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11月の聖句

「私の恵みはあなたに十分である。」コリント2 12章9節


日本キリスト教団 中遠教会 
兵藤辰也牧師

 子育てに関わることわざの1つに「這えば立て、立てば歩けの親心」というものがあります。人の子の親は子どもに期待を寄せるものだ、というのがそもそもの意味です。保護者の皆さんも子どもに対する、子育てに対する期待というものを持っておられることでしょう。これが励みになることもあります。同時に、その期待があるためにことわざで言われるように「次の段階へ、次の段階へ」と急き立ててしまうことも起こります。「私の恵みはあなたに十分である。」この言葉は「今、そこにあるそのままの『あなた』の姿が十分なものですよ」というメッセージを持っています。大人は子どもよりも先の見通しが立つものですから、どうしても子どもの姿から「その先」を見てしまいがちです。でも、「今そこにある」子どもの姿を認めて受け入れていくところからこそ「その先」が開かれていくように思うのです。