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自然と共に

園長 岡田 尚久
朝早くからセミがあちらこちらで元気に鳴き、まさに“夏”を感じます。今年は東京オリンピックも開催され、ご家庭でもテレビ等を通してお子さんと一緒に選手を応援したり、いろいろな競技を見たりしていることと思います。園でもこの機会に世界の国や国旗、言語等にふれたいと思います。選手がメダルを取って喜びの場面がある反面、コロナウイルス感染症が再び猛威を振るって感染拡大しています。全国的にもそうですが、磐田市も新規感染者が毎日出ている状況です。今月は長期の夏季休暇がある方もいらっしゃいますが、今までと同様に感染対策をとり、くれぐれも行動には十分気を付けましょう。
 さて、先月にひまわりぐみ(年長クラス)が園を利用して1泊2日のお泊り保育を行いました。いくつかのねらいのもと、様々な体験をしました。1日目は森町にあるアクティ森に出かけました。こちらの施設はご存じの方も多いと思いますが、山や川に囲まれた自然豊かな場所です。あいにく雨降りの翌日でしたので、川遊びはできませんでしたが、自然の中で散策をしたり、あゆのつかみどりも体験しました。散策では町中には咲いていない植物を見つけて花の香りや色を楽しんだり、鳥のさえずりやいつも耳にしないセミの鳴き声に耳を傾けたり、珍しいトンボを追いかけたりと自然を存分に満喫しました。あゆのつかみどりではとにかく夢中になって魚を追いかけていた子どもたち。実際にあゆをつかむと「あっ、ヌルっとしていて気持ち悪い」と離してしまう子や、逆に自分で獲ったあゆをずっと握りしめている子もいたりと様々な姿がありました。昼食には自分がつかみ取りで獲ったあゆを塩焼きにしていただきましたが、中には一口食べて「もういらない…。」と言う子もいました。この事を通して、命をいただいているという話もし、食育にもつながりました。
子どもたちはこの1日だけでも自然の中で五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を存分に使っていろいろな事を感じたと思います。人は自然にふれることで感性が豊かに育ちます。
私たちが住んでいる周りにも自然がたくさんあります。散歩に行った時に「風が気持ちいいね」、「あの道端に咲いている花はどんな香りがするかな?」等と会話をすることでも自然を感じることができるのではないでしょうか。
私自身もそうですが、建物の中ではなく自然の中にいると、驚きや発見・不思議に思ったり、感動したり、安らぎを与えられたり、幸福感を感じることが多くあります。私たち人間は自然と共に生きているのです。日々、素晴らしい自然の中で生きていることを感謝したいと思います。
話は変わりますが、8月は終戦記念日があり、『平和』を考える月でもあります。8月6日には広島に、9日は長崎に原子爆弾が投下され15日に日本が敗戦を経験しました。日頃、子どもたちは自分で考え体験していろいろなことを覚えていきますが、『戦争と平和』については私たち大人が伝えていかなければなりません。
平和を実現するということは大きな事のように感じますが、一人ひとりが平和を願うこと・他者との関係の中でお互いを尊重し、いたわって関わること等、小さな事が平和へとつながっていくのではないでしょうか。世界が平和になるように、祈りたいと思います。