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ホーム  > 園長コラム  > 夢

 明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い致します。
2024年1月1日、2日と大地震、航空機事故が続き、緊迫の年明けとなりました。犠牲となられた方々並びにそのご家族にお悔やみを申し上げると共に、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。みなさまの安全と、一日も早く子どもたちが安心して過ごせる日常が戻ることをお祈りしております。私共も今一度、危機管理を見直し、天に昇る竜のようにしっかり前をみて一つ一つ丁寧に関わり、確認をしていきたいと思います。
 普段あまりテレビをじっくり観る機会は少ないのですが、お正月に見入ってしまった番組がありました。1995年から毎年正月に放送され、今年は30回目。様々な人の夢を尋ねていく。そしてその夢を叶えるお手伝いをするというバラエティー番組です。今回は、今までに叶えてきた夢も紹介されていました。その中の一つに大変感動したのです。その内容は、兄・徳永義昭さんが「ラ・カンパネラ」を弾くところを世界的ピアニストのフジコ・ヘミングさんに見せたいという女性からのものでした。徳永さんは59歳の海苔漁師で、ピアノ未経験ながら独学でプロでも難しいというリストの「ラ・カンパネラ」を弾けるようになったとのこと。52歳だった2012年の夏、海苔漁が忙しくない季節だったこともあり趣味のパチンコで遊ぶ毎日を送っていた徳永さん。しかし、徳永さんはギャンブルにお金をつぎ込む人生を反省してパチンコを辞めることを決意。その時、徳永さんの人生を一変させたのがフジコ・ヘミングさんが「ラ・カンパネラ」を演奏する姿でした。その演奏に衝撃を受けた徳永さんは自分でも「ラ・カンパネラ」を弾いてみたいという思いに駆られたそう。ピアノ未経験で楽譜も読めない状態から毎日8時間の猛特訓を7年間続け、やっとの思いでマスター。ついに、憧れのフジコ・ヘミングさんの前で演奏する機会に恵まれたのです。そして、「夢は追いかければつかめる」という想いをのせて、「ラ・カンパネラ」を見事に演奏し終えた徳永さん。フジコ・ヘミングさんも拍手をしながら「ブラボー!」と絶賛。また、フジコ・ヘミングさんは「すごい良いですよ、あなたの人間性が音に伝わってくるので、自然に良い音が出る」と、徳永さんの魂の演奏を聴いた感動を率直な言葉で語られていました。その姿は本当にかっこ良く、自然と涙が流れる程の音色でした。(映画化が決定したそうです。)『夢は追いかければつかめる』ことを改めて教えられ、この姿を子ども達にも見せたいと思いました。
 最近では、夢を持てない子どもが増えてきていると言われています。日本の小学生の6人に1人は将来の夢を持っていないそうです。子どもたちに「希望」がない、現在の自分に対して自信がないために、将来への期待が持てない状態にあるとも言われています。子どもに限らず、夢を持つときというのはどういうときでしょう。「○○選手みたいにかっこいいサッカー選手になりたい。」「美味しいケーキを食べて、こんなケーキを作れるパティシエになりたい。」「自分が病気で苦しいときに、助けてくれたお医者さん、看護師さんになりたい。」このように感情が揺さぶられ、感動し、憧れに変化したときではないでしょうか。私もなってみたい、やってみたいという気持ち。もちろん、それ以外のケースもあるでしょう。大人が子どもにそういう機会を作ることもできますね。一緒に博物館や電車を見に行ったり、スポーツの試合観戦に行ったりすることも、良い機会づくりになると思います。親自身が夢を持ちそれに向かって行動することも大切です。生き生きとした大人の姿を見て、子どもの潜在意識に、大人は生き生きと夢に向かって行動するものなんだ。と刻み込まれます。潜在意識に、ポジティブなイメージがあればポジティブな行動・考えを取るようになり、その結果、多少嫌なことがあっても、前向きに生きていけるようになります。是非、2024年はお子さんと一緒に何か目標を立て、一緒に実現することをしてみてください。一緒になって、子どもがしたいことを楽しむのも素敵な時間になりますね。親子で一緒に願望が叶うという幸せな感情もインプットされます。「したいことは叶うし、幸せも味わえるもの」夢は追いかければつかめます。
                                        園長  梶山 美里