随分と寒さが和らいできましたね。一枚一枚と着ている服が軽くなったからか、子どもたちの躍動感が増してきたように感じるこの頃です。
今年度最後の懇談会にはたくさんの方が参加して下さり、ありがとうございました。参加者の半数以上がお父様というクラスがあり、驚きと共に大変嬉しく思いました。各クラス写真や動画を添えながら、エピソードを踏まえ、この一年の子ども達の成長を伝えさせていただきました。子ども達は様々な経験をする中で、心も体も本当に大きく成長しましたね。私達職員も様々なエピソードを振り返りながら、子ども達と過ごす中で、共に育ち合えたことに気付かされ、ありがたい気持ちでいっぱいです。
先日、年長児の卒園遠足で“ふじのくに地球環境史ミュージアム”に出掛けてきました。この地域の自然を端緒として、世界的な地球環境を考察することで、世界に通じる調査研究を情報発信する、全国初の「地球環境史」の博物館です。剥製や標本、骨などを間近で観ることができ、大きな驚きがいっぱいでした。館内散策中に2つのグループが地球の事を一緒に考える“地球家族会議”に参加しました。未来のくらしのあり方を教えていただき、一般の来館者の方も一緒に対話をしながら進めていきました。その中で地球環境問題にいち早く気付いて、最初にはっきりと世の中に訴えた人として、アメリカの海洋生物学者レイチェル・カーソンのお話がありました。彼女の残した有名な言葉に「センス・オブ・ワンダー」というフレーズがあり、同名のタイトルの『センス・オブ・ワンダー』というエッセイ集が出版されています。子育てにも通じることの多い、レイチェル・カーソンの『センス・オブ・ワンダー』から名言を紹介したいと思います。
『もしもわたしが、すべての子どもの成長を見守る善良な妖精に話しかける力をもっているとしたら、世界中の子どもに、生涯消えることのない「センス・オブ・ワンダー = 神秘さや不思議さに目を見はる感性」を授けてほしいとたのむでしょう。』『子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激にみちあふれています。残念なことに、わたしたちの多くは大人になるまえに澄みきった洞察力や、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力を鈍らせ、あるときはまったく失ってしまいます。』『自然のいちばん繊細な手仕事は、小さなもののなかに見られます。雪の結晶のひとひらを虫めがねでのぞいたことのある人なら、だれでも知っているでしょう。』『地球の美しさと神秘を感じとれる人は、科学的であろうとなかろうと、人生に飽きて疲れたり、孤独にさいなまれることはけっしてないでしょう。』~レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』より~
この「センス・オブ・ワンダー」という感性を持つことによって、大人になったら見舞われる倦怠や幻滅などへの、将来に渡る「解毒剤」になる、と彼女は書いています。自然界には、驚くような美しさも溢れていますが、小さなもののなかに見られる繊細さには、いっそう驚きます。自然への「センス・オブ・ワンダー」を持っていたら、大人になり、本当に孤独なときであっても、ふと外を見て、いつも寄り添ってくれる存在(神さま)に気づくことができるでしょう。自然の美しさに目を見はるときに感じる、幸福な驚き。日常の中にこういう瞬間はたくさんあります。鳥の渡り、潮の満ち干、花のつぼみ等、周りを見渡せばすぐに見つかるこのありふれた風景の中に知性や調和や美を見いだすとき、わたしたちは深い畏敬の念に打たれます。地球と自分の存在の、その奇跡。それを感じ取れる感性=センス・オブ・ワンダーを育み持ちつづけることは、確かな「生きる力」としてわたしたちを支えて下さいます。温暖化・グローバル化による生物種絶滅や外来種・ウイルスなどの蔓延、地震、土砂災害など、今世紀に入り 「自然災害」はますます身近に忍び寄ってきました。卒園遠足を通して、子ども達の未来のために、〇〇年後の豊かさを考えること、次世代に継承していく必要性を強く感じました。
今年度まとめの一ヶ月、このメンバーで共に過ごしてこられたことを神さまに感謝しながら丁寧に過ごし、子ども達が自信と喜びを持って進級・卒園できるよう園全体で取り組んで参ります。今年度も保護者の皆様のご理解・ご協力を賜り感謝致します。一年間ありがとうございました。
