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ご入園、ご進級、おめでとうございます

 


 園庭の桜が満開になり、暖かな春の陽気が心地よい季節となりました。満開の花を咲かせる木もあれば、一足早く葉を茂らせ新緑が眩しい木もあります。それぞれ段階は違いますが、一つひとつの生命が成長していく姿を子どもたちに重ね合わせて見ています。
 ご入園、ご進級、おめでとうございます。今年度は26名の新入園児をお迎えして全園児136名でスタートします。新入園の皆様におかれましては、初めての園生活でもあり、不安なこともあるかと思いますが、いつでもご遠慮なくご相談してくださいね。ご家庭と協力し合って、心を通わせ、一緒に子育てをしていきたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 在園児の保護者の皆様には、年度末特別保育にご協力いただきましたことを感謝申し上げます。新年度の準備と共に聖隷こども園・保育園職員合同研修会、園内研修等を行わせていただきました。合同研修会の神谷良恵先生の「愛されて育つ」の講演を振り返り、子ども達の“今″を保育のプロフェッショナルとして捉え、最も適したものを子どもの姿から生み出していけるよう学びを深めました。2023年4月から「こども家庭庁」が発足します。またそれと同じくして理念法である「こども基本法」が施行されます。このような時代の転換期とも言える大きな流れの中で、「今そして将来の子どもの育ちのために何を大事にすべきか」を改めて考え、子どもとの関わりを振り返り、子どもの声を聴き、子どもをまんなかにした保育って?子どもって?未来って?と職員皆でじっくり語り合う時間を持つことが出来ました。
 「子ども達の世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激に満ち溢れています。残念なことに、私達の多くは大人になる前に澄み切った洞察力や、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力をにぶらせ、あるときはまったく失ってしまいます。もしも私が、すべての子どもの成長を見守る善良な妖精に話し掛ける力をもっているとしたら、世界中の子どもに、生涯消えることのない「センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目を見はる感性」を授けて欲しいと頼むでしょう。この感性は、やがて大人になるとやってくる倦怠と幻滅、私達が自然という力の源泉から遠ざかること、つまらない人工的なものに夢中になることなどに対する、変わらぬ解毒剤になるのです。」(レイチェル・カーソン著)
 保育園を巣立った子ども達が大人になって築いてくれる「こどもまんなか社会」に不可欠なものは、センス・オブ・ワンダーとローカル・ガバナンスです。ローカル・ガバナンスとは自分たちの手でつくることです。こども基本法の条文に書かれた子どもの意見表明権と参加権を保障することが、こどもまんなか保育園の実践です。子ども達一人ひとりの個性や発達に合わせた環境の中で、自分を「かけがえのない存在」だと感じて日々を過ごし、子ども達自らが考え、自らの意思で選択できる力と環境を創り出していけるよう、こどもをまんなかにして、保護者の皆さまと共に、大切に保育していく所存でございます。
 2023年度もどうぞよろしくお願い致します。
                                            園長 梶山 美里