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体感を育む

 空気が冷たくなるにつれ、ポカポカとしたお陽さまの暖かさをありがたく感じます。朝晩は特に冷えますので、皆さまも体調には気を付けてお過ごしください。
 次第に低くなるお陽さまと、より高く、透明感を感じさせる青空。秋晴れの空の下、人工芝の美しい景観の中で子ども達が楽しそうに遊んでいる姿は、より可愛らしさ、逞しさを感じ、気持ちが良いですね。園庭が人工芝になり砂埃がなくなり、水はけも良くなりました。安全面にも優れ、クッション性もある為、怪我も少なくなりました。一番の変化は子ども達の遊び方です。人工芝のおかげで園庭での遊びの幅が広がり、芝の上をハイハイしたり、地面に座ってピクニック気分で遊ぶことができたり、運動遊びも安心して行う事が出来ています。芝が衝撃を吸収してくれるため、思いきり、自由に、工夫してチャレンジする姿が増え、嬉しく思っています。
 子ども達は遊びながら、体を通して感覚・感性・感情を感じています。年間を通して体感を育てるために、様々な運動遊びを行っています。例えば、新聞紙や細長いタオルを丸めたボールを使い、「なげる」運動遊びを体感します。真上に投げたり、足の間から投げたり、背中から投げたり、色々な投げ方をすることで様々な感覚が刺激され体で運動のコツを掴んでいくことができるようになります。このような遊びを繰り返し行い、発想を膨らめ、玉入れのカゴに玉を入れるためにはどのように投げれば良いのかを掴んでいくのです。跳び箱や鉄棒も同じです。運動器具を使用した運動ばかりを繰り返しさせても、刺激が単調となり感覚に偏りが生じてしまいます。(体幹を鍛える運動)体感が未発達の場合、子どもたちはとっさの動きに体が対応できないため、運動中の怪我の発生につながります。体感を育てて神経の発達を促すことは、体づくりにとても重要と言われています。子どもは見立ての名人です。5歳の子どもの感性は、一流アーチストと同じとも言われるほどです。ボールを『たまご』に見立てるとどうでしょう。子ども達のボールの持ち方、運び方が変わります。割れないようにそっと優しく包み込む様に持ち、落さないように慎重に運びます。一本橋を渡る遊び(平均台や梯子等)でも「下にヘビがいるから気を付けて!」と声を掛けると「あっ!こっちにもいるよ」とイメージを膨らめながら、一歩一歩落ちないように渡るのです。ちょっとした言葉を加えて豊かな発想につなげ感性を育んでいます。各クラス年齢発達に合わせ、子ども達と一緒に感性を刺激し合いながら関わり、運動遊びを楽しんでいます。是非、あおぞら広場では出来た、出来ないではなく、一人ひとりの感性の豊かさ、触れ合うことで人の力を感じて、自分や相手の力の強さを理解する姿、仲間と力を合わせ考え、工夫する姿等、子ども達の体感にご注目下さい。
 
 「子どもたちのこころが動けばからだが動く からだが動けばこころが動く」
 子どもは 動きたい 人がやっていると自分も早くやりたい どんどんまねしてやってみたい みてみて!できたよ! ほめてもらいたい 他の子には負けたくない 大人にも負けたくない でも友達のことは大事 一緒にやりたい ちょっと難しいこともやってみたいと思うもの。そして、出来たことや新しく覚えたことを繰り返し繰り返し飽きるまでずっとやり続けるもの。子どもが本来もっているこのような姿は、安心して動ける環境があるからこそ現れてきます。 ~幼児期運動プログラムより~
                                            園長  梶山 美里