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ホーム  > 園長コラム  > 対話が育てるもの 〜就学前の関わりが思春期の土台に〜

対話が育てるもの 〜就学前の関わりが思春期の土台に〜

 6月になり、子どもたちが楽しみにしている水遊びが始まります。水にそっと触れて感触を楽しみ、少しずつ水の冷たさや心地よさを感じ、親しみながら興味を広げ、さまざまな経験につなげていきたいと思います。近年は厳しい暑さが続くため、こまめな水分補給や休息、気温や暑さ指数に応じた活動調整を行いながら、熱中症対策にも十分配慮してまいります。暑い夏を心地よく安全に過ごしながら、夏ならではの開放感や発見をたくさん味わえるよう、一人ひとりの体調に気を配りながら楽しく取り組んでいきたいと思います。
 先日は懇談会へのご参加ありがとうございました。お父様のたくさんのご参加、奉仕作業へのご協力に感謝致します。「保育園に少しずつ慣れ、楽しそうに遊んでいる姿を写真や動画で見られて嬉しかった。」「仕事をしながら子育てをしている仲間と、子育てにおいての嬉しい事、難しさを感じている事等を共有し、安心に繋がった。」という声を沢山いただきました。各クラス、アイスブレーキングやグループディスカッションを通して保護者同士の楽しそうな関わりを見ることができ大変嬉しく思いました。グループディスカッションの中で、「子どもの言葉が巧みになり、絶妙なタイミングで大人のような物言いをするので、カチンときてしまう。」「子ども相手に真剣に言い争ってしまうことがある」「本当にイラっとしてしまうんだよね」「わかる、わかる」とお話が盛り上がっていると、お父様が「そんな母子の姿を見て、子ども相手に…と思う」と。「前後の関わりをすべて見ていないのに、いいとこ取りするよね」「家もそう…」~~「皆さんのお話を聞いて母親の大変さもわかりました」等、ご家庭の様々な役割からの視点でお話しされていました。すると、中・高校生に関わることの多い保護者の方が、「今の時期(0〜6歳ごろ)の親子の対話が、その後の思春期の親子関係や自己肯定感、人との関わり方に大きく影響していると感じています。」とお話して下さいました。幼少期の対話の経験は、10年後の思春期の難しい時期を支える見えない土台になるとのことで、大変いいお話を聞くことが出来ました。子どもたちは、毎日の親子、職員、友達との会話の中で、たくさんのことを学んでいます。単に言葉を覚えるだけではなく、「自分は大切にされている」「自分の気持ちを話していい」「困った時は誰かに頼っていい」という安心感も育まれていきます。特に就学前の時期は、心の土台をつくる大切な時期といわれています。たとえば、「今日はどんなことが楽しかった?」「それでどんな気持ちだったの?」「悲しかったね」「嬉しかったね」そんな何気ないやり取りの積み重ねが、子どもの“自分の気持ちを表現する力”を育てていきます。子どもとの関わりで大切なのは、「正しい答えを返すこと」よりも、まず“聴くこと”。「そう思ったんだね」「それは嫌だったね」「どうしたかった?」と受け止めることで、子どもは「自分の気持ちを大事にしていい」と学びます。忙しい毎日の中では、つい時間に追われてしまうこともありますよね。そんな中でも、お子さんの「聞いて!」「見て!」という気持ちに少し耳を傾ける時間は、子どもにとって大きな安心につながります。「そうなんだね」「楽しかったね」「頑張ったね」等、短い言葉でも、自分の気持ちを受け止めてもらえた経験は、子どもの心を満たし、自信へとつながっていきます。特別な時間を作らなくても大丈夫です。お迎えの帰り道や食事の時間、寝る前のひとときなど、毎日の小さな会話の積み重ねが、親子の大切なつながりを育ててくれます。園でも、一人ひとりの気持ちに寄り添いながら、安心して過ごせる環境を大切にしていきたいと思います。
                                            園長 梶山 美里