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3月コラム 人と人との関わりを大切に

人と人との関わりを大切に

 お隣の河津桜がきれいに咲き、春の訪れを感じます。先日、シニアクラブの方々との「ありがとう会」を行った時に、お隣の方が咲き始めたばかりの河津桜を持ってきてくださいました。子どもたちに見せると「うわ~素敵!」「きれいだね!」と歓声が上がっていました。畑に行き、桜の下でお花見を楽しませていただいたり、恵まれた環境に感謝です。

 さて昨日、年長クラスの卒園遠足があり、はままつ科学館まで路線バスで行ってきました。片道50分ほどかかる長い道のりです。公共交通機関でのマナーを分かっている子どもたちは、自分たちで気を付けて小声で話すなどの様子が見られました。
 バスの中で、すでに座っているお兄さんの横に座らせてもらった子がいました。お兄さんは20歳くらいでしょうか。バスの中が暑くて、職員が少しだけ窓を開けていると、そのお兄さんが一緒に手伝って開けてくれたのです。自然と私も「ありがとうございます」の言葉が出ました。すると「涼しい風がきた!お兄さんありがとう。」と子どももお礼を言いました。お兄さんは少しはにかみながらうれしそうな笑顔。また、バスが止まった時に外にいた若いお兄さんに、バスの中から手を振った子がいました。その方も少し照れたような笑顔でそっと手を振り返してくれていました。子どもの飾らない笑顔や素直な反応し、周りの人たちも心が和んだのではないかと思い、私もうれしくなりました。バスを降りてからも「あのお兄さん優しかったね。かっこよかった!」と子ども同士で会話がはずんでいました。近年、人と関わることが苦手な若者が増えていると聞きますが、今回のように初対面の私たちと些細なことでコミュニケーションが取れる人もちゃんといるのですね。
 先日、こども園では不審者訓練を行い、知らない人に声をかけられたら「助けて、やめて」と叫んで逃げましょう、と教わりました。それも大事なことです。でもバスの中での関わりのように、昔から大事にされている人と人とのコミュニケーションもやはりどこかで大事にしたいと思いました。

 早いもので今年度も終わりとなります。今年は29名の年長児が卒園していきます。その子らしさを大事に、自信を持って歩んでほしいと願います。残り1ヶ月、それぞれのクラスで子どもたちが安心して過ごせるように関わりながら、少しずつ次年度のり準備をしていきたいと思います。今年度も、保護者の皆さまのご協力に感謝申し上げます。

岡田 絵里子