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ホーム  > 園長コラム  > “ことばをたいせつに”

“ことばをたいせつに”

園長 勝又みさ子
 夏真っ盛り、暑さに慣れ始めてきてはいるもののまだまだ油断はできません。こども園でも室内と室外を上手に
使い、子ども達が自分で、又は声掛けをしてもらいながら、水分補給と休息をしていく事で、こどもの安全を守っていきたいと考えます。
 こども達は夏休みも終わり、家族と過ごした楽しい経験を友達や保育教諭に楽しそうに話している子、みんなの前では照れてしまってなかなか話し出せない子と様々ですが、質問されて、答えている顔は何とも嬉しそうです。又、
8月は毎年、終戦記念日がある事から子ども達と“平和”について考える月でもあります。今年も各歳児で意図的に又、折に触れ、戦争の事だけでなく、日常の中の友達や周りの人たちとのコミュニケーションの取り方“やられて嫌だな”の
負の経験だけでなく、優しくされた時のふんわりしたあったかな気持ちを経験する事が大切です。さらにその時に
言葉で表現できたらもっと平和な繋がりができるのではないでしょうか。
 あるパラアスリートがこんなお話をしていました。全盲に近い障碍をお持ちの母です。このご家庭のルールが
“ことばでしっかり伝える”です。小学生の1人息子が勉強から気持ちが離れていることを“音を通して察する”
ようで子どもに何をしているのか聴きます。すると子どもは自分の行動と気持ちを言葉で表現します。何故、勉強
から気持ちが離れたのか、母はその言葉を受け止めますが、とがめません。この子は自分が言葉で伝えることで気持ちの整理が出来、だからこの後、どうするか。ということまで伝えていました。
 日常の中の普段の会話をキチンと相手にわかる様に話す。説明と自分の気持ち「だからどうするのか、どうしたいのか」を明確に伝えていました。今、こども園では絵画を中心とした“表現”をテーマに学んでいます。言葉の表現も然り。年齢発達にあった、ことばを表現できるように、会話を楽しんでいきたい、又、大人が豊かな表現力で子どもに話しかけていきながらこどもと向き合っていきたい、子どもが言葉を発することで自分の中で整理が出来るように聴くスキルを身につけ、意識しながら関わっていきたいと改めて考えることができるお話でした。