「隣人を自分のように愛しなさい。」 ~マタイ22章39節~
先日出張のために電車に乗った時のことです。一組の親子が乗ってきました。2才くらいの子どもとお母さんです。二人の様子を見ながら我が家の子どもたちもかつてはあのくらいだったなぁと思っていると二人でおしゃべりが始まりました。「ねぇ、ママ、それなぁに?」「これ?これはママの友だちにあげるのを作っているの。」「ともだち?」「そう、ママの友だち」「あげるの?」「そう、あげるの」「なにをあげるの?」「これをあげるの」「そうなんだ」「そうよ」
お母さんの言葉を聞いて、こどもがオウム返しをするような会話を耳にしながら改めて気づかされました。子どもは親をはじめとして周りの人から受け取ったものをまた親や周りの人に返していくものなのだ、と。子どもの育ちとはそういうものだと。
こう考えると主イエスが「わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい」と教えて下さった理由が分かるような気がします。保護者の皆さんは今子どもたちを愛しながら毎日精一杯子育て、仕事、家事に携っていますけれど、それらは必ず皆さんのところに返って来るものだと。そうすることで愛が豊かな家庭になるのだと。
中遠教会 牧師 兵藤辰也