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ホーム  > 今月の聖句  > 心の貧しい人々

心の貧しい人々

「心の貧しい人々は、幸いである、天の国はその人たちのものである。」(マタイによる福音書5章:3節)


宝塚栄光教会牧師 岩間 洋
 イエス様が山の上で弟子たちに語られた、いわゆる山上の説教の開口一番の言葉です。不思議な言葉です。普通は「心の豊かな人々は幸い」と言いますが、イエス様は全く逆のことを言われました。なぜ貧しいことが幸いなのでしょうか。ここでの貧しさとは、貧困とか貧弱とかいう意味ではなく、虚しい、空っぽという意味です。心が貧しいとは、自分の弱さ、足りなさを謙虚に認めることができるということです。天国はそういう人々のものだ、とイエス様は言われます。天国とは、死んだ先に行ける所ではなく、神の国、神の支配を表す言葉です。いつも共におられ、すべてを御心のままに導かれる神に信頼する生き方、と言ったらよいでしょうか。そのような生き方をすることができるのは、自分の弱さ、足りなさを謙虚に認めることができる人だ、とイエス様は言われるのです。
 新型コロナウイルス感染拡大によって、今まで見えなかった人間の様々な面が見えてきたと言われます。私たちは、いつでも、どんな状況の中でも、謙虚な者、心の貧しい者でありたいですね。