グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



ホーム  > 園長コラム  > 6月コラム 大切な存在

6月コラム 大切な存在

大切な存在

 6月になりました。今年も梅雨の季節です。先日、駐車場の片隅の紫陽花が花を咲かせたことをご存知でしょうか?2年前の花の日に、たくさんいただいた紫陽花の一部を花びんに飾っていましたが、ある保護者の方に挿し木をすれば根がはることを教えていただきました。現在の場所に土を入れて数本の紫陽花を挿しておきました。うまくいかずにダメになってしまったものもありますが、2年たった今、とても大きく立派に育った様子を見て喜んでいる職員です。「命」は続いていくのですね。花を咲かせた紫陽花を見て、自然の不思議さや偉大さを感じています。私たちはただ土に挿しただけですが、自然の雨や風、太陽の光によって大きく育つことを考えると、「不思議だね」「神様ってすごいね」と神様の存在をより身近に感じられる気がします。そんな些細な日常に感謝して過ごしていきたいと思います。

 「命」といえば、桜ヶ丘にはクサガメの「かめきち」がいます。毎年冬になると、きりん組(年中児)が冬眠させ、4月にぞう組(年長児)になると起こしています。今年も「今からかめきち起こします!」と声をかけに来てくれました。そして「起きたよ~!」と喜びの声と共に「あのね、すっごく臭かったんだよ…」と苦笑いで教えてくれる子もいました。湿った葉っぱの中で冬眠していたので匂いはするのですが、ちゃんと生きていた、また会えた、という喜びの気持ちが勝るので「臭かった」をいつまでも言う子はいません。きれいに洗ってもらったかめきちに「きれいになってよかったね」と話しかける姿がなんとも微笑ましかったです。
 
 子どもたちはこうして「命」の大切さやつながりを感じていきます。誰かに説明されたり教えられなくてもちゃんと実感として感じとっているとのだと思います。直接的に自分がどう関わってもらったかだけでなく、誰かと誰かの関わりを自分のこととして捉えている、感じているのだと思うのです。自分は一人なのではなく、周りとつながりながら大切にされる存在であることを直接的にも間接的にも伝えていきたいと思います。
 
 さて、先日はお忙しい中「親子遠足」へのご参加をありがとうございました。バスから降りてくる子どもたちの表情は満足感で溢れているように見えました。今後もこのような行事が、親子にとって良い時間になってくれるといいなと思います。                                       
                                               岡田 絵里子