園長 梶山 美里
今年度最後の懇談会にはたくさんの方が参加して下さり、ありがとうございました。参加者の半数以上がお父様というクラスがあり、驚きと共に大変嬉しく思いました。各クラス写真や動画を添えながら、エピソードを踏まえ、この一年の子ども達の成長を伝えさせていただきました。子ども達は様々な経験をする中で、心も体も本当に大きく成長しましたね。私達職員も様々なエピソードを振り返りながら、子ども達と過ごす中で、共に育ち合えたことに気付かされ、ありがたい気持ちでいっぱいです。
先日、年長児の卒園遠足で“ふじのくに地球環境史ミュージアム”に出掛けてきました。この地域の自然を端緒として、世界的な地球環境を考察することで、世界に通じる調査研究を情報発信する、全国初の「地球環境史」の博物館です。剥製や標本、骨などを間近で観ることができ、大きな驚きがいっぱいでした。館内散策中に2つのグループが地球の事を一緒に考える“地球家族会議”に参加しました。未来のくらしのあり方を教えていただき、一般の来館者の方も一緒に対話をしながら進めていきました。その中で地球環境問題にいち早く気付いて、最初にはっきりと世の中に訴えた人として、アメリカの海洋生物学者レイチェル・カーソンのお話がありました。彼女の残した有名な言葉に「センス・オブ・ワンダー」というフレーズがあり、同名のタイトルの『センス・オブ・ワンダー』というエッセイ集が出版されています。子育てにも通じることの多い、レイチェル・カーソンの『センス・オブ・ワンダー』から名言を紹介したいと思います。
『もしもわたしが、すべての子どもの成長を見守る善良な妖精に話しかける力をもっているとしたら、世界中の子どもに、生涯消えることのない「センス・オブ・ワンダー = 神秘さや不思議さに目を見はる感性」を授けてほしいとたのむでしょう。』『子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激にみちあふれています。残念なことに、わたしたちの多くは大人になるまえに澄みきった洞察力や、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力を鈍らせ、あるときはまったく失ってしまいます。』『自然のいちばん繊細な手仕事は、小さなもののなかに見られます。雪の結晶のひとひらを虫めがねでのぞいたことのある人なら、だれでも知っているでしょう。』『地球の美しさと神秘を感じとれる人は、科学的であろうとなかろうと、人生に飽きて疲れたり、孤独にさいなまれることはけっしてないでしょう。』~レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』より~
この「センス・オブ・ワンダー」という感性を持つことによって、大人になったら見舞われる倦怠や幻滅などへの、将来に渡る「解毒剤」になる、と彼女は書いています。自然界には、驚くような美しさも溢れていますが、小さなもののなかに見られる繊細さには、いっそう驚きます。自然への「センス・オブ・ワンダー」を持っていたら、大人になり、本当に孤独なときであっても、ふと外を見て、いつも寄り添ってくれる存在(神さま)に気づくことができるでしょう。自然の美しさに目を見はるときに感じる、幸福な驚き。日常の中にこういう瞬間はたくさんあります。鳥の渡り、潮の満ち干、花のつぼみ等、周りを見渡せばすぐに見つかるこのありふれた風景の中に知性や調和や美を見いだすとき、わたしたちは深い畏敬の念に打たれます。地球と自分の存在の、その奇跡。それを感じ取れる感性=センス・オブ・ワンダーを育み持ちつづけることは、確かな「生きる力」としてわたしたちを支えて下さいます。温暖化・グローバル化による生物種絶滅や外来種・ウイルスなどの蔓延、地震、土砂災害など、今世紀に入り 「自然災害」はますます身近に忍び寄ってきました。卒園遠足を通して、子ども達の未来のために、〇〇年後の豊かさを考えること、次世代に継承していく必要性を強く感じました。
今年度まとめの一ヶ月、このメンバーで共に過ごしてこられたことを神さまに感謝しながら丁寧に過ごし、子ども達が自信と喜びを持って進級・卒園できるよう園全体で取り組んで参ります。今年度も保護者の皆様のご理解・ご協力を賜り感謝致します。一年間ありがとうございました。
園長 梶山 美里