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「飼育の経験より」

 6月に入り、子どもたちも新しい生活に慣れ日中の活動も活発になる時期になりました。乳児クラスは、天気や体調を見ながらですが、園庭で砂に触れたり心地よい風を感じたりしながら過ごしています。幼児クラスは、思い切り体を動かしたり、自分の好きな遊びを見つけたりという姿が見られます。そして最近、すみれ組は「あおむし」ひまわり組は「みみず」と「だんご虫」の飼育を始めました。みみずについては図鑑にもあまり載っていなかったため新しい本を用意し、担任と共に調べていました。また、だんご虫の出産や脱皮にも遭遇し、大興奮で事務所まで知らせてくれた子どももいました。生き物を飼育することで、「命への理解と想いを育む・思いやりを育てる・虫(動物)の生態などについて知らせる(知る)」という保育の中での目的があります。小さな生き物の飼育を通して飼育される生き物の居心地の良い環境を考え、自分の気持ちの押し付けではなく、その生き物が何をして欲しいと願っているのかを考え、その生物の本性に従ってつきあっていくことが、相手に対する一番の「思いやり」となり、その生き物の「命を大切にする」ことにつながるのだと思います。幼児に「優しくしようね」「命を大切にしよう」と言葉で言っても、本質的にその思いを育むことは難しいでしょう。言葉でのやりとりが未熟であるからだけでなく、「想い」や「気持ち」や「感性」は実感してこそ身に付くのだと思います。子どもの心に届くと信じて・・
辻田 紀子