし、困難なこと、悔しい経験もしていきます。そんな毎日を生き生きと過ごしていくためには、楽しいことを心から楽しいと感じ、悔しさや、困難な経験も、気持ちを切り替え、乗り越えられた自分を「すごいぞ。」と考えられるような、ポジティブなものの考え方ができるようになることが大切です。まわりの保育者たちがしっかりと子どもを受け止める。のびのびと生活をすることで自己肯定ができる環境を整える。認めてもらえることで子どもには、「自分はありのままでいいんだ」と思える素直な気持ちが芽生えていきます。
聖隷の保育の基盤はキリスト教保育です。キリスト教保育では『誰もが神さまの子どもとして生まれ、育つ。親や保育者は、その育ちを愛をもって支援し、見守る』『今を生きる子どもたちに寄り添い、豊かな未来を創る』という思いを大切にしています。このように、キリスト教保育で大切にしていることは、将来のために乳幼児期があるのではなく、子どもが「今」、現在の生活において喜びを持って存分に生きる中で、将来への希望を培っていくという考え方です。「子どもたちの今が未来を創る こどもたちは今を生きています。私たちは愛を持って子どもたちの豊かな心を育みます。豊かな心は未来を創ります。」園のパンフレットの表紙に載せたメッセ-ジのことばです。一瞬一瞬、今この時を子ども達と共に大切に過ごしていきたいと思います。
                                      園長 梶山 美里