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~病院ブログ~


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2016年10月

【新連載 メタボゼミナール1】新たな戦い

スタッフブログの読者の皆さま。お元気ですか。
本年2月をもって完結したメタボ戦記ですが、その後どうなったか気にされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。自分自身のことを申し上げれば、現在もリバウンドの徴候はなく、穏やかな日々をおくっています。もしかしたら「新たな闘い」という表題のなかに、リバウンドとの苦闘を期待したかたも少なからずいたかもしれませんが、安心してください(以下略)。
さて、以前のメタボ戦記では自分自身のことばかり書き綴っていたわけですが、世間というか、現代社会のメタボを巡る環境はどのようになっているのでしょう。ここ数年の栄養学の世界は、激動の時代を迎えており、数年前まで常識とされていたことが覆るような事態が頻回に起こっています。その一つの例としては、写真にありますように、脂肪悪玉論のはっきりとした否定であります。目玉焼きとベーコンの絵は、1984年のアメリカ「TIME」紙の表紙です。食べる脂質を減らしましょうというメッセージでした。しかし30年後同紙において「バターを食べましょう。なぜ科学者たちは脂質を悪玉と誤認したのか」という内容を特集しています。現在は、1980年代からアメリカの国策であった脂質の摂取量削減が方針転換され、脂質をもっと摂取したほうが良い(その代わり糖質の摂取量を減らす)という流れに変わってきています。今後このコーナーでは新しい栄養学や日本ではまだほとんど知られていない新しいダイエット理論、私が注目している食材などを紹介していきたいと思っています。ご期待ください。

2016年10月1日 診療部U

【新連載 メタボゼミナール2】肥満の方程式は打ち破られるのか?

さて、現在肥満の原因について、一般には以下の3点が考えられているのではないでしょうか。

定説1. 消費する以上のカロリーを食物から摂取しているから(=カロリーオーバー説)
定説2. 摂取したカロリーを運動で消費しないから(=運動不足説)
定説3. 脂質の摂取が過剰だから

まず定説1と定説2ですが、いわゆるエネルギー出納という考えに基づいているような印象を受け、いかにも科学的に思えます。定説3に関しては、なんといっても肥満の方はお腹周りを中心にたっぷりと脂肪が貯まっているので、食べる脂質が過剰なのではないかというのは感覚的に正しいような気がします。これが事実なのであれば、食事のカロリーを控え、運動などで体を動かし、脂質の摂取を減らせば自然と肥満は改善するとの解を導き出せます。幸い脂質の1グラムあたりのカロリー量は9キロカロリーで、炭水化物とタンパク質は4キロカロリーといわれているため、脂質の摂取量を減らせば自ずと摂取カロリーは減少することになり、1と3を同時に解決できそうです。そのためカロリー制限をする際は食事全体のカロリーを減らし、その中でも脂質の摂取制限つまり脂質の摂取割合を下げる方向にするのが一般的でした。ほかの方法としては、いわゆるダイエット本などでいろいろな主張のものがあり、どれを信じて良いか全くわかりません。その混沌としたダイエット方法の世界に、本当の意味で科学的に解明した研究が2008年に発表されました。

(続く)

2016年10月13日 診療部U

【新連載 メタボゼミナール3】“情け無用”の偉大な研究

全世界(の一部の人間)に衝撃を与えたこの研究は、医学雑誌の最高峰といわれる「ニューイングランドジャーナルオブメディスン」に掲載された「DIRECT study」です。これは単施設で行われた研究で、中等度以上の肥満(BMI27以上)の中年男女(40-65歳)と2型糖尿病と冠動脈疾患をお持ちの方を対象に、3つの食事療法(低脂肪食、地中海食、低炭水化物食)にランダム化し2年間継続した後に体重,脂質プロフィール,および糖尿病患者における血糖プロフィールに対する影響を比較した研究です。

  1. 低脂肪食:男性1800kcal/日,女性1500kcal/日で、エネルギーの30%が脂肪(10%は飽和脂肪酸)からの摂取
  2. 地中海食:男性1800kcal/日,女性1500kcal/日で、エネルギーの35%が脂肪(30~35gのオリーブオイルと5~7個のナッツを含む)からの摂取
  3. 低炭水化物食:カロリーは無制限で、当初の2ヵ月は炭水化物を20g/日とし,徐々に120g/日まで増加させる


