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5月コラム「子どもを信じる」

「子どもを信じる」

若葉が風にそよぎ、散歩や外気浴が心地よい季節になりました。神さまが与えてくださった豊かな自然の息吹を感じながら、子どもたちは、園庭で鬼ごっこをしたり、てんとう虫やダンゴ虫探しに夢中になって遊んでいます。
 1ヶ月が経ち、不安でいっぱいだった新入園児も、少しずつ環境に慣れて笑顔を見せてくれ、担任に甘えられるようになり安心して過ごせるようになってきました。慣らし保育中のひよこ組(0,1歳児混合クラス)のAちゃんが初めて保育者から離乳食を食べる時には保育者の膝に座り、保育者がスプーンですくったうどんをAちゃんの口の前にもっていくと「ぱくっ」と自分から食べていました。その様子を私と一緒に扉のガラス越しに見ていたAちゃんのお母様は安心したのか涙を浮かべて見ていらっしゃいました。子どものことを心から心配している姿に私もうるっとしながら「お子さんの力を信じてあげてくださいね」と声を掛けさせていただきました。ゴールデンウィーク後、朝お家の方と離れる時に泣けてしまう子がいると思いますが、泣いて自分の気持ちを表現できていると思い、「お母さん(お父さん)のことが大好きなんだね。一緒にいたかったね。お仕事が終わったらお迎えに来てくれるから大丈夫だよ」と声を掛け子どもの気持ちに寄り添った関わり(保育)をしていきたいと思います。
 2017年に逝去された児童精神科医の佐々木正美氏の「人を信じることは自分を信じることと同じです」は先生の代表的な含蓄のある言葉です。「自分を信じている子ども、自信のある子どもというのは、必ず人を信じている子どもなのです。人を信じる最初の対象は母親または、母親代わりの人です。母親に対する信頼感がその子の自分に対する信頼感の源、土台です。そのくらい大切なのです。そのままでいいんだよ、というメッセージ、母性性が大切なのです。そういうメッセージが十分伝わった後で初めて、大きくなればこういうふうにしなくてはいけないのですよ、という父性性を伝えていくわけです。」と書かれています。お子さんのことを信じてあげてくださいね。
*参照「こどもが喜ぶことだけすればいい」佐々木正美著