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ハッピー&レジリエント

 明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。
 新しい一年がスタートしました。「今年はどんな年にしたいですか?」「一年後どんな自分になっていたいでしょうか?」未来の自分をイメージして様々な事にチャレンジしていきたいですね。
 年末は新型コロナウイルス感染症への対応等ありがとうございました。保護者の皆様には大変ご迷惑をおかけしました。ご理解ご協力に感謝申し上げます。子ども達が楽しみにしていた赤組のクリスマス祝会、れんげ組のお楽しみの様子や内容はコドモンにて動画配信させていただきました。沢山の温かいお言葉をありがとうございます。
 4.5歳児のクリスマス祝会にも残念ながら参加することが出来なくなってしまったお友達がいました。急なことで担任もさすがに不安と困惑の中、子ども達に伝え、相談をしました。すると、「わかった、僕やるよ!」「大丈夫!!」と参加したメンバーで補い合う事になったのです。急遽、役を変更したり、二役を演じたり、一人で歌を歌ったり、5歳児の役割を4歳児が担ったりして、園に来れなかったお子さんを含め、グループ皆でページェントを創り上げました。どれだけドキドキしたでしょう。子ども達の心中を考えると正直複雑な思いもありました。椅子に座りながらグッと力強く拳を握り、お母様の顔を見つめる姿。勇ましく堂々とやり取りをしたり、笑顔でベルを鳴らしたりする姿。子ども達一人ひとりが、役割以上の力を出し切っていました。そして「大丈夫。頑張れ!」と沢山の温かいアイコンタクトを送って下さった保護者の皆様の姿に感動の涙、涙でした。子ども達、保護者の皆様には感謝の気持ちで一杯です。退場していく子ども達一人ひとりに「ありがとう」と声を掛けると「楽しかった」「皆でまたやりたい」「出来た~」と笑顔で答えてくれました。子ども達は『はじめてのクリスマスのお話』の世界を楽しみ、お家の人達に伝える役割を全うし、次はお休みしたお友達も一緒に楽しもう!と来週の事も見据えていたのです。日々の保育がこうした形で表れたのは大変嬉しいことであります。私達、保育者は子ども達の逞しさ、力強さに多くのことを学ばせていただきました。
 コロナ禍の長期化で子どもの心身への悪影響が心配される中、「レジリエンス」という言葉が注目されています。困難な状況に直面した時に大切な力となるレジリエンスは、子どもの「ウェルビーイング」(心身の良好な状態、幸福)にも深く関わっていると考えられています。レジリエンスとは、困難な状況を受け入れて、自分の中で折り合いをつけ、回復していく力を指します。暴風雨に対して直立して我慢する強さではなく、柳の木のようにしなやかにたわみながら元に戻るイメージと言えるでしょう。コロナ禍や世界情勢の変化など、社会の将来像として多くの困難に直面する可能性が否定できないからこそ、一人ひとりが逞しく、しなやかに生き抜くために、レジリエンスは必要だと言われています。レジリエンスは、身に付けた姿が見えない力です。チャイルド・リサーチ・ネットでは、日本を含むアジア8か国で子どものウェルビーイングとレジリエンスに着目をした調査を行っています。レジリエンスが高いほどウェルビーイングが高いという結果が、すべての国で出ています。さらに、そうした力を育むためには、「公平さが担保される自分の居場所がある」「自分は見守られていて、いつでも助けてもらえる」などの環境が大切である事がわかりました。今年も友達や保育者などに囲まれて温かな時間を過ごし、子ども達が安心感を抱き、自分に自信をもてるようなサポートに職員一同努めていきたいと思います。

子どものレジリエンス育成に特に効果的な項目 
・温かく優しい声で話しかける ・スキンシップをとる ・子どもが求める事に応える
・やりたがることに取り組める環境を用意する

                                      園長 梶山美里