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 大切な命を守る

園長 岡田 尚久
日中はまだまだ残暑が厳しい毎日が続いていますが、早朝には秋の風を肌で感じられるようになりました。過ごしやすい日が待ち遠しいものです。
 先月末より、新型コロナウイルス感染症については保護者の皆様には、大変ご心配をおかけしました。家庭保育のご協力もありがとうございました。9月12日までは緊急事態宣言下であり、磐田市より家庭保育のお願い期間となっていますので、引き続き大切な命を守る為にも、ご理解とご協力をお願いします。
さて、先月は「命」について考える時が多くありました。8月15日の終戦記念日には年長クラスで、“戦争と平和”について話をし、子どもと一緒に考える時をもちました。他にも新型コロナウイルス感染症の影響でウイルスに感染して亡くなる方、仕事がなくなり失業して自ら命を落としてしまうなど、自殺者が急増しているというニュースを何度も耳にします。警察庁のまとめによると、今日までの統計でコロナ禍で自殺をした人数が約3200人になったという数字も出ています。また、小中高生も学業不振や親子関係の不和で500名程が自殺に追い込まれて、命を落としています。そのようなニュースを耳にする度に本当に心が痛みます。このような状況の中で子どもも大人も気持ちが落ち込んだり、生きていくことが辛い、と感じる方もいらっしゃるかもしれません。そのような時は一人で抱え込まずに身近な人に話をきいてもらったり、相談機関に話したりと助けを求めることも必要だと思います。反対にそのような方がいたら、少しでも力になれたら本望です。
私事ですが、我が家には二人の子どもがいます。一人は出産予定日より3ヵ月も早く超未熟児で生まれました。生まれてすぐにNICU(新生児集中治療管理室)に入り、半年ほど入院をしていました。その後も何度か入退院を繰り返し、命が危ないという時が何度かあり、その度に生きてほしいと強く願い、強く祈りました。この世に誕生して1年が経ち、初めての誕生日。私たち家族は涙を流しながら「生きていてくれて、ありがとう。」と子どもに言葉をかけたこと、「生きていてくれるだけいい。他には何も望まないから生きて!」と思ったことを今でもはっきりと覚えています。
自分自身がこのような体験をしたからこそ、命の尊さを人一倍重く感じているのかもしれません。
これからどのような社会状況になっていくかはわかりません。しかし、神様から与えられた“たった一つの命”、この命が奪われないように、「自分は大丈夫だろう」ではなく、『自分の命を守る・子どもの命を守る・家族の命を守る』為にも、今、自身がどのような行動をすればいいかをそれぞれが考えていきましょう。そして、お互いにこの時を乗り越えましょう。