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~感謝と喜びを感じる~

園長 大塚 麻紀子
11月末、各保育室にはアドベントカレンダーが飾られ、クリスマスを楽しみに待つアドベントの期間に入りました。ツリーに飾られたりんごが揺れる様子に興味津々の3歳児、そのうち手が伸びてきて数人が触っていると、その様子を見ていた5歳児が「前の時には、小さな子の歯形がついていたよね・・・」と去年の出来事であろうことを話し、毎年見られる光景なんだなぁと微笑ましく思いました。また、「あのね、今日のアドベントカレンダー私だったの」と嬉しそうにこっそりと教えてくれた子もいて、子どもたちが聞かせてくれる話やその表情から、クリスマスを楽しみに待つ1カ月が始まったなぁと実感しています。
さて、先日の収穫感謝祭ではご家庭にある果物や野菜の持ち寄りにご協力いただきありがとうございました。持ち寄りの日の朝、大事にバナナを1本持って玄関から歩いてきた乳児を見かけました。その後ろ姿に意思を感じた私は、行き先を見届けようと後ろをついていくと、一直線に職員に向かって行き、迷いなく手渡していました。それを受け取る職員の「ありがとう」の言葉と笑顔で応じるやり取りを見て、一瞬にして心が温かくなりました。同時にこのようなやり取りは収穫感謝祭の日だから特別ではなく、こども園では日常的に見られる姿だと気づきました。例えば、おもちゃを「どうぞ」と渡すと、両手を出してそっと受け取ったり、頭をペコリと下げたりして、感謝の意思表示の動作を見せます。また、その思いを表す言葉があることを知ると、「あーと(ありがと)」と言葉を添えて伝えたりします。そのかわいいやり取りは、1歳前後から、はじめは対大人と、次第に友達とも行うようになって、自然と身についていきます。今回の収穫感謝の日に、つくし組の子どもたちが事務所までカードを届けてくれた時にもこんなやり取りができてとても嬉しかったです。しかし、成長によって心も育ち感情が複雑になってくると、スムーズに「ありがとう」とは続かない子どもの思いに気付くこともありますし、それは大人の私たちも同じではないかとも思います。またありがとうが当たり前となってしまうと、その受け止め方が変わったり伝える回数も減ってしまったりすることも・・・。つくし組の子との交流で、小さな子どもたちとも嬉しい気持ちを分かち合えること、感謝を伝えることで相手を喜ばせることができることを改めて教えられ、素直に日常の喜びに気付き、伝え合えることを大切にしたいと感じました。
当たり前のようにある身近な幸せに今一度目を向け、感謝や喜びを子どもたちと分かち合ったりしながらクリスマスを心待ちに過ごす、そのことを心に置きながらアドベント期間の一日一日を過ごしていきたいなと思います。皆さんと一緒に、豊かな気持ちに包まれて今年のクリスマスを迎えられますように・・・。