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2月コラム 「子どもの最善の利益」を考える

「子どもの最善の利益」を考える

 年が明けてから、とても寒い日が続きました。土曜日には思いがけず雪が降り、桜ヶ丘の園庭にも数センチの雪が積もり登園しいてた子どもたちは雪遊びをしたようです。冬ならではの自然の不思議さ、楽しさが体験できたことに感謝です。「雪だるまをつくったよ」と子どもが教えてくれました。また、年長児が中心となって「郵便やさんごっこ」も盛り上がりを見せました。お正月に自宅に届いた年賀状から、このごっこあそびにつながっていきましたが、子どもたちの様子を見ていると、やはり実体験は大切だと感じます。おもちつきもそうですが、実際に「見て」「感じて」「やってみる」ことは何よりの学びですね。お手伝いをしていただいたお父さん、ありがとうございました。感染症が心配なこの季節ですが、子どもたちの「体験」をたくさん増やしてあげたいなと思います。

 さて、先日「子どもの最善の利益を考慮する」というテーマの研修に行ってきました。「子どもの最善の利益」という言葉は近年よく聞くことと思います。私たち保育に携わる者も、これを意識し大事にしなくてはいけないと思いながら子どもたちと関わっています。しかし、具体的に、何をどうすることが「子どもの最善の利益」になるのでしょうか?大人の私たちの利益が優先されていることはないでしょうか?それを改めて考える機会となりました。「児童は人として尊ばれる」と児童憲章の前文にも綴られています。子どもは何も分からない存在ではなく、子どもも人格を持った立派な一人の人間として、私たちは尊重していかなくてはいけません。つい、大人は自分の経験値から「これはこうしなさい」や「もっとこうしたら?」と考え方を押し付けたくなります。子どものためにしているつもりのことも、よく考えてみると大人の都合のいいように促している場合も多いのではないでしょうか。少し立ち止まって「これは自分(大人)の都合かな?」「子どもにとってどうだろう?」「この子はどうしようとしているのかな?」と振り返りたいものですね。

 あと2ヶ月で今年度も終了です。子どもたち一人ひとりの成長を信じて見守り、適切な援助をすることで心も身体も育っていきます。大人がどのように関わるか、その責任を重く受け止めながらも共に笑顔で過ごせるよう、私たち大人も心身ともに健康でいられることを願います。

岡田 絵里子