園長 平野 春江
0歳、1歳、2歳児クラスでは、「ゆるやかな育児担当制保育」を実践しています。こども一人ひとりの生活全般の援助を、特定の保育教諭が定常的に行います。この毎日の積み重ねの中で、担当と子どもとの情緒的な絆が深まるとともに、一人ひとりの発達課題を丁寧に見極めて、必要なところへ適切に援助を行うことへと繋がります。これは、子どもたちが安心感の中で「自己像」を確立していくためにも欠かすことができません。 何より、子どもは自分の発達を把握し、それに見合った援助をして、励まし、成功を一緒に喜び、失敗した時も共感して慰め、励ましてくれる担当保育教諭を信頼します。ありのままの自分を理解し受け入れてもらえることで、子どもたちは「自分は愛されるに値する存在である」と感じられるようになると信じています。互いの絆が深まる頃、子どもたちがまるで「我が子」のような愛おしい存在になってくるため、担当保育教諭同士でよく「うちの子自慢」が始まります。 自分の担当の子どもの成長を報告し合い、悩みを相談し合う中で、担当以外の子どもへの理解も自然と深まっていきます。また、生活を進める中での「担当同士の助け合い」もとても自然です。 イメージとしてお伝えするならば、「おうちのお隣さん同士のお母さんが、お互いに子育てを助け合っている」ような温かい空気感です。 例えば、1歳児の食事の場面。担当している子の食事介助中に、保育教諭が一瞬席を離れる際には、お隣のテーブルの保育教諭に「一瞬席を離れるので、見守りをお願いします」と声を掛けます。声を掛けられた方は、自分の担当の子どもたちと同様に、お隣のテーブルのAさんも温かく見守ります。ほんの一瞬のことですが、子どもたちの「命」を守るための大切なチームワークです。子どもたち自身も、いつも同じ友達と食事を共にする中で、月齢の高い子が友達のお世話をしたり、月齢の低い子も周りの子が給食の支度を始める様子を見て「あ、給食だ!」と自ら気づいて行動する姿が見られるようになります。そして、保護者の皆様とも、お子様の成長を共に喜び、悩みなどを共有する機会も大切にしています。 1歳児の新入園児Aくんは、お昼寝の時間になると、新しい環境への不安から泣いてしまう日が続いていました。幼い子どもにとって、新しい場所で目を閉じる(眠る)という行為は、とても勇気のいることなのです。 そこで、お母様に家庭での様子をご相談したところ、「家では、決まった静かな音楽を流し、お気に入りのスペシャルブランケットを持って寝ています!」と教えてくださいました。 さっそく園でもその「魔法の音楽」を流し、ご持参いただいた「スペシャルブランケット」をそっと添えてみました。すると、Aくんは初めて2時間ほど、安心した表情でお昼寝をすることができたのです。当園は、キリスト教精神に基づいた教育・保育を行っています。 子どもは、神様からのこの世への一番美しい贈り物です。 これからも、神様から託されたかけがえのないお子様一人ひとりを、ご家庭と手を取り合いながら、丁寧に保育してまいりたいと思います。



