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育ちあう場所

園長 大塚麻紀子
先週は夕涼み週間として、0,1歳児の子どもたちには降園時の保育室にミニ遊びコーナーを用意して、無理のない範囲で楽しめる親子体験の機会を、土曜日には2~5歳児の子どもたちと保護者が一緒に参加しての夕涼み会を開催することができました。また保護者会の役員の皆さんは、子どもたちやご家族に喜んでもらいたいと「夕涼み会フォトブース」を1カ月前から制作して下さり、当日のお手伝いにもご協力いただきました。ありがとうございました。台風やコロナ禍の影響もあってしばらく行えてなかった保護者と一緒の夕涼み会を、久しぶりに開催できたこと嬉しく思います。それぞれの遊びコーナーでは、子ども一人ひとりのペースや「もう1回やりたい」などの気持ちが保証されて満足そうな表情や、友達と笑い会う姿、さらに5歳児が「夕涼みの日にも自分たちが和太鼓を叩きたい」という意見が、納涼踊りの時に実現でき誇らしげな姿…などが見られました。今週は余韻を楽しみつつ、自分たちでお店屋さんを作ってのごっこ遊びへと発展していきそうな予感です。今後も園行事の在り方を考える際、「子どもたちにとって」を考えつつ、子どものやってみたいが実現できるような方法を検討していきたいです。
 7月末より学校は夏休みとなり、学童保育を利用する小学生が朝から園で生活する夏季学童保育が始まりました。ある日の午睡明けの時間帯、少し早く起きた3歳児2人が保育室からホールに出てくると、テラスを出入りする小学生に遭遇し、そのまま立ち止まってじっと見ていました。小学生は、園児が午睡中の時間を利用してプールで遊ぶ時間だったのですが、今年度2階の保育室から1階の保育室になった2人にとっては初めて見る光景で、日常の変化に気づいたのでしょうね。もう少し近くで見ようと思ったのか2人は同時にテラスへと近づきました。時々顔を見合わせて言葉を交わし、また観察を・・・。しばらく繰り返した後、保育室に戻っていきました。小学生が水着を着ていたこと、プールの方向から戻ってきていること・・・、自分たちのプール後と同じような行動をしていることに気づき、見たことと自分の経験が一致して、何をしているか「わかった」のでしょうね。二人とも自分たちで状況を見て理解・納得した・・・、そんな場面でした。また別の日には、3~5歳児がホールで納涼踊りを踊っている音楽が聞こえてくると、学童さんは「あぁ~、なつかしい」と言って顔を出してきました。そのまま踊りを見つめる学童さんの会話を聞いていると、「私の時は○○だった」「そうそう!!」「え、そうだっけ、△△じゃない?」など、当時の思い出や感じたことを懐かしがって意見を交わしているのが微笑ましかったです。
こうのとり東は学童保育があることで、子どもたちにとっての憧れの対象は年長児だけでなく小学生も身近な存在ですし、学童さんにとっては、育ってきた自分の過去に触れる機会がもてたりもします。少子化の世の中で、様々な人との関わり合いが保証されているこの環境は、恵まれた育ち合いの場所なのだということに感謝し、この夏の子どもたちの気付きや成長を見守りたいです。