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5月コラム 子どもの主体性と自主性を尊重する

子どもの主体性と自主性を尊重する

 園内に、子どもたちの笑顔が溢れるようになってきました。気持ちの良い季節の訪れとともに園での生活にも慣れてきたようです。4月当初は、入園したばかりの子どもさんと別れる保護者のかたも後ろ髪をひかれる思いでお仕事に行かれたことと思います。また、進級した子どもさんも新しい環境に慣れるまで戸惑いを見せ、その姿に戸惑われた保護者のかたもいたのではないでしょうか。子どもたちは、本当に純粋でその場に慣れていく力を持っています。私たち大人が教えられることが多いですね。
 さて、先日はお忙しい中にもかかわらず、父母の会総会・クラス懇談会にご参加いただきありがとうございました。園目標を基に、私たちが大切にしていきたい子どもとの関わりをお話させていただきました。「一人ひとりを大切にした保育」と言葉ではよく聞かれると思います。私たちもそのような保育がしたいと勉強会を行ったりもします。子どもの主体性、自主性を重んじながらさりげない援助をしていくことがとても大事なのだと思いますが、集団生活の中で具体的にどうしていくことがいいの?と迷いが出ることもあります。保育者自信がそんな壁にぶつかった時は「いま、この子はなにを思っているのかな?」「大人の思い通りにさせようとしていないかな?」とその子と自分に向き合うことが必要になると思います。毎月購読している『キリスト教保育』という冊子にことようなことが書かれていました。
『ある特定のターゲットを大人が設定して、それをクリアさせられるといった、他者に与えられた目的を達成させられるような教育は、主体的活動を尊重した保育とは言えないでしょう。教え込みや何かの準備、トレーニングの教育ではなく、子どもの主体的な活動を大切にしているのかを、日々の保育において自ら問いかけ、確認したいものです。』(キリスト教保育4月号 神戸大学 北野幸子氏 「子どもの育ちと学びを学ぶ」より 一部抜粋)
 子どもの興味、そして発達から、「こんなことを経験させてあげたい」「こんなふうに育ってほしい」とねらいを持つことは大事です。しかし、大人の目線で何かを与えるのではなく、子どもの気持ちに寄り添って「いま、どんな気持ちでやっているのかな?」と思いを巡らせながら大人も一緒に楽しく過ごしたいと思います。そして子どもたちが、「これやっていいの?」と大人の顔色を伺うのではなく(確認することは大事なことですが・・・)、安心して自分の主張をしっかりできるような環境を整えていきたいと思います。

岡田 絵里子