グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



ホーム  > 園長コラム  > 母の日・父の日

母の日・父の日

園長 鈴木勝子
 毎年、5月のゴールデンウイーク頃から母の日にちなんだイベントや宣伝広告を目にするようになります。母の日が終わると間髪入れずに父の日に向けてのアピールが始まります。そんな社会の流れの中で、子ども達にはぜひ、母の日、父の日の意味合いをしっかりと伝えたい。という思いから、毎年この時期は幼児礼拝の中で子どもとたちと一緒に母の日、父の日について考える機会を持っています。今年は聖書の中の“ソロモン王の知恵”のお話しをしました。
 二人の母親が一人の赤ちゃんをめぐって「自分の子だ」と主張し合いました。ソロモン王は家来に剣を持って来させると、こう命じました。「生きている子を二つに裂き、一人に半分を、もう一人に他の半分を与えよ。」 すると一方の母親は「王様、お願いです。この子を生かしたままこの人にあげてください。この子を絶対に殺さないでください。」と言い、もう一人の母親は「この子を私のものにも、この人のものにもしないで、裂いて分けてください。」と言ったのです。ソロモン王はこれを聞いてこう判決しました。「この子を生かしたまま、先の女に与えよ。この子を殺してはならない。その女がこの子の母である。」このお話は聡明なソロモン王の裁きのお話ですが、何物をも恐れない母親の深い愛を感じます。子どもたちは、いつになく真剣な表情で話しに耳を傾けていました。
 また、お父さんやお母さんは子どもの事がとっても大事です。何故かというと、神さまは「このお母さんにはこのよく動く元気な子を授けよう」「このお母さんには何でもよく食べるこの子を授けよう」「このお母さんにはちょっと泣き虫だけど心の優しいこの子を授けよう」とみんなをお母さんとお父さんの所に連れてきてくれました。お父さんにとっても、お母さんにとっても、神さまから託された子どもは大事な大事な子どもです。いつも大切に思って愛してくれているお父さんやお母さん、そして大好きなお父さん・お母さんに出会わせてくれた神さまにも「ありがとう」だね。と、こんなお話をしました。
 最近ではいろいろな事情で家族のかたちも様々です。今は一緒に生活をしていなくても、子どもにとっては、大切なお父さん、お母さんなのです。子どもは、いつでもどんな時でも「お父さん・お母さん・家族から自分は愛されている。大事にされている。」と無償の愛を実感することで自己肯定感を育みます。子どもにとっては、家族がまず信頼できるものでなくてはいけません。信頼関係の土台となるのが家族です。その上で人としての‘こころ’が育っていくのだと思います。
 つい最近もスマホ育児に関する調査結果のニュースを耳にしました。インターネットやゲームでは、人としての‘こころ’は育ちません。やはり、お母さん・お父さん・家族の皆さんからの直接的な語りかけや優しいまなざし、表情、日常の何気ない会話から子どもは愛を感じ取っています。
5月第2日曜日の『母の日』、6月第3日曜日の『父の日』(7月には『親子の日』もあるそうです。)は、〇〇の日
だから何かしてあげる。プレゼントする。それだけではなく、お母さん、お父さん、家族についてじっくりと考える日
にしたいものです。