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個性の表出

園長 平野春江
 花の便りに心躍る季節となりました。4歳児、5歳児の子ども達が寄せ植えをしてくれた花々が咲き誇り、入園、進級をお祝いしてくれているようです。2022年度は、22名の新入園児を新たに迎え158名でスタート致しました。新年度を迎えるにあたり在園児の子ども達は、保護者の皆様のご協力を得て、3月14日(昨年度)から、その年の担任と共に一つ上に進級した保育室で過ごすように致しました。生活スタイルや日課等は進級する前の状態を基に組み立て、子どもに掛かる変化や負担が最小限となるように配慮致しました。特に乳児にとっては“いつもと同じ”が安心に繋がります。それでも保育室が変わるのですから少なからず子どもが不安になることは予想しておりましたが、“いつもと同じ”安心できる保育者が側にいて一人ひとりの子どもの不安な気持ちに寄り添い丁寧に関わることが出来ましたので、子ども達は『ここは安心できる場所なのだ』ということがすぐにわかり、はじめの一歩を自分の足で踏み出すことが出来たように思います。数日もすると安心した表情で遊びに向かう子ども達の姿が見られました。そして本日、入園進級式を無事に終えることができました。入園、進級おめでとうございます。新入園児や保護者の皆様と聖隷こども園こうのとり豊田の職員や友達が出会いました。一人ひとりの出会いに神様が働いて下さっていることに感謝致します。今日から新しい生活が始まります。保護者の皆様も喜びと共に不安な気持ちもあるのではないでしょうか。子どもが、怖くて不安な時に特定の信頼できる大人(親や保育者)にしっかりとくっついて「もう、だいじょうぶ」と安心できるようにすることを指してアタッチメントといいます。このアタッチメントを経験することを通して、何かあれば必ず助けてくれる人がいるという確信をもって子どもは少しずつ一人でも色々なことに挑戦して出来るようになっていきます。慣らし保育の際に、数日間保護者の方にもお子様と一緒に居て下さるようにお願いするのは、新しい環境で不安を感じた際に、まず最初は親にしっかりとくっついて「もう、だいじょうぶ」と安心できるようにするためです。そしてその役割を少しずつ保育者も担っていけるようにお子様と視線を合わせ、思いを受容し、共感しながら信頼関係を築いてまいりたいと思います。新入園児も在園児も自分の想いや考えをありのまま表現できる環境を大切にしながら教育・保育を行ってまいりたいと思います。子ども一人ひとりと丁寧に関わると、より個性がはっきりと表出してきます。今までの日本の保育や学校教育では、みんなおなじであることが正しい、もしくは、おなじであることが平等であるといった認識が強い傾向にありました。しかし、子ども一人ひとりに丁寧に関り個性がはっきりと見えてくると、その子に応じた必要な量を与えるという平等が可能となります。お子様一人ひとりに応じた援助や関りを通して子ども自らが持っている育とうとする力を伸ばしてあげたいと思います。このことは、保護者の皆様も同様です。ご家族の状況に応じた子育ての支援を心掛けてまいりたいと思います。2022年度もどうぞよろしくお願い致します。

【聖隷こども園こうのとり豊田 教育・保育理念】
・愛されて愛する心を知り、お互いが大切な存在であることを知る。
・一人ひとりの違いに気づきお互いを認め合いながら共に主体的に生活する。
・自己発揮できる環境の中で創造性を育てる。
・在園、地域の子育て家庭が心豊かな環境で子育てできるように支援する。