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夏のわくわく

 雲ひとつない青空と賑やかな蝉の声に、夏本番を感じるこの頃。今月もおもいっきり楽しめるよう、夏ならではの体験を取り入れていきたいと思います。
 7月17日の朝、1歳児クラスに行くと数名の子ども達が網に入った物に注目をしていました。わくわくした雰囲気が伝わってきたので、私も仲間に入れてもらいました。網から顔を出したのは、大切に大切にみんなで育ててきたスイカです。「プランターにスイカがないことに子どもが気付いたんです。」と嬉しそうにA先生が教えてくれました。今日もスイカの様子を見ようとBさんが南側の窓から覗くと、「あれ!スイカが無い!」と気付いたとのことでした。風に揺られて落ちてしまったようです。幸い割れることなく収穫ができ、そのスイカをみんなで見るところでした。愛情を込めて、子ども達と育てていたことを知っていたので、感動的なシーンで思わずシャッターを押していました。そーっと両手でしっかり抱える1歳児の姿からとても大切な物と意識していることが伝わってきました。小玉ですが、立派に育ったスイカを順番を守りながら触れたり匂いを嗅いだり、A先生が「落とすと割れちゃうから優しくね」と伝えると落とさないように持ち方を変える姿もありました。5月の連休明けに苗を植え、毎日観察をし、水やりや肥料等のお世話を続けてきました。スイカは受粉しづらいため、担任が人工授粉(おしべの先の袋「やく」から出た花粉を、めしべの先の「柱頭」につける)をし、果実が少しずつ大きくなり、傷が付かないようにネットに入れて食べ頃になるのを楽しみに待っていたのです。次の日スイカを切ってみんなでいただきました。切った断面を見ると、”わぁ~”っと口と目を開き、「スイカだ!」と大喜びでした。赤い実の中に黒い種や白い種があったり、白っぽい線が入っていたりとスイカの不思議さに目を奪われていました。瑞々しく甘みが強く大変美味しいスイカに感謝するとともに大きな愛を感じました。そしてなんと!元気がなく、諦めかけていたもう一つの苗に小さなスイカができはじめ(自然受粉)ました。また毎日の楽しみができ、神様に感謝です。どのクラスも毎年夏野菜の栽培を行っています。今年はピーマン、ズッキーニ、ほうれん草、シソ等を植え、収穫し、素材の味を楽しんだり、スープやピザを作ったりしていただいています。野菜が苦手なお子さんも自分達で育てた野菜は特別なようで、ペロリと食べられることもあります。職員と一緒に年齢発達に合わせた夏野菜の栽培、収穫、クッキング等を行う中で子ども達は何を感じ、どんな事に気付き、どんな力が育まれているのでしょうか。そして園での経験が小学校の学びにどうつながっていくのでしょうか。小学校1年生では植物の育つ場所、変化や生長の様子に関心を持ち働きかけていくことを目標とし、一人一鉢、夏野菜の栽培を行うそうです。「保育園で植物を育てた経験を活かし、日当たりの良い場所、ボール遊び等で鉢が倒れない場所等を考え、最良の場所に置いたことで、クラスで一番生長が良く、沢山収穫できた。」と卒園児が誇らしげに報告をしてくれたこともありました。子ども達は日々観察する中で、植物の葉や花の形、育ち方の特徴にも気付いていきます。学習としては小学校3年生の理科にあたる内容です。職員がスイカの人工受粉をした、めしべとおしべについては小学校5年生の理科、受粉は中学1年生の理科(生物)で学習をする内容です。興味関心を持って、先生や友達と一緒に楽しく遊びを通して学んだ事は大きな力につながっていきますね。こうのとり保育園では「答えはいつも相手(子ども)の中にある」という考え方を忘れず、子どもの姿から学ぶことを大切に、園内研究を全職員で取り組んでいます。5月の懇談会でもお伝えさせていただきましたが、今年度は『幼児教育において育みたい資質、能力を整理し、0歳児~5歳児までの連続性を意識し、小学校との円滑な接続にも繋げていく』ことを目的に取り組んでおります。子どもが何に夢中になっているのか、どのような学びに繋がっているのか、どんな力が育っているのか、そのために保育者がどんな手立てをしているのか等、遊びの中の学びを日々のドキュメンテーションや懇談会等で共有し、保護者の皆様と共に子どもの成長を捉え、見守っていくことに繋げていけたらと思っております。色水や氷、泡等、夏ならではの遊びを各クラスで楽しみながら重ねています。心地よさだけではなく、色や水の不思議に驚き、「どうしてだろう?」「どうすればそうなるのかな?」と何回も繰り返し試し(実験)「わかった」に繋げています。子ども達のこの夏のわくわくに是非共感していただけたらと思います。
                                             園長 梶山美里