なんとなく読んでいると“ふーん、それで?”と思うかもしれませんが、冷静に考えてみてください。太っているという理由で、突然職場の上司か研究責任者に呼び出され、「君は太っているから研究にエントリーしてもらうよ。今からサイコロ振るけど、1と2がでたら低脂肪のカロリー控えめな食事、3と4がでたら高脂肪のカロリー控えめな食事、5と6がでたら主食抜きのカロリー無制限食になるから。もちろん朝昼晩3食ともそうしてもらうよ。ああ、あと期間は2年ね。」と言われるわけです。病気で治療中に主治医から研究参加を依頼されるのとは根本的に違います。私も最も太っているときはBMIが27くらいあったので、この施設で働いていたら間違いなく白羽の矢がたったでしょう。このような職場についてどのように思われますか?日本であれば別の意味でブラック企業として告発されるのではないでしょうか?またエントリーしたとしても、日常生活の誘惑などに負けてしまい、街でおいしいものを食べてしまったりしてしまうのではないでしょうか。2年間はさすがに長すぎるでしょう。しかし驚いたことに、この研究には318名がエントリーされ、素晴らしい結果を得ることができました。その理由を自分なりに考察してみました。この研究が行われたのはイスラエルの「ネゲブ原子力研究センター」というところで、イスラエルにある2基の原子炉の一つがある施設です。周りは一面にわたり荒野のようなところがひろがり、近くに人口3万人くらいの小さな街ディモナがあります。職員さんの多くがこの街に住んでいるものと推測されます。興味のある方はグーグルマップで確認してみてください。イスラエルというお国柄と、原子力関連施設という特殊性に加えて、このような地理的な条件があったからこそ、この研究が可能だったのかもしれないと考えました。
さて前回お示しした肥満原因の定説から予想される、この研究の結果はどのようなものでしょうか。まず定説1(カロリーオーバー説)の立場からは、低脂肪食=地中海食>低炭水化物食となるはずですし、定説3(脂質過剰摂取説)の立場からは低脂肪食>地中海食となるはずです。つまりダイエット効果としては低脂肪食>地中海食>低炭水化物食となります。果たして結果は?
(続く)

2016年10月14日 診療部U

TV14番の装置が新しくなりました!

TV14番に導入された「SONIALVISION G4」は、X線TV装置でありながら骨密度検査も可能です。

骨がもろくなっていないかどうかを知る指標として、「骨密度」があります。
骨密度の測定の方法は、X線を利用した検査や超音波を利用した検査がありますが当院では、2種類の異なるエネルギーのX線を使い透過力の差を利用して骨密度を測定するDEXA法を用いています。少ない放射線量でより正確な骨密度を測定することができます。

これまでは腕の骨でしか測定することができなかった骨密度が、新しい装置の導入によって、腰や大腿骨での測定が可能になりました。
検査の方法はとても簡単です。
患者様は撮影台に数分間、仰向けで寝て頂くだけで、痛みもなく簡単に骨密度の測定を行うことができます。食事制限や前処置の必要もないため負担は非常に少ないです。
新たな装置の導入で心機一転、検査に臨んでいきたいと思います!
ご希望のある方は担当の医師にご相談ください!!

2016年10月15日 医療技術部Y

【新連載 メタボゼミナール④】カロリー制限まさかの敗北

さて「DIRECT study」の結果ですが、グラフの青色が低炭水化物食、黄色が地中海食、赤色が低脂肪食です。低炭水化物食は最初の半年間にものすごい勢いで体重が減少した後、少しリバウンドしています。おそらく炭水化物の制限量を緩和する過程を表しているのではないかと思われます。地中海食はリバウンドというものがほとんどないような印象を受けます。低脂肪食は最初の6ヶ月は地中海食とほぼ同等でしたが、徐々にリバウンドしているようです。平均減量は低脂肪食群 −2.9kg,地中海食群 −4.4kg,低炭水化物食群 −4.7kgであり、低炭水化物食>地中海食>低脂肪食という結果でした。つまり体重減少を目的にした場合、炭水化物を制限しさえすれば、総カロリーの計算や、タンパク質と脂質の割合を計算することなく自由に摂取しながら最も減量効果がえられることが証明されました。炭水化物制限さえしていればタンパク質も脂質も取り放題なので、空腹感を感じることはあまりないはずです。それ以外に、同じカロリー制限を行っているという条件では、脂質を控えるよりも多く摂ったほうがやせられることも証明されました。人によっては、これは単なる一つの研究に過ぎないという人もいるかもしれませんが、これ以上の研究を行うことはまず不可能です。300人もの人が2年もの長い間協力してくれた貴重なデータという意味だけでなく、エビデンスレベル1(研究結果として最も信頼性が高い)の無作為比較試験なので、この試験に反論するためには同様の試験デザインのものでなければならないからです。この試験の結果から、定説1と定説3に関しては疑いを持つ必要があると思われます。
(続く)

2016年10月17日 診療部U

実地指導者研修 始まる!

先日、実地指導者研修の第1回目が行われました。この研修では、新人看護師、看護学生への指導を行う者が、人材育成や当院の教育方針、教育プログラム、支援方法について学び、実践していくための知識・技術を習得するための研修になっており、講義・演習を交え、年間計3回に亘り、開催されます。
また、当院では『職場全体で人を育てる、共育する(=教える側・教えられる側相互に学び合う、共に育つ)』という風土作りを目指しており、看護共育委員会とともに、今回受講したスタッフたちが、病棟などの現場において、実地指導者として活動・実践していきます。
私は、昨年は受講者として、今年は研修担当者として参加しましたが、研修を通して、復習になることと新たな学び、気付きを得ることも多く、新人看護師、看護学生への指導・教育、支援について一緒に考え、学びを深めることができました。今回の受講生たちも、各自がそれぞれの学びから、実地指導に関する自己目標を作成し、年間を通して、活動していくことになりました。実地指導者研修は今後、11月に第2回、3月に第3回が開催されます。
私自身、現在、院外で開催されている看護師実習指導者研修に参加していることもあり、受講するスタッフや共育委員、病棟スタッフとともに、より良い実地指導について考え、学び、実践していけるよう、今後も取り組んでいきたいと思っています。

2016年10月18日 看護部U

一等賞!!

横浜赤レンガパークで行われたリレーマラソンに職場駅伝チーム G-DANC (ジー・ダンク) 4名と薬剤課・栄養課の男女混成チーム 5名の2チーム、計9名で参加しました。

今回から診療部のIさんが加わり呼称もこれまでのDANC (ダンク) からG-DANCに呼称変更。
構成メンバーそれぞれの職種の頭文字、すなわち…

G: Gastroenterologist (消化器内科)
D: Dermatology (皮膚科)
A: Anesthesiology (麻酔科)
N: Nutriology (栄養学)
C: Cardiovascular Internal Medicine (循環器内科)

を合わせたのがチーム名の由来です。

各々が全力を出し切った甲斐あって総合・部門ともに一等賞を獲得することができました!!
チームに新規参入してくれた診療部のIさんの健闘も優勝に大きく貢献してくれました。

薬剤課と栄養課の男女混成チーム5名も大奮闘!
スポーツの秋にふさわしい1日となりました。
これからもさらにチームワークを高めて頑張りましょう!!

2016年10月19日 診療部S

研修生がいらっしゃいました!

当院では、基礎教育の学生さんだけでなく、認定コースやスキルアップ研修の研修生をお受けすることがあります。今回は千葉の病院に勤められている看護師さんで、現在サードレベル(認定看護管理者コース)を受講中の方が、内田総看護部長の看護管理を学びに来られました。

看護管理の領域は、他の認定看護師や専門看護師と違って、直接患者さんへのケアに入ることが少ないため、机上での説明や面談・会議といった“縁の下稼業”が主となります。コースでの座学とは雰囲気も変わるものの、初めての施設でのほぼ1対1の研修はとても緊張されたと思います。一日お疲れ様でした。

2016年10月26日 看護部

♪♪♪冬支度♪♪♪

あちらこちらで工事が始まり、病院を囲んでいた樹木も減って、少しだけ都会の病院の雰囲気が出てきました。そんな中、冬支度をしているだろうリスを見かけました。最近は暖かい気候のおかげで冬眠をしないのだそうですが、きっと今が一番肥えている時ですね。決して“歓迎する”存在ではない彼らでも、時折見かける姿に一時の和みを感じました。

2016年10月27日 看護部T

マンモグラフィーサンデー

10月16日(日)に、マンモグラフィーサンデーを行いました。
マンモグラフィーサンデーとは、多忙な平日を過ごす女性が休日に全国どこでも乳がん検診を受けられるようにとNPO法人J.POSH(日本乳がんピンクリボン運動)の呼びかけで行われているもので、当院も毎年10月の第3日曜日に行っております。

検査内容は視触診、マンモグラフィー撮影、超音波検査で、今年は39名の方に受診していただきました。メディアでも多く取り上げられているので、若い方々も多く受診されており、「また受診したい」という意見を多く頂けました。

当院では、乳がん検診だけではなく、大腸がん検診・胃がん検診・特定健康診査など、さまざまな健診を行なっています。
横浜市在住の70歳以上の方は横浜市がん検診が無料で受診ができ、75歳以上の方は横浜市健康診査が無料で受診できます。
興味のある方は是非、お電話(予約電話直通:045-715-3035)や1階の健診予約・問い合わせ窓口にてお問い合わせください。

2016年10月30日 事務部Y

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