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アイコンタクト

園長 平野春江
 雲ひとつなく澄み切った空の下、何をするにも心地よく感じられる好季節を子ども達は存分に楽しんでおります。散歩に出かけて木の実を拾ったり、テラスや園庭で食事をしたりと五感を使って自然の豊かさを感じております。
 さて、当園の4つの教育・保育理念はご存じですか。こうのとり豊田では子どもの最善の利益を考慮しつつ、その生活を保障し、保護者の皆様と共にお子様を心身ともに健やかに育成するための教育・保育理念を掲げております。4つの理念に向けて職員は『園児一人ひとりを大切にした保育』を目標にしております。その為の手段(方法)として乳児は『ゆるやかな育児担当制保育』を行っております。幼児は、集団で一斉に生活・活動するのではなく、年齢・発達に応じた遊びのコーナー(集団ゲームや集団遊びも含む)を設定し、主体的に遊びを選択できる環境を整えています。また、生活(食事等)の時間にも幅を持たせ、子ども自らが遊びに区切りをつけて生活を組み立てていく保育方法を行っております。このような保育を行うことで、保育者は園児一人ひとりを見守る(観察)ことが、より可能となり一人ひとりの興味や関心、成長・発達に応じた関りや援助を考えることが出来るようになってきております。一人ひとりを大切にした保育をしたいと望むからこそ、一日の終わりに保育者は自らの関りや援助に対して「あの時、Aさんはどんな思いだったのかな。自分の関りは適切だったのかな。」「部屋の遊びに少し物足りなさを感じているようだから玩具の入れ替えをしようかな。」等と省察する日々を送っております。時には、同僚や先輩に相談しながら、一緒に保育を考えることもあります。私も、各クラスの保育を見にいくことがあります。園児一人ひとりの様子を観察しておりますと度々、担任と私とのアイコンタクト(非言語コミュニケーション)が行われることがあります。子どもの言葉、表情、目線、仕草、動き等の全てを観察する中で、『Aさんに、こんなに思いが育っているんだ。』『Bさん、こんなこと考えられるようになったんだ。』『Cさん、ここに(仕組み等)気が付いているよね。』等の子どもの育ちに歓喜しながら担任の顔を見ますと、担任も同じところ(場面)に子どもの育ちを捉え、私と担任で目と目の会話(アイコンタクト)が始まります。歓喜の笑みを湛え、頷き合いながら心の内で会話を交わします。保育者として最高の瞬間です。このようなアイコンタクトは、職員同士で度々行われております。先日、幼児クラス対象でパワフルフェスタが開催されましたが当日までの過程においても、職員同士のこのアイコンタクトが様々な場面で交わされました。きりん組のリレーでは、繰り返し取り組む中でチームの絆が深まっていきます。リレーで転んで膝を擦りむいてしまった友達がいると側で付き添ってくれたAさんは、「私の大事(な人)なのに。」と自分のことのように痛みを共有して涙する姿があり、職員同士でアイコンタクト!負けて悔し泣きはしても、勝つ為のチームでの話し合いでは決して仲間を責めることなく、「明日は、ズボンが下がってこないやつを履いてきたらもっと早く走れるよ。」等の声かけをする優しい姿にアイコンタクト!きりん組だけではなく、すべてのクラスの子どもたちの育ちを丁寧に見守りますと一人ひとりの成長を沢山見つけられるようになります。とてもここだけでは紹介しきれませんが、また園だよりやクラスだより、ドキュメンテーションや連絡帳、口頭等でお伝えしていきますね。11月は、キリスト教行事である感謝祭やクリスマスのアドベントを迎えます。子ども達と共に創り上げてまいりたいと思います。

~聖隷こども園こうのとり豊田 教育・保育理念~
・愛されて愛する心を知り、お互いが大切な存在であることを知る。
・一人ひとりの違いに気づきお互いを認め合いながら共に主体的に生活する。
・自己発揮できる環境の中で創造性を育てる。
・在園、地域の子育て家庭が心豊かな環境で子育て出来るように支援